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大人が意外と間違える「1000Wだと何分?」→1分じゃないよ!

  • 2023.12.24
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コンビニで買ったお弁当を表示の時間通りに電子レンジで温めたけど、きちんと温まっていなかったという経験はないでしょうか。

実は、家庭用の電子レンジとコンビニで使われている業務用の電子レンジは、出力(ワット数)が異なります。

それぞれの出力に応じた時間に設定し、電子レンジを使わないといけないのですが、どのように時間を計算すればいいかご存知でしょうか。

今回は、日常生活で役立つ算数に挑戦してみましょう!

問題

コンビニで買ったお弁当に次のような表示がある。
レンジ加熱目安
500W 1分30秒
1500W 30秒
では、出力が1000Wの電子レンジでは、何秒加熱をすればいいでしょうか。

表示されているワット数と時間の関係をみると、1000Wは、500Wと1500Wのちょうど真ん中です。ということは、加熱時間は1分30秒(90秒)と30秒の真ん中の60秒でしょうか!?

実はこれは間違いです!

 

さて、今回の問題の答えは「45秒」です。

解説

まず、電子レンジの出力と時間の関係はどのようになっているでしょうか。

「500Wなら90秒」「1500Wなら30秒」ということは、ワット数が3倍になると、時間は1/3になっています。

この関係は「反比例」ですね。

反比例は、一方が2倍、3倍・・・になれば、もう一方は1/2, 1/3・・・になる関係。

つまり、1000Wだと500Wの2倍なので、時間は1/2ということになります。

90秒の1/2なので、45秒温めればいいということです。

ちなみに、家庭用の電子レンジは500〜700W程度の製品が多いようです。もし家庭の電子レンジが600Wならどうでしょうか。

反比例には2つの変数の積が一定になるという性質もあります。

今回の場合では「出力×時間」が常に同じになります。

500Wで90秒の場合:500×90=45,000
1500Wで30秒の場合:1500×30=45,000

では、600Wのときt秒として式をつくると、
600×t=45,000
t=75

したがって、600Wなら75秒加熱すればよいということになります。

まとめ

実際には、電子レンジの中のどこに置くか、何を温めるかなどによっても加熱時間は変わってきます。

表示されている通りに加熱したいけど、うちにある電子レンジだとどうなんだろう?というときは、今回の計算をぜひやってみてくださいね。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」