「◯割引き」や「◯%OFF」という表示を見ると買いたくなってしまいますよね。
レジに持っていけば金額の計算をしてもらえますが、割引きだから…と思って計算せずにレジに行くと、思っていたよりも高くて驚いた経験はありませんか。
レジに行く前にきちんと自分自身で計算できるといいですよね。
「割引き」の計算は、意外と間違えてしまうことも多いので、この機会に計算の仕方を身につけましょう!
問題
あるお店では、すべての商品が2割引きになるセールをしています。そのお店で、ある商品を買うと1,200円でした。この商品の定価はいくらでしょうか。
日常でもよくある状況ですね。きちんと計算ができるでしょうか。
よくある間違いは、
1200×0.2=240
1200-240=960円
上記の計算で960円としてしまうことです。
さて、今回の問題の答えは「1,500円」です。
解説
算数・数学でも鬼門になることが多い「割合」に関する問題です。
まず気をつけないといけないのは、「2割」と「2割引き」の違いです。
全体を1としたとき、0.2の割合が2割です。
例えば、「1,000円の2割」であれば、1000×0.2=200円ということになります。
一方、「2割引き」は全体の1から2割の0.2を引く、つまり1-0.2=0.8の割合です。「2割引き=8割」と言い換えることもできます。
よって「1,000円の2割引き」は、1000×0.8=800円です。
では、今回の問題は「2割引き」だから1200×0.8=960円ではないのかというと、これは間違いです。
「1,200円の商品を2割引きすれば960円」という計算は確かに正しいですが、今回の問題は「ある商品を2割引きすれば1,200円」となっています。
1,200円というのは割引き後の金額であり、求めるものは割引き前の定価ですね。
今回は方程式を使って解いてみましょう。
この商品の定価をx円とする。
x円の2割引きは、0.8xと表すことができる。
よって、0.8x=1200
x=1200÷0.8
=1500
まとめ
「割合」に関する問題は、小中学生だけでなく、大人になっても「なんとなく」で計算をしている方が多いのではないでしょうか。
レジに持っていけば自動的に計算をしてくれますが、やはり自分自身で計算できる方がいいですよね。
買い物だけでなく、日常のさまざまな場面で使えるので、忘れている方はぜひ学び直しをしてみてください!
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」