算数が苦手になってしまう単元のひとつが「速さ」。
かけ算すればいいのか、わり算すればいいのか、どのように計算をするか覚えているでしょうか。
今回は、速さの問題に挑戦です。
問題
P駅からQ駅までの距離は25kmです。
P駅を6:10出発、Q駅に6:40到着する電車の平均時速を求めなさい。
ただしPQ駅間において、停車駅および停車時間はないものとします。
「平均時速」ということを聞かれていますが「何の平均?」と思わなかったでしょうか。
通常、電車の速さというのは常に一定というわけではありません。加速したり減速したり、刻々と速さは変化します。
その常に変化する速さを「移動した総距離」と「移動にかかった総時間」から求めた速さを「平均の速さ」と言うのです。
さて、今回の問題の答えは求めることができたでしょうか。
答えは「時速50km」です。
解説
平均の速さは以下のように求めることができます。
(平均の速さ)=(移動した総距離)÷(移動にかかった総時間)
まずは「移動した総距離」は25kmですね。
次に「移動にかかった総時間」は、P駅を6:10出発、Q駅に6:40到着ということなので、30分です。
ここで注意が必要なのは「単位」ですね。いま求めたいのは「時速」なので「1時間あたり」で考えなければいけません。
30分=0.5時間なので
(平均の速さ)
=25km÷0.5時間
=50km/時
(公式を使って計算しましたが、「30分で25km進む」ので、「1時間で50km進む」というのは簡単に分かりますね)
したがって、今回の問題の答えは「時速50km」ということになります。
まとめ
「平均時速」と言われると「足して2で割る」のような計算をイメージされるかもしれませんが、実はそのような計算ではありません。
「速さ」というのが、どのような考え方をしているのかを正しく理解していると、簡単に解けたのではないでしょうか。
「速さ」の考え方は、日常生活でも利用することの多いので、ぜひ学び直しをしてみてください!
※解き方は複数ある場合がございます
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」