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「A4→A3に拡大するときの倍率は?」→200%ではありません!大人が意外と間違える問題

  • 2023.12.15
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A3用紙は、A4用紙の2倍の大きさです。

しかし、A4からA3へ拡大するときにコピー機で「200%の倍率」と設定してしまうと、うまく拡大ができません。コピー機を使って拡大・縮小をするときに、そんなミスをしてしまったことはないでしょうか。

実は、A4からA3への拡大は「141%の倍率」に設定しなければいけません。

この「141」という数字はなぜでしょうか。

今回は、拡大図に関する問題に挑戦し、その謎を考えてみましょう。

問題

9cm²の正方形を2倍に拡大すると、面積はいくらになるでしょうか。

2倍の拡大図の面積を考える問題です。

2倍に拡大だから、9×2=18cm²と考えていませんか。実は18cm²は間違いです!

 

答えは「36cm²」です。

解説

2倍に拡大した図ですが、面積は単純に2倍とはなりません。

「2倍に拡大」というのは、「辺の長さをそれぞれ2倍する」という意味です。

「9cm²の正方形」ということは、1辺の長さは3cmずつですね。その縦と横をそれぞれ2倍にしています。

つまり、2倍の拡大図は「1辺の長さが6cmずつの正方形」ということになります。

よって、その面積は6×6=36cm²です。

実は、2倍に拡大すると面積は4倍になるのです。下図をみると、4倍になっているのが分かりやすいですね。

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一般には「x倍に拡大すると、面積はx²倍」となります。

2倍に拡大 → 面積は4倍
3倍に拡大 → 面積は9倍
4倍に拡大 → 面積は16倍

では、A4からA3のように「面積を2倍」にする場合は、倍率をどのようにすればよいのでしょうか。

x倍に拡大 → 面積はx²倍

上記のような関係になるので、x²=2。つまりx=√2ということになります。

√2は、およそ1.4142・・・という数です。

よって約1.41倍に拡大すれば、面積を2倍にすることができます。

A4からA3への拡大が「141%の倍率」というのは「√2倍に拡大」ということを表していたのです。

まとめ

倍率と面積の関係について解説しました。

コピー機の「141%」という数字も、きちんと意味のある数字だったのです。

コピー機を使って拡大・縮小をするときは、気をつけてくださいね。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」