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巨人と阪神の"新星"が破格の数字に…!プロ野球選手の「コスパ」ランキング

  • 2023.12.6

プロ野球は「契約更改」シーズンに突入!毎日のように「○○選手が年俸○億円で契約」といった天文学的数字が報道されていますが、億を超えるような破格の年俸を手にできるのはプロ野球界の中でも限られた選手のみ。

しかし、年俸が低くても数字を残せば、翌年以降一気に金額が跳ね上がるのもプロ野球界が“夢のある世界”である証でもあります。

そこで今回は、「今季の年俸は低かったけど結果を残した選手」の“コスパ”を独自に計算!1安打あたり、1本塁打あたり、1イニングあたり、1登板あたりの「年俸額」を算出して、球界でもっともコスパが良かった選手を部門別に発表します!

安打コスパランキング

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まずは【打者編①】1安打あたりのコスパランキングから!

堂々の1位は巨人の秋広優人選手!プロ3年目の今季は一軍に定着し、推定年俸630万円ながらシーズン110安打を放ちました。ヒット1本あたりの金額は約5万6800円!億単位のお金が動くプロ野球界では、破格の数字と言っていいでしょう。
身長2メートルを誇る未来の長距離砲は先日、2620万円増の推定年俸3250万円で契約更改。来季以降さらなる大ブレイク&年俸増も期待されている選手なだけに、こんなにコスパが良いのは今季で見納めかもしれません。

2位には現役ドラフトで中日に移籍した細川成也選手がランクイン!推定年俸990万円ながら、クリーアンプに定着して131安打を放ちました。昨季まではDeNAでなかな結果を残せずにいただけに、新天地で見事才能が花開いた例と言えそうです。また、それ以外のランクイン選手で注目なのは4位の日本ハム・万波中正選手。抜群の身体能力で今季はレギュラーに定着し、ゴールデングラブ賞も獲得するなど飛躍の1年に。「将来のスーパースター候補」にとって今季はター民具ポイントになったはずです。

本塁打コスパランキング

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続いては【打者編②】本塁打コスパランキング!

1本塁打あたりの年俸額でもっともコスパが良かった選手は……安打ランキングでも2位に食い込んだ細川選手でした。移籍1年目の今季は広いバンテリンドームをものともせず、チーム最多24本塁打をマーク。1本塁打あたりの金額は約41万2500円!3位の頓宮裕真(オリックス)選手以下はすべて1本塁打あたり100万円を超えてくるので、細川選手のコスパの良さが際立つ結果に。安打、本塁打ともに上位に食い込んだ細川選手。2023年、打者として「もっともコスパが良かった選手」といって間違いないでしょう!

意外なところでは4位に阪神・佐藤輝明選手がランクイン。プロ3年目ながらすでに人気選手の仲間入りを果たしている佐藤選手ですが、年俸はまだ8500万円とプロ野球選手の中では中堅クラス。そのため、24本塁打を放った今季の1本塁打あたりのコスパは約354万1700円と比較的リーズナブルに(⁉)。この金額を「高い」と思うか「安い」と思うかは……あなた次第です!

投球回コスパランキング

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続いては【投手編①】まずは先発投手の投球イニングを推定年俸で割って、1イニングあたりの金額を計算しました!

勝利数や奪三振数を対象にしてもよかったのですが、近年のプロ野球では先発投手に「イニングを稼ぐ」ことがかなり求められているので、今回はイニング数でコスパを計算!

結果は……阪神・村上頌樹投手が1イニングあたり5万2000円という破格のコスパを見せて堂々の1位に!プロ2年間で一軍登板わずか2試合だった村上投手ですが、今季は大覚醒。最優秀防御率のタイトルに加え、セ・リーグ初となるMVP&新人王のダブル受賞という快挙を達成しました。オフの契約更改では推定年俸750万円からの大幅アップは間違いなし。これだけのコスパを見せた村上投手が来季、どのくらいの年俸を手にするかも注目です。

また、その村上投手を抑えてセ・リーグ投手部門のベストナインに輝いたDeNA・東克樹投手も1イニングあたり約15万1700円で5位にランクイン。最多勝も獲得した今季は飛躍の1年になりましたが、過去には手術でリハビリを経験するなど、離脱期間が長かったこともあって今季の年俸が抑えられていたという事情もあります。東投手も村上投手同様、今オフの契約更改が楽しみです!

登板数コスパランキング

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最後は【投手編②】のリリーフ部門!

1登板数あたりのコスパランキングです。今回はセ・パ両リーグで今季50試合以上に登板した投手を対象にしました。リリーフ投手もホールドやセーブといったスタッツがありますが、勝ちパターン以外で登板する投手も評価対象に入れたかったため、今回は「登板数」とさせて頂いています。

堂々の1位は……楽天・内星龍投手!高卒3年目の今季、一軍デビューを果たすと一気にブルペンの中心にまで上り詰め、53試合登板で4勝2敗7ホールドをマーク。推定年俸500万円と格安だったこともあり、見事に「リリーフ投手コスパナンバーワン」の称号を手にしました!ちなみにオフの契約更改では1400万円アップの推定年俸1900万円を勝ち取った星投手。来季以降も活躍を続ければ、さらなる年俸アップも間違いなしです!

2位以下で注目したいのがオリックスの山﨑颯一郎投手。今季年俸2300万円ながら、53試合登板で1勝1敗27ホールド9セーブをマーク。リーグ優勝決定試合では9回のマウンドに立ち胴上げ投手になるなど、将来のクローザー候補として期待されています。おそらく、今オフには年俸も大幅にアップするはずですが、クローザー転向となれば近い将来、1億円プレイヤーの仲間入りを果たすかもしれません。


今回紹介した「コスパの良い選手たち」は、当然ながらその活躍を認められ、来季以降の大幅年俸アップを勝ち取るはずです。実力社会のプロ野球界だけに、年俸が低くても結果を残せばその額は一気に跳ね上がる……。

果たして来季、「コスパ最強選手」となってスター候補の仲間入りを果たす選手がどれだけ現れるのか?TRILL読者のみなさんも、スター選手だけでなく、「年俸は低いけど良い働きをしている選手」に注目して、選手を青田買いしてみてはいかがでしょう?


花田雪(Kiyomu Hanada)
1983年、神奈川県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆。著書に『あのプロ野球選手の少年時代』(宝島社)『オリックス・バファローズはいかに強くなったのか』(日本文芸社)がある。


※本記事は2023/12/6原稿執筆時のものです

サムネイル:PIXTA

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