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「なんで言うこと聞いてくれないの?」スーパーでいたずらばかりする娘。限界寸前の母を救った、おばあさんのひと言【書評】

  • 2026.11.8

【漫画】本編を読む

子育てってなんでこんなに難しいのだろう。親にとっては、思いどおりに進まないことの連続だ。子どもはそう簡単には親の言うことを聞いてくれない。触ってほしくないものに手を伸ばす。「ダメ」と言っても、また同じことをする。何度伝えてもわかってもらえないと、こちらの気持ちにも余裕がなくなっていく。疲れている日は、それだけで心が折れそうになる。

「しばたまが聞いた! 本当にあったすごい話」は、実際にあった忘れられない出来事をマンガ化した作品。ゾッとさせられるものも多いが、思いがけない出来事や人の優しさに、ハッとさせられるエピソードもたくさん詰まっている。

特に心に残るのが、子育て中のある母親の体験談だ。まだ娘が小さかった頃、彼女は娘とふたりでスーパーへ出かけた。好奇心旺盛な娘は、会計中に商品をカゴから出したり、袋詰めしたものを外へ出したりと、いたずらばかり。何度注意しても、一向にやめる様子はない。どうすれば娘に伝わるのか、母親にはもうわからなくなっていた。言葉でダメならば、叩かないと分からないのか――。そんな考えまで頭をよぎるほど、彼女は追い詰められていた。そんな母娘の様子を、ひとりのおばあさんが見ていて……。

子育てに余裕がなくなっていると、周囲の視線にさえ責められているように感じてしまう。そんな母親に、そのおばあさんはいったい何を語ったのか。その思いがけない言葉は、追い詰められていた彼女にどう届いたのだろう。見知らぬ人とのほんの短いやりとりなのに、読むこちらまでふっと肩の力が抜けるようなエピソードだ。

文=アサトーミナミ

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