中学生になると数学で「累乗」を学びます。
これは同じ数を繰り返しかけることを指し、たとえば「4³」は4を3回かけたものです。このとき、4は「底」で、3はその数をかける回数を示す「指数」です。
指数はかけ算の式を簡潔に表現できる一方、計算するとなると意外と大変なものです。
今回は、指数を含んだわり算に挑戦して、計算規則を確認してみましょう。
問題
次の計算をしましょう。
6⁵÷6³
この式では、6がそれぞれ5回と3回かけられています。
そのまま計算すると大変ですが、累乗の性質を使うととても簡単に解くことができます。
まずは答えを確認しましょう。
答えは「36」です。
解説
まずは、6⁵÷6³がどういう数かを理解しましょう。
6⁵は6を5回かけた数、6³は6を3回かけた数です。
これらをわり算するとき、指数法則により底が同じ数の指数同士は引き算ができるという性質があります。
元の計算がわり算でも、指数部分はわり算できないので注意しましょう。
したがって、6⁵÷6³は指数部分を引き算することにより、6^(5-3)、つまり6²となります。
6²は6×6で、答えは36です。
わざわざ5回分と3回分の計算をする必要はなく、シンプルに差分の指数だけを計算すればよいのです。
まとめ
累乗のわり算は、底が同じ場合には指数同士を引くだけで計算できるというシンプルな性質を覚えておくと便利です。
これにより、大きな数の計算を避け、手早く答えを出すことができます。性質を上手く利用すると、計算がぐっと楽になりますよ!
監修:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。