「24×84」を暗算で解けますか？　2桁の掛け算でも“5秒で解ける方法”を解説！

大人になると多くの人が計算の際に「電卓」を使ってしまします。

スマホには電卓アプリが標準で搭載されているので、特に近年はその傾向が強いようです。

一方で、その危機感を持って、算数・数学の学び直しを考える大人も増えています。

今回は、「自分の計算力が落ちていないか」を確かめるために暗算で計算をしてみましょう。

次の計算をしなさい。
24×84

計算から遠ざかっていた方は、暗算だと苦戦するかもしれません。

しかし、コツを知っているとこのような計算が5秒でできてしまいます。

さて、答えを確認しておきましょう。
答えは「2016」です。

ここで紹介する計算方法は、次のような数のかけ算のときに使えます。

①2つの数の十の位を足すと10になる（今回は2＋8＝10）
②2つの数の一の位が同じ（今回は4）

それでは、計算手順を見ていきましょう。
※カッコ内に書いている計算は、今回の24×84の問題の計算方法です。

【手順1】
十の位の数をかけ算して、それに一の位の数を足す
（2×8＋4＝20）

【手順2】
一の位の数をかけ算する
（4×4＝16）

【手順3】
手順1、手順2の数を順に並べると答えになる。
（20と16から2016が答え）

如何でしょうか。計算自体はとても簡単ですね。

本当にそうなるの？という方は、以下の問題も挑戦して、確認をしてみましょう。

練習問題
（1）37×77
（2）92×12
（3）65×45

ここでは（1）のみ解説します。

【手順1】
十の位の数をかけ算して、それに一の位の数を足す
（3×7＋7＝28）

【手順2】
一の位の数をかけ算する
（7×7＝49）

【手順3】
手順1、手順2の数を順に並べると答えになる。
（28と49から2849が答え）

答え
（1）2849
（2）1104
（3）2925

以下では、今回の計算が成り立つ数学的な証明をしています。興味がある方は、ぜひ数式で確認をしてみください。

①2つの数の十の位を足すと10になる
②2つの数の一の位が同じ

この条件を満たす2つの数を10a+c、10b+cとする。（a,b,cは1桁の自然数, a+b=10）

このとき
(10a+c)(10b+c)
=100ab+10ac+10bc+c²
=100ab+10c(a+b)+c²
=100ab+100c+c²
=100(ab+c)+c²

子どもの算数の学習だけでなく、大人の学び直しにも最適な「インド式計算」。

この機会にぜひいろいろな計算方法をマスターしてみてください！

文・監修：SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集：TRILLニュース