【橋本環奈の月ドラ】がアツいぞ！ギャグも名言も飛び出す新感覚ドラマだった！

2023.10.19

警察組織の経費削減に焦点を当てたドラマ『トクメイ！警視庁特別会計係』。警視庁のお荷物所轄・万町署に、経費削減の“トクメイ”を背負って本庁から派遣された特別会計係の一円（はじめまどか・橋本環奈）。湯川（沢村一樹）ら強行犯係のメンバーたちに邪険にされ、ときには対立しつつ、刑事ではないが事件解決のヒントを見つけてしまうことも。

どことなく“おかしい”主人公、「お金」に関する名セリフも

円、いろんな要素があって面白い。小銭をパッとみて金額を当てられる、経費精算では一円のズレも認めないなど、お金のことについてはきちんとしているが、どことなく様子がおかしいのだ。

まず、絶望的に運が悪い。ペンキ塗りたてのベンチに座ってしまい、つまずいてスプリンクラーを作動させてずぶ濡れ、じゃんけんは5回連続負け、クレープのアイスを落としてしまう……学生時代についたあだ名は“疫病神”だという（かわいそう）。

若干空気が読めない感じがまたいい。相手がムカついていてもお構いなし。殺人現場についてきてつまみ出され、犯人逮捕につながる一円を発見し、喜んだあまりその場で大声で叫びながら謎の動きをして犯人に連れ去られてしまう。犯人に対しても、お金の話をしつつ説得しようとする勇敢さも持っている（いいのか悪いのかわからないが…）。

「お金がないと言い訳するのは、お金があっても結果を出さない人だけです」という言葉は名言だったしドキッとした。

ギャグ路線…だけではない、来週が楽しみになるワクワク感

本当は捜査に興味があるのだが、自分には向いていないと諦めている感がある。1話では結局犯人逮捕の手がかりを誰よりも早く見つけており、今後どう事件解決に関わっていくかも見ものだ。警察官になったのは祖母が刑事ドラマ好きで、ある刑事に憧れていたことがきっかけらしいが、どの作品の誰なのかが非常に気になる。ギャグ路線かと思いきや、強行犯係のメンバーたちを監視カメラで見ているシーンの不穏さも相まって、どう転ぶのかわからないワクワク感がある。

湯川とは犬猿の仲だが、意外といい凸凹コンビだと思う。行動も言葉も乱暴な、良くも悪くも古き良き刑事な湯川だが、意外と根がよく、自覚があるのかはわからないが、円を助けてくれるのだ。自分の運の悪さで周りの人に迷惑をかけないようにとお守りを大量に持ち歩く円に「そんなの単なる思い込みだろ」と言い捨て、捜査に興味ありそうな円に内緒で捜査関係の資料を見せてくれ（見ている隙にサボりに行きたかっただけかもしれないが）、現金を持っていない円の代わりにクレープ代を出してくれたり。

何より、犯人に捕えられ絶体絶命の円を身を挺して助けてくれた。最終的には領収書を見て「湯川、殺す」とキレていたが（笑）、今後もこのコンビの活躍に期待したい。

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ライター：ぐみ
熱量高めなエンタメライター・編集者。ドラマ・映画・アイドル・アニメなどのコラムやレビュー・インタビューや書籍の執筆・編集も手がける。コンテンツ編集（人気少女漫画や芸能人の公式コンテンツ制作のほか、広告制作、メディアの編集・立ち上げなど）を経て現在フリー。音楽とアイドルと物語とかき氷が好き。X（旧Twitter）：＠gumililium