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大人が意外と解けない「18×16」→インド式計算法の解説記事

  • 2024.4.5
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インド式計算法とは、効率的に計算をするための思考法です。

日本は小学校で習う「九九」は、その後の算数・数学での計算の基礎となりますが、全ての答えを「暗記」する形式で修得するため応用がききづらい側面があります。

そこで今注目されているのが、思考法を集約した「インド式計算法」です。

小中学生だけでなく、大人になっても必要とされる計算力を「インド式計算法」を用いて養いましょう!

インド式計算法とは

「インド式計算法」では、単純に計算結果を暗記しているわけではありません。

計算式によってパターン分けをし、数学的に正しい式変形を用いて、簡単な計算式に作り変えるのがインド式計算法です。

2桁×2桁の計算であれば、ほとんどの方が暗算で計算できるようになるでしょう。

ただし、暗算で計算するということは、勘違いやミスのリスクもあるので、慣れるために十分練習をする必要があります。

18×16までの掛け算

インド式計算法には、計算内容に沿ったいくつかの計算法があります。

今回は、「18×16」までの掛け算で使える計算法を、例題を使って解説します。

もちろん通常の筆算の計算でもできますが、インド式計算法を用いれば暗算でも計算が可能になります!

この問題の答えは「288」です。

どのような手順で計算するのかを確認していきましょう。

18×16までのインド式計算法

(問題)18×16

今回は上記の問題について解説しますが、19×19までの計算であれば同様の手順で計算が可能です。

【手順1】
一方の数と、もう一方の一の位の数を足す。
16+8=24

【手順2】
手順1の数を10倍する。
24×10=240

【手順3】
二つの数の一の位同士を掛け算する。
8×6=48

【手順4】
手順2と手順3で計算した数を足す。それが答えとなる。
240+48=288

初めは難しく感じるかもしれませんが、何度か練習すると、確実にインド式計算法のやり易さを実感できるはずです。

計算が成り立つ理由

どうしてこのような手順で計算ができるのだろうと思った方もいるかもしれません。ここでは、今回のインド式計算法が成り立つ理由を考えてみましょう。

知らなくても計算はできますが、理由まで知っていると計算ミスを減らすことができるはずです。

今回は面積図を用いて考えます。

18×16の計算は、縦18cm、横16cmの長方形の面積を求めるのと同じです。

その長方形を下図のように4つに分割しましょう。

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そして、手順1では「一方の数と、もう一方の一の位の数を足す(16+8=24)」ということをしましたが、これは8×10の長方形を向きを変えて、6×10の長方形の横に置き直す操作に対応します。

すると、下図のように、水色の長方形の横の長さが16+8=24cmとなっています。

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あとは、順に長方形の面積を求めるだけです。

水色の長方形(【手順2】の計算)
24×10=240

黄色の長方形(【手順3】の計算)
8×6=48

全体の面積(【手順4】の計算)
240+48=288

今回は18×16の計算をしましたが、数字が変わっても同様の計算が可能ですね。

まとめ

「インド式計算法」はきちんと数学的に説明ができる計算方法なのです。

少しの練習で誰でも暗算が計算できるようになるので、ぜひ繰り返し練習をしましょう。

今回の記事では「18×16」までの計算ですが、他の記事ではさまざまな計算方法を紹介しています!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」