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【プロ野球】「取材中、10分以上も…」野球ライターが見た、スーパースターたちの“衝撃天然”エピソード

  • 2023.10.2
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出典:104000/Shutterstock.com

日本でもっとも人気のあるスポーツの一つと言っていい「野球」。その頂点に君臨するのが、「プロ野球」です。そこでプレーする選手たちは、まさに“選ばれし者”。

ましてや、プロの世界で結果を残したスーパースターたちは、血のにじむような努力と、類まれな才能を併せ持った選手ばかりです。

その一方で、なにか突出する才能を誇る人間は、何かが欠けている(?)ことがあるのも世の常。プロ野球の世界にも、超天然”エピソードを持つ選手が大勢います。

ここでは、TRILL読者のみなさんに、野球ライターである筆者がプロ野球界でも指折りの“天然伝説”を持つ2人の選手のエピソードをご紹介します。

①糸井嘉男選手「けっこう軽い素材なので……」

昨シーズン限りで現役を引退した糸井嘉男選手。プロ19年間で首位打者1回、盗塁王1回、最高出塁率3回、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞7回と超一流の数字を残したスーパースターです。

プロ野球選手の中でも突出した身体能力を持ち、“超人”の名をほしいままにしました。そんな糸井選手ですが、現役時代には数多くの“天然エピソード”でファンを楽しませてくれました。

その天然ぶりはプロ入り当初から炸裂。ドラフトで指名され、球団との会食が終わったあとに報道陣から「どうでした?」と質問された糸井選手。当然、球団からどんな話があったのか、入団の意思はあるのか……そんな答えを全員が期待しています。そこで糸井選手は、こう言い放ちました。

「エビフライでした」

なんと、会食で食べたメニュー名を答えたのです。これには報道陣が絶句したのは言うまでもありません。

プロ入り後にもこんなエピソードがあります。打席に立つ前に、コーチから「何も考えないで打ってみろ」とアドバイスされた糸井選手。しかし、結果は出ませんでした。コーチから、「まだ何か考えていただろう?」と聞かれた糸井選手は、こう答えたと言います。

「『何も考えないで打とう』と考えちゃいました」

……ある意味、真面目な選手です。

そんな糸井選手もプロで結果を残し、オリックス・バファローズではキャプテンを任されることになります。ユニフォームにはキャプテンしか付けることが許されないキャプテンマークが縫い付けられ、メディアから「キャプテンマークには“重み”を感じますか?」と質問されます。すると、糸井選手はこう答えました。

「けっこう軽い素材なので……」

まさか、キャプテンマークの物理的な重さを回答するとは……。これには報道陣も笑うしかありませんでした。

現役時代はもちろん、引退後の糸井選手もその“伝説”でファンを楽しませてくれます。今年の4月のこと。糸井さんは「えええええええええっ!!!!???」というコメントとともにSNSを更新。

投稿された画像には駐車場での駐車料金が表示されていましたが、なんとその金額は「230万7510円」!?

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出典:photoAC(画像はイメージ)

これにはファンも「何年停めてたんだ?」「新車買えるじゃん」「糸井さんなら払える」と多くのツッコミが殺到。

ユニフォームを脱いでも、「糸井伝説」はまだまだ続きそうです。

②岡本和真選手「最高です」

現役組からもひとり、TRILL読者のみなさんに紹介したい選手がいます。

それが読売ジャイアンツの4番・岡本和真選手です。

岡本選手の場合はインタビューや取材の受け答えがとにかく独特なことで知られます。

筆者も何度かインタビューをしたことがありますが、時折質問を煙に巻くような返しをしてきたり、クスリと笑ってしまうようなシュールな回答をしてくるので、ある意味“気の抜けない”取材対象者でもあります。

たとえば……岡本選手と言えば、豪快なホームランが代名詞ですが、インタビュー中、守備の話になったとたんに急に笑顔になり、こう言いました。

「バッティングより、守備のこと聞かれるほうが楽しいんですよね」

そこから10分以上、聞きたかったバッティングではなく、守備の話をたっぷりと伺いました(笑)。

また、ヒーローインタビューでの受け答えも独特です。基本、なにを聞かれても岡本選手の返しは1パターン。

「最高です」

コレです。しかも、声を張り上げるわけでも、笑顔でもなく、真顔で、ボソッとコメントします。

ちなみに、3月に行われたWBC。イタリア戦で勝利し、インタビューに呼ばれた岡本選手は、ここでもインタビュアーの質問にすべて「最高です」と回答

巨人ファンにとってはお決まりの問答ですが、それを知らないファンも大勢いたため、会場となった東京ドームには最初、戸惑いの空気が流れました。

それでも、最後の質問に「最高です」ではなく、つい普通に回答しそうになるとスタンドから笑い声が巻き起こり、「空気を察した」岡本選手は気を取り直して「最高です」と一言。

これほどワンパターンのヒーローインタビューで会場を沸かすことができる選手は、日本でも岡本選手くらいでしょう。

今シーズンは41本のホームランを打ち(※10月1日時点)、セ・リーグのホームランキングを独走する岡本選手。

そのバッティングはもちろん、独特なインタビュー回答や、本人が「好き」と語る守備にも、ぜひ注目してみてください。



ライター:花田雪(Kiyomu Hanada)
1983年、神奈川県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、2015年に独立。ライター、編集者として年間50人以上のアスリート・著名人にインタビューを行い、野球を中心に大相撲、サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、さまざまなジャンルのスポーツ媒体で編集・執筆。著書に『あのプロ野球選手の少年時代』(宝島社)『オリックス・バファローズはいかに強くなったのか』(日本文芸社)がある。

編集:TRILLニュース

※記事内の画像はイメージです。

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