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大人が意外と間違える「40-16÷4÷2」→32じゃないよ!

  • 2024.3.13
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計算問題を解くとき、少しでも簡単に計算できないかを考えるはずです。

どの順で計算すれば、楽になるかを考えるあまり、間違った答えになっていないでしょうか。今回は、大人でも意外と間違えやすい計算問題に挑戦し、改めて計算規則について確認をしてみましょう。

問題

次の計算について考えましょう。
40-16÷4÷2

A君は、以下のように計算しましたが、この計算には間違いがあります。
間違いを指摘し、正しい答えを求めなさい。
(1) 40-16÷4÷2
(2) =40-16÷2
(3) =40-8
(4) =32

上記の計算は、ひき算とわり算が混ざった計算なので、わり算から計算しています。しかし、実はどこかに間違いがあります。

ポイントは計算の順番のルールです!

解説

今回の答えは「38」です。また、計算の間違いは(2)行目です。

正しい計算は以下の通りです。

(正しい計算)
40-16÷4÷2
=40-4÷2
=40-2
=38

計算の順序は、みなさんが知っている通り、以下の通りです。

・カッコがあれば、カッコの中から計算
・かけ算、わり算を計算
・たし算、ひき算を計算

「16÷4÷2」の計算を、原則通り左から順番に計算していけば問題ありません。

 

 

この問題での間違いやすいポイントは、かけ算の性質とわり算の性質を混同した場合です。

割り算では成立しない結合法則

かけ算では、前から計算しても、後ろから計算しても結果が同じとなる結合法則があります。

この問題が「16×4×2」という計算であれば、前から計算しても、後ろから計算しても結果は同じになります。

(前から計算)
16×4×2
=64×2
=128
(後ろから計算)
16×4×2
=16×8
=128

しかし、この法則は、わり算では成立しません。

この問題を間違えた人は、頭の片隅に結合法則の理屈を思い浮かべてしまっているのかもしれません。

まとめ

計算の順序を入れ替えて、少しでも簡単に計算するというのは大切なことですが、かけ算とわり算では性質が異なるので、注意が必要です。

どのようなときに計算の順序が入れ替えられるのか、この機会にしっかりと確認しましょう!

 

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」