計算が得意な人は、なにも処理能力が高いだけではありません。
いかに簡単に計算をするのか、「計算の工夫」を多く知っているからこそ、正確な計算が可能になるのです。
今回ご紹介する「計算の工夫」は、日常生活でも比較的よく使う計算です。
問題
次の計算をしなさい。
784÷5
この計算は割り切れないので、答えは小数になります。暗算でできなくもないですが、計算ミスが心配ですね。
簡単に計算する方法はないでしょうか。
さて、今回の問題の答えは「156.8」です。
解説
今回のポイントは「5で割る」という計算を言い換えることです。同じ結果になる別の計算をすればよいのです。
それは「2倍して10で割る」ということです。
「5で割る」と、計算結果はもちろん1/5になります。「2倍して10で割る」というのも同じく1/5になりますね。
「10で割る」という計算はとても簡単です。小数点をひとつ動かせば良いだけです。
そして、5で割る計算よりも「2倍する計算」の方が多くの方にとって楽に計算ができるはずです。
では、今回の問題を計算してみましょう。
784÷5
=784×2÷10
=1568÷10
=156.8
いかがでしょうか。慣れてくると暗算でもできるようになるはずです。
似たような計算の工夫として「5を掛ける」というのを「2で割って10倍する」というものがあります。
例えば、428×5をやってみましょう。普通に「×5」の計算をすると、繰り上がりがあり、桁も少し大きくなりますね。
428×5
=428÷2×10
=214×10
=2140
これも「5を掛ける」という計算よりも「2で割る」方が楽にできますね。
まとめ
この計算の工夫は、日常生活でも活用できるので、ぜひ使ってみてください。
このような工夫の仕方を少し知っているだけで、正確に、そして早く計算することができます!
※解き方は複数ある場合がございます
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」