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人生の判断軸は直感! 自分軸で生きる【いとうあさこさん】の自分らしさとは?

  • 2019.10.24

いとうあさこさんのロングインタビュー2回目の今回は、あさこさんの人生での判断基準について、お伺いします。令和の時代でも、昭和的な感情が根底にある今こそ、大切なのは自分軸。“変わりたいなら動くこと”と語る、その心とは?
生き方にフィーチャー。有名高校を卒業&家出、芸人の道へと進み、40までは仕事がなかったと語る、いわゆる、“世間の常識”とは違う、“自分を大切にする”あさこさんの生き方とは?

――あさこさんを見ていると、とても前向きで自分軸で生きていらっしゃるように思えます。例えば、人生で何かを選択しなければいけないときや、迷ったときは、どういう基準で判断されていますか?

「(松田)聖子ちゃん世代なので“ビビビ”ですね(笑) 直感です。わかりやすい例としては、まだ全然仕事がないときの話ですけど、10年、一緒に暮らしてた殿方がいらっしゃいまして、すったもんだがありましてお別れすることになるわけですよ。で、未練が合ったのか、道路を挟んだ向こう側に引っ越したんですね。そしたら占いとか風水をやってる有名な人から『今はそこじゃない』みたいなことを言われたんですよ。とはいえ、また引っ越しするほどお金もない。なんかイヤだなと思いつつ、そのまま住んでいたんです。でも、引っ越したら急激に仕事が入り出したんですよね」

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判断基準は直感。人生の大事なものは自分で決める

――占いや風水は関係なかったと。

「そのあと、その風水の人に会ったら、『いや、あさこさん。運命、自分で変えたんですよ』とか言ってましたけどね(笑) 占いは嫌いじゃないんですけど、人生の大事なものをそこに頼らない。元々、その家もちゃんとビビビッときて自分の直感で引っ越しましたし。大事なことは自分で決めますね。そうすれば責任は自分。人のせいにしなくていいので、逆に楽だなと思います」

――今までそういう選択は間違ってなかったと。

「ずっと当たってきてるんじゃないかな。間違ったとしてもそれが何かに繋がるっていう気がします。若い頃に聞いていた、自分より年上の方がおっしゃる『経験値に無駄はない』っていう言葉が今、心から本当だなと思いますもん。イヤなことがあったからこそ何かが転じることもあるし。悪いことも経験をしたから何かがすごくなったっていうのもあるし」

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“らしさ”なんて、何もない。信念だけ持って、自分が思ったことをやっていけばいい

――私たち、TRILLはTRUE&REALの造語の媒体で、「自分らしく生きる」がテーマです。あさこさんにとって、自分らしさとはどういうことでしょう?

「自分らしさってすごく難しいですよね。ピン(芸人)になってすぐくらいに、今もお世話になってるカンニング 竹山さんに、『これは私らしくないですかね?』みたいな相談をしたら、すごい叱ってくれたんです。『何があさこらしさなの?  世間はあさこのこと知らないんだから、らしさも何もないんだよ。だから自分が思ったことをやっていけばいいんだよ、信念だけ持てば』って。だからこういうのが“あさこスタイル”みたいなのは本当になくて。信念として絶対一つだけあげるならば嘘をつかないということ」

――例えばどういうことでしょうか?

「40歳ちょいでテレビに出させていただいた頃、女芸人の結婚が続いていて、『あさこさん悔しいですよね。ぜひそれをインタビューさせてください』って言われたことがあったんです。でも悔しくないんです。本当に悔しければそれをぶつけたら面白いだろうけど、悔しくないのに表面的に『悔しい。次は私の番だからね!』とか言っても何も面白くないじゃないですか。結婚したい時期があったらしたいって言うし、どうでもよければどうでもいいとしか言えない。そうじゃないと自分の中でも気持ち悪いし、各方面で言ったことと辻褄が合わなくなるのもイヤですから」

――ではそのとき、なんて答えたんですか?

「『ごめんなさい、悔しくないんですよ、本当に』と事前に言って、『嬉しいです』って答えました。昔は女芸人が結婚の話とかなかなかオープンに話せなくて苦しんでいたのを見てたし。そこをクワバタオハラとか青木さやかとかが結婚の道を作ってくれて。みんな幸せになっていくのは本当に良かったなって」

――結婚していない人が結婚した人に対して悔しがるみたいな図って、世間の反応というか、イメージとしてあるんでしょうね。

「私も、昭和の人間だし、昭和から令和になってもなおそういうイメージがあることもわかるんですけどね。今はそんな時代じゃないよと言っても、どこか根底のものってなかなかなくならない。ただ、本当に結婚に関して何も思わないっていう話をすると、『諦めたんですね』っておっしゃる方が多いんですけど、それも違うんだよなあって思います。『諦める、諦めないの話じゃなくて、凪なんです』みたいな話をよくするんですけど、それはもう、わかる方にわかってもらえればそれでいいし、別に他の人にどう思われようとなんでもいい。そう思ってるならどうぞっていうくらいですね(笑)」

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悲しみの中にいる自分を演じたまま暮らすのではなく、外に目を向けてちょっとでも動いてみる

――他人の目は気にしなくていいっていう。

「そうですね。気にする事もありますが(笑) 少なくともこう言う結婚の考え方などは世間の目とか他人がどう思うかは何も気にしないです」

――周りがどんどん結婚していくとか、40歳になったからもうこういう洋服は着られないとか、世間的なものと、自分を比べて気にしてしまう人たちも多いのですが、何かいいアドバイスなどありますか?

「人の性格とか考え方っていい意味でも悪い意味でもあまり変わらないと思うんですよ。変わりたいと思ってもそういうコンプレックスって自分の根底にあるものだから、難しい。だから気にする時期があってもいいと思うんです。ただ、気になる、気にしてるって嘆いてるのに何も行動しないなら、たぶん一生そのままだから、悲しみの中にいる自分を演じたまま暮らしていくことになる。でも本当に変わりたい人ってちょっと動くと思うんです。それは別に大きな行動じゃなくても、『今日、空が青いから出掛けてみようかな』くらいのことでいいんですけど。『気にするな』と言っても気にする性格の人は気になっちゃうだろうけど、それが内に内にこもらなければいいなと思います」

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――気にしすぎると疲れちゃいますもんね。

「自分の周りが小さな世界だっていうことが見えてくると少し楽かもしれないですね。昔は村八分みたいなことが実際あったりもしたけど、今の時代は昔よりも個性が尊重されているから、時代的にイケるぜみたいなことはあると思うんです。ただ、内側に昭和が残ってる世界がまだありますから、無理することはないと思いますけど」

――ファッションなどでも、“モテファッション”って一時期、ブームでしたけど、最近は受けなくなっている傾向があるそうです。これを着たらクリスマス必勝みたいなことではなく、それぞれ本当に自由ですし。無理してダイエットすることもないような風潮もありますよね。

「ああ、モテファッションといってふわふわしているファッションの人も街にいましたね。最近、ぽっちゃりブランドなんかもいっぱい出てきたのは女芸人のおかげかもしれない(笑) そういう選択肢が今は増えてますよね。自分の20代の頃を思い出すとお金がとにかくなかったので、雑な服を着て、友達の結婚式もお金がないという理由で行けず。ちょうどお金がないときにみんな結婚しやがったんで(笑)、申し訳ないけど式には行かず、お家に行ってお祝いとかはしてました。そういう時代も乗り越えて、でも今、私、こんなに楽しく生きてるから、世の中、なんでも大丈夫なんだよって思いますし、そう皆さんにも、伝えたい。大事なのは、“自分がいいと思うか”“自分に嘘をつかない”ってことなんだと思います」

 

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Movie, Photography & Design:dely
Writing:Rika Iwasaki
Edit:TRILL編集部

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