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『VIVANT』最終回【考察】乃木(堺雅人)の「皇天親無く惟徳を是輔く」の意味、ベキの生死は

  • 2023.9.20
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(C)TBS

ドラマファンはもちろん、芸能界にもファンを増殖させた日曜劇場『VIVANT』が9月17日の放送をもって最終回を迎えた。ついにベキ(役所広司)の真の目的が明らかになった。本記事ではドラマの中で、乃木(堺雅人)がノコル(二宮和也)に言ったあの“ことわざ”の意味とベキの生死について、考察してみる。

※以下ネタバレを含みます

「皇天親無く惟徳を是輔く」が表す乃木の真意

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ベキの真の目的は、やはり、復讐だった。任務のためバルカに潜入した自分を、やすやすと見捨てた公安……もっと言うなら、独断で任務を押し進めた内閣官房副長官・上原(橋爪功)を、この手で始末するのが目的だった。

テントとしての罪を告白し、一度は日本に捕まるも、新庄の手引きで逃亡したベキ。上原を捕まえ銃を突きつける。しかし、別班の司令・櫻井(キムラ緑子)から当時のバルカ潜入任務に関する証拠を得、帰国した乃木によって、ベキは窮地に立たされる。

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このとき、ベキは息子である乃木に殺されることを「本望」と感じていたようだ。実際に、画面上では乃木がベキを撃ち殺したように見えている。その後、乃木とノコルが電話でやりとりするシーンでも、ノコルが「最期は苦しまなかったか」「墓はバルカに建ててほしいが、構わないか」と言っていた。物語の流れ上、ベキは亡くなっているように思える。

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しかし、これまでも散々、銃の腕前を披露してきた乃木が、ここにきてベキを殺すだろうか。ベキを撃ったあと、乃木は「お父さん!」と呼びかけ彼に歩み寄り、心臓より少し上の部分を止血するように手を添えている。

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そして、ノコルとの電話で意味深なことわざを口にしていた。「皇天親無く惟徳を是輔く」。神様や天はいつだって公平であり、徳を積んだ人を助ける、という意味だ。孤児院を建て、親のいない子どもたちのために尽くしてきたベキは、間違いなく“徳を積んだ人”にあたるだろう。

乃木は続けて「花を手向けるのは後にする」とも口にしている。ベキは亡くなっておらず、どこかでまだ生きていることを指していると考えても、不自然ではないかもしれない。

 

※記事内の情報は記事執筆時点の情報です。


ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。Twitter:@yuu_uu_