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意外と簡単に解ける!難しそうな「分数の問題」を解くコツは…?

  • 2023.10.28
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分数のたし算・ひき算は通分を考えなければならないため、苦手な方は多いのではないでしょうか。

分数が複数あるとさらに難しくなってしまいます。

しかし一見すると難しく見える計算式でも、少し工夫するだけで簡単になる計算もあります。

問題

次の計算をしなさい。

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分数が4つも並んでいます。

そして、分母はかけ算になっています。計算の順序を考えると、このかけ算を先に計算したくなりますよね。

もちろん地道に計算することもできますが、今回は工夫ができないかを考えてみましょう。

 

さて、今回の問題の答えは「4/5(5分の4)」です。

解説

どのような工夫をするのかがポイントですが、分母のかけ算が1×2、2×3、3×4、4×5と連続した数になっていることに注目しましょう。

このようなときは「部分分数分解」です!(ぶぶん・ぶんすう・ぶんかい)

なにやら難しい言葉に聞こえますが、「通分の計算を逆からする」というイメージです。

 

例えば、1/(2×3)の部分に注目してみましょう。これは1/6のことですね。

実は、(1/2)ー(1/3)を通分して計算していくと1/6になります。

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つまり、かけ算で表されていた分数をひき算に分解することができるのです。

他の分数も同じように分解すると、プラスとマイナスで同じものは出てきます。

その部分を先に計算すると、残るのは最初と最後の分数だけ!

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通分の計算を1回だけすれば答えが出ました。

まとめ

「部分分数分解」というのは、なかなか聞きなれない言葉ですが、考え方は「通分の逆」です。

実は、受験問題ではよく使うテクニックにひとつとなっています。

難しい計算をいかに簡単に計算するかというのがポイントですね!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース