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大人が解けない数学「15x - 8- (9x+3)」

  • 2024.3.23
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中学になるとxやyを用いた「文字式」を含む数学を学習します。

文字を含んだ計算式は、一見すると難しく感じますが、基本的な計算規則は算数で学習したものと同じです。

今回は、中学校で習う文字式の計算に挑戦してみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
15x-8-(9x+3)

この問題は、数学検定4級の問題から抜粋しています。

今回の問題では、まずカッコをはずし、その後、同類項をまとめましょう!

よくある間違いは「6x-5」としてしまうことです。これは間違いなので注意しましょう。

解説

今回の問題の答えは「6x-11」です。

また、途中の計算式は次のようになります。

15x-8-(9x+3)
=15x-8-9x-3
=6x -11

今回の問題では、次の二つの手順で計算します。

(1)カッコを外す
(2)同類項をまとめる

それぞれ順に確認していきましょう。

(1)カッコを外す

通常カッコを含んだ計算の場合、カッコの中から計算しなければいけません。

しかし、カッコ内の計算は、
9x+3
となっており、これ以上計算することができません。

文字がついたものと数字をそのまま足したり引いたりできないので、「9x+3=12x」としてはいけません。

そこで、まずはカッコを外します。

カッコの直前が「-(引き算)」となっているので、カッコ内のものをすべて引きましょう。つまり、9xと+3をそれぞれ引き算します。

よって、計算式は
15x-8-(9x+3)
=15x-8-9x-3
となります。

よくある間違いが
15x-8-(9x+3)
=15x-8-9x+3
としてしまうことです。これでは「+3が引き算されていない」ということになってしまいます。

(2)同類項をまとめる

カッコを外すことができたら、次は同類項をまとめます。

「項」というのは、足し算・引き算で繋がれたひとかたまりの部分のことです。
(今回の式では、15x、-8、-9x、-3と四つの項があります)

その項のうち、同じ文字からなる部分を「同類項」と言います。
(また、文字が付いていない項を「定数項」と言います。)

今回の式では
xの項は、15xと-9x
定数項は、-8と-3
です。

これらをそれぞれ足し合わせましょう。

15x+(-9x)=6x
-8+(-3)=-11

したがって、計算は次のようになります。

=15x-8-9x-3
=6x -11

(先ほどのカッコ内の計算の説明と同様ですが)
「6x-11」はこれ以上計算ができません。xの項と定数項は分けておく必要があります。

「6x-11=-5x」としないように注意しましょう。

よって今回の計算の答えは「6x-11」となります。

まとめ

文字式の計算は日常で使うものではありませんが、抽象的な数学を考えるためには必要不可欠なものです。

小学校までの計算規則に加えて、「文字式のルール」をいくつか覚えるだけで計算が可能になります。

より数学を深く理解するために、ぜひ文字式の計算の練習もしてみてください!

 

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」