同じかけ算を何度も繰り返すときには「指数」を用いて表現します。
例えば、「2³(2の3乗)」は2を3回かけ算なので、2×2×2=8となりますね。
では、「0乗」の計算はどのようになるのかを知っていますか?
「0回かけ算する」というのは、実生活では出てこない状況ですが、数学では必要な計算のひとつです。
この機会に、ぜひマスターしてくださいね。
問題
「2⁰(2の0乗)」と「1」は、どちらの方が大きいですか?
A. 2⁰の方が大きい。
B. 1の方が大きい
C. 同じ(2⁰=1)
「2⁰」の意味で考えると「2を0回かけ算する」ということになってしまいます。
0回のかけ算ということは、結果が0でしょうか。それとも、元の数が2なので、結果は1より大きくなるのでしょうか。
さて、今回の答えは「C. 同じ(2⁰=1)」です。
解説
「2⁰=1」というのが正しい計算になります。0回のかけ算ということを考えているのに、結果が1というのは少し変な感じがしますね。
実はこれは、指数の計算法則に矛盾が出ないように定義されたのです。
例えば、2³=2×2×2です。
この指数をひとつ小さくしてみましょう。(指数を3→2にする)
すると、2²=2×2となり、計算結果は「2分の1(÷2)」になりました。
さらに指数を小さくすると、また計算結果は2分の1です。このように、指数をひとつ小さくするごとに、計算結果は2分の1になっていきます。
2¹から指数をひとつ小さくすれば2⁰です。そして計算結果は「÷2」をして1となります。
したがって「2⁰=1」ということになるのです。
このように決めることによって、指数の計算を矛盾なく扱うことが可能になります。
例えば次のような計算を考えてみましょう。
2³×2²
=(2×2×2)×(2×2)
=2⁵
このとき指数部分に着目すると「3+2=5」が成り立っています。
同様の計算を「0乗」を含めてやってみましょう。
2³×2⁰
=(2×2×2)×1
=2³
こうすると、指数部分は「3+0=3」となり、同じ計算法則が成り立っています。
もし「2⁰=0」としていると、この計算法則は成り立たなくなってしまいます。
まとめ
「2⁰=1」という計算結果は、意外だったのではないでしょうか。
しかし、そのような結果になるのはきちんと理由があります。
理由をしっかりと考えた上で数学に取り組むと、さらに楽しく学べるはずです!
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。