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「興味のあることを10個やったら、1個くらいはうまく行く」“好き”を仕事に。成功させたその方法とは?

  • 2018.12.11

働き方を「もっと自由に!」をモットーに、世間の普通にとらわれすぎず、ちょっと変わった働き方をしている女性を紹介する『#ワタシらしい働き方』企画。今回は、親や友人など、周囲に反対されながらも自分のやりたいことを貫き通し、フリーランスで活躍する松澤亜美さんにお話を聞いてみました。

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松澤亜美さんの「私らしい働き方」とは?

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Q どれが本業でどれが副業みたいな概念はご自身の中であるんでしょうか?

ありますよ! コミュニティづくりが私の本業で、書くお仕事は時間を見つけた時に行なっています。コミュニティづくりの中には、企業のコミュニティ設計をしてリードする”コミュニティマネージャー”という役割の仕事もあれば、自分で始めた「LunchTrip」というコミュニティを運営するなどの仕事もあります。
「LunchTrip」は非営利なので稼ぐことを目的として開催していません。“旅と食から世界を知ることができる”という価値観を広げ続けることに意味があると思い、今では10年続くコミュニティに育ってきました。
最近は、時間的にも金銭的にも企業と行うコミュニティづくりが仕事として一番割合が大きくなってきており、世の中にそういったニーズが出てきている証拠だと思っていますし、とても意義のある仕事だと感じています。

ーー日々、休む間もなくお仕事をされている感じですか?

そんなことはないですよ! バランスはとても大事にしています。
昔、お仕事をいれすぎてしまって、いっぱいいっぱいになってしまったことがあった時に「今の私、ハッピーではないな」とふと感じてしまったんです。その頃から自分の幸せ追求に貪欲になりました。「幸せに働くためには?」と考えた結果が、フリーランスとして独立した背景のひとつでもあります。なのでそこからの反省を生かし、今では2割の余裕を常に残すようにしています。余裕の作り方は、国内外問わず出張にプライベートの時間を加えたり、新たな事を学ぶ時間としてあえて時間を作ったりと工夫をしています。とはいえ、最近は2割の余裕を守れているか少し危ういんですけどね(笑)。

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Q なぜこのような働き方をするようになったのですか?

新卒では工業用のミシンのメーカーに入りました。その会社には4年勤めたんですが、入社を決めたのは、どんどん海外出張をさせてくれるからという理由。実際に色んな国に行かせてもらい、国によって異なる生活文化や考え方にたくさんの衝撃を受け、自分にとって吸収の期間でした。LunchTripの活動を開始したのもこの新卒の頃です。
そのあと、かねてから興味があったファッション系の会社に行きたいと一念発起。人生初の転職活動をしたんです。無事に、アパレル会社から内定を頂いていたんですが、内定先の問題が露呈して…。その会社に勤めていた友人にも「これまでのキャリアを無駄にするからこない方がいい」とも言われ、結局内定は辞退することに…。何にも所属しない状態が恐くて、お先真っ暗でした。

ーーいきなりの無職。具体的にその期間は何をしていたんですか?

就職という選択をしなかった私は、最初にパリに行ってファッションの学校に入学しました。ファッションの世界に関わりたいという想いは、会社でなくとも実現できました。
授業の一貫でストリートスナップを撮ってブログにあげるというワークがあったんです。ある時、信頼していた大学の先生に「君のブログいいから、もう一歩深く書いてみたら?」と言われたんです。初めはただ嬉しかったので、アドバイス通りブログを書き始めました。卒業後も色んな国を旅しながら、調べて深く書くこと意識してを書き続けていたら、なんと読んでくれた人から仕事の依頼がきたんです。英語、旅行、食にファッションと、自分が好きなことが繋がった瞬間でした。驚きましたね。そこから海外からも仕事が来るようになり、トラベルブロガーとLunchTripの仕事をメインにPR、ライター、通訳案内士など、フリーランスとして活動していました。

ーーその後、ピンタレストに入社されてますよね?

はい。この1度目のフリーランス期にLunchTripのTV取材などでメディア露出が増えたこともあって、「君がやっている仕事もLunchTripの活動も、コミュニティマネージャーにすごく向いてると思う」と声をかけてもらいました。自分としても新たな挑戦をしてみるつもりで入社を決意。
実はこの時に初めてコミュニティマネージャーという仕事を知ったんですよね。同時に自分にすごく合っている役割だと思いました。ピンタレストジャパンとしては3人目の社員として迎えられ、仲間にも恵まれたとても充実した日々を過ごしていました。

ーそこからまた転職、独立されていますよね

はい。立場や業界が変わると、視点が変わりますよね。なので他の仕事も試してみたかったんです。何社か働いて見えてきたものがあって、私は立ち上がりの時期のコミュニティづくりがとても好きだし得意。一方で、大きい会社のブランドマーケティングで大きな広告に携わる、ということにはあまり心踊らないということに気がつきました。最初は小さくても、コミュニティを立ち上げ、盛り上げて行くことに喜びを感じるし、自分が結果を出せる分野だと確信しましたなので、再び独立することにしたんです。今回一度独立してもまた会社に入ってもいいし、という軽い気持ちでしたが、それでもやはり不安はありましたね。なのでフリーランスを宣言するブログの投稿ボタンを押すときはドキドキしました。

ー2度目のフリーランスですが、いかがですか

すごく良いです(笑)
というのも、今回は“何をやりたいか、できるか”が明確になっていてからフリーランスになったので、前回とは訳が違います。進みたい方向が見えているんです。
独立して1年半弱ですが、全国のコミュニティを回ったり、海外のカンファレンスにご招待いただいたり、多くの企業さんとご一緒させていただく機会を頂いています。時代のニーズと、私のできることがマッチしているの感覚もあり、今は日々とてもハッピーです。

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Q 変化が多いキャリアですが、周りの反応はどんな感じですか?

“好きなこと、自分の信念を突き通すには反対意見は必ずある”って思っています。
最初のフリーランスになった時、両親は、私にはフリーランスではなく、会社に勤めて安定した生活を送って欲しいっていう願望が強くあるようでした。私としては、娘は違う星に行ったと思って欲しいくらいな感じだったんですけどね(笑)。正直途中で自分の今の働き方を認めてもらうことを諦めた時期もありましたし。また、友人たちがキラキラ輝いてるのに「私なんて…」と誰にも告げられない気持ちになったことも正直ありました。

ーー結構辛い状況ですよね…

でも、周りの人からのネガティブな意見があっても、自分の肌感で大事だと思うもの、今後の世の中に必要だと思うものを大事にしていいと思います。
お金になっていない、有名ではない、親や友人から辞めろと言われる…など今の時点でのいろいろなハードルはあると思います。でもその中で自分が大事だと思うことにチャレンジし続けるコツは、環境を少しでも変えることだと思うんです。
今の環境に何か違和感がある人は、社外のイベントにまずは数時間参加し、そのうち連続で参加することで、そのコミュニティがいつからか居場所として感じるようになっていくんです。
自分に合うコミュニティの中にいれば、行動するのが怖くなくなります。教科書や上の世代方が言っている内容は、確かなものもあればもう古いものもある。時代は常に動いているので、今自分が感じている肌感は大事にしたほうがいいですよ。

Q.「周りの意見を全く聞かなくてもいいのか」という反発も出てきそうですが、得意なことを見つけて仕事にするには、何から始めたらいいでしょうか。

盲目的に「自分を信じていきなり会社員を辞めろ」とおすすめする訳ではありません。
自分に合うコミュニティ活動を探す→参加する→その中で好きだ・得意だと気づいたこと、褒められることをやってみる。それを複数回、繰り返していくんです。

得意なことは、些細なことでよくて「自分的には無意識なんだけど簡単にできる、でも人からは褒められる」ということは誰でもあると思うんです。例えば、お化粧が上手くできるとか、インスタのストーリーズをタイムリーに投稿できるとか。
最初はそれをお金を稼ぐ目的ではなく、無償でお手伝いをしてみると、何らかの道は開けるのかなと思いますね。一発では当たらないですよ。10繰り返していくうちに1くらい。でも後々、お仕事やライフワークという形になるかもしれない。

私の場合は、LunchTrip自体がそれでした。全くお金のためではなく、楽しいし、旅や食のを通して多様性の認められる社会にしたいという思いだけで行動をしてきました。もちろん失敗はたくさんしました。そうしたら、私ってイベント運営とかスピーチとかオンラインでの集客、インフルエンサーとの関係作り、いわゆるコミュニティ作りが得意なんだと気付きました。そこから後の「コミュニティマネージャー」という職に結びついて。やってみなかったら絶対気づかなかったことですよね。

親にどれだけ反対されても、自分の人生は一度だけ。「何もさせてくれなかった」と、お父さんもお母さんを恨んだまま人生終わりたくはないですよね。私の父も、今は私のことをやっと少しは認めてくれたようです。よかった。

知り合いがいなくても、今はオンライン上でいろんなコミュニティを見つけることができます。皆さんも「自分に合いそう」と思うコミュニティで、小さいチャレンジから始めてみてください。

 

Special Thanks
松澤亜美
Edit:TRILL編集部

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