「規則性のある数をすべて足す」という計算は、何か工夫ができるのではないかと思いますよね。
その中でも「連続する整数」というのは、よく見かける数の並びです。
どのように計算をすればいいのか分かるでしょうか!?
問題
次の計算をしなさい。
24+25+26+27+28+29+30+31+32+33+34+35+36
たし算とは言え、すごく長い式になっていて、地道に計算するのは大変そうです。
どのような計算の工夫ができるでしょうか。
さて、今回の計算の答えは「390」です。
解説
今回の問題は「等差数列の和」となっています。
「数列」というのは、その名の通り「数の並び」のことです。
「24、25、26、27、28、・・・」という並びになっていますが、1ずつ増えていますね。
このように、常に一定の数を足し続ける数列を「等差数列」と言います。そして、それを足し算するのが今回の問題なので、「等差数列の和」ということになります。
実は「等差数列の和」を計算するには、次のような公式があります。
等差数列の和=(初項+末項)×項数÷2
数列の並んでいる一つ一つの数のことを「項」と言います。初項というのは初めの項、末項は最後の項のことです。項数は並んでいる項の数のことですね。
今回の問題「24+25+26+27+28+29+30+31+32+33+34+35+36」の場合は次のようになります。
初項:24
末項:36
項数:13(13個の数が並んでいる)
これを公式に代入してみましょう。
等差数列の和
=(24+36)×13÷2
=60×13÷2
=390
したがって、今回の答えは「390」となります。
この公式を知っていると、簡単に計算できますね!
では、ここからは「なぜこの公式が成り立つのか」を考えてみましょう。
この公式は、次のように考えると導くことが可能です。
24+25+26+・・・+34+35+36の計算と逆順に並べた同じ計算を上下揃えて書きます。
縦にそろった数同士を足すと、すべて60となります。60が13個あるので、60×13。
ただし、これはたし算が2セット分になっているので、半分にすれば答えとなります。
先ほど公式に代入して計算した「(24+36)×13÷2」と同じ手順になっていますね。
まとめ
「等差数列の和の公式」を用いて、問題を解きました。
今回は「1ずつ増える」という数列でしたが、等差数列であれば同じように、この公式を利用することが可能です。
公式を覚えていないという方も、「なぜこの公式が成り立つのか」という手順さえ知っていれば、求めることができるはず!ぜひこの公式を活用してください。
※解き方は複数ある場合がございます
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」