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札幌で、沖縄の今を間近に感じる2日間 「ポッとろうそくが灯るような」温もりを。 6組の作り手が集う「沖縄アート展2026」

  • 2026.11.7

2026年11月14日(土)・15日(日)の2日間、札幌市中央区のアートスタジオ「D&Co. Studio」にて「沖縄アート展2026」が開催されます。

砂や木、島の藍。そして生きものや植物の生命力など、沖縄の風土から生まれた素材と感性で創作を続ける、6組の作家が集います。

海を越えて北の地に届けられる作品の背景には、作り手それぞれの歩んできた物語がありました。

沖縄の木で作る木漆器(安里昌樹さん)

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安里昌樹(あさと・まさき)さんは沖縄の木を使い、漆を塗って器を作っています。

「学生時代はごく普通に生きていた」と振り返る安里さん。幼馴染に誘われて北海道富良野市でニンジン掘りの仕事をした際、そこで出会った先輩との縁をきっかけに、沖縄の「やんばるの森」で動植物の環境調査に携わることになりました。

15年ほど仕事を続け「このままでいいのかな」と考えているときに東日本大震災が発生。「せっかく命があるから、やりたいことをやりたい」と思い、モノづくりの道を志します。

もともとは絵が好きだったため「琉球紅型(びんがた)」に興味を持ちましたが、自身が色弱で赤と緑などの識別が難しかったことから、やむなく断念。

しかし、建築に携わっていた父親の影響で、幼い頃から木を削ることに親しんでいた安里さん。沖縄には「琉球漆器」があることを知り、漆を習って仕事にしたいと決心し、40歳のときに琉球漆器の研修所の門を叩きました。

現在では、首里城の修復作業にも携わっています。

長年の環境調査の経験は、木の種類や特性を生かしたモノづくりに生きていると話します。

「クワの木は堅くてしなりがあるのでカトラリーに向いています。マグカップでコーヒーを入れて飲みたいと思ったときに、センダンという木だと漆を塗ると木目が際立って和のテイストが強くなりますが、イタジイという木に漆を塗ると洋にも合う木目が出てきます」

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日常の暮らしで目の邪魔にならない、そこに溶け込むようなモノづくりと使い心地を意識しているそうです。

手に取った人からは「陶器に当たってもカチカチ音がしない」「あまりご飯を食べなかった子どもが木のスプーンに変えたら食べるようになった」お年寄りからは「軽いから使いやすい」との声が届いているそう。

「手に取って使い心地を想像しながら見てほしい」と話します。

沖縄の海の砂で絵を描く(長嶺克洋さん)

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沖縄の海の砂で絵を描く、長嶺克洋(ながみね・かつひろ)さん。

かつては世界一周をしながら音楽を学び、現地のバスの中や食堂、市場で演奏して暮らしていました。しかし旅に出て3年半が経った頃、兄の訃報を受け帰国することになりました。

その後、沖縄本島最北端の辺戸岬(へどみさき)で砂絵を作っているおじいさんに出会いました。

「自分で何か作って自分で売って生活をしたい」

モノづくりで自立したいと思った長嶺さんが使用するのは恩納村や今帰仁村、名護、本部などの沖縄北部にある白い砂です。木の板に下絵を描き、染めた砂をボンドで貼り付けて作っていきます。

「生まれ育った土地の天然の材料を使っているのは、沖縄県出身として誇りのようなものがあります」

沖縄のビーチにある砂を使った作品からは、沖縄の空気を感じられます。

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「沖縄の雰囲気や海辺を感じて楽しんでもらいたい」と語ります。

沖縄の生きものや植物の生命力を描く(MEGU WAZOUSUKIさん)

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アクリル絵の具で沖縄の生き物や植物の生命力を描いているMEGU WAZOUSUKI(メグ・ワゾウスキー)さん。

大阪出身で15年ほど前に沖縄に移住しました。

活動のきっかけは、夫と始めたカフェのトイレに、自分のために描いた絵を飾ったことでした。

その絵を見たお客さんが「ポストカードにしてほしい」「買いたい」と言ってくれたことで、自分のために全力を尽くしたものが誰かに喜ばれるということに、やりがいを感じたといいます。

「自分が楽しんで、周りを巻き込んでしまう方法を大切にしたい」

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沖縄のおもしろい生きものや植物の生命力を、MEGU WAZOUSUKIさんが感じたままの色で描いています。

「いろんな色を組み合わせたり、重ねたり、太陽の光を浴びた植物を色で表現するのが楽しい」

冬の季節を迎える北海道での展示にあたってメッセージを寄せてくれました。

「冬が長いからポストカードなどを飾っていただいて温かみを、ポッとろうそくの灯っているようなささやかな生活の一部になれたら嬉しいなと思っています」

会場にはほかにも魅力的な作家が集います。

テキスタイルデザイナー・画家で、描いた絵をアパレルやバッグに落とし込むブランド『taion』をやっている李康光(り・やすみつ)さん。

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昔の古民家のブリキを再利用して絵を描いているBEBICHIN(ベビチン)さん。

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石垣島で藍を育てて、染め上げる藍染工房を営む大濵豪(おおはま・つよし)さん。

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「南の島の手しごとを、北の街で」。
海の色、光の強さ、島に流れる時間。

冬の気配が近づく札幌で、沖縄の今を間近に感じてみてはいかがでしょうか?

沖縄アート展2026

開催期間:2026年11月14日(土)・15日(日)

入場時間:午前11時〜午後6時

入場料:無料

会場:D&Co. Studio

住所:札幌市中央区南7条西2丁目1リバーサイドマンションビル2F 212

アクセス:地下鉄東豊線「豊水すすきの駅」7番出口より徒歩1分

公式WEBサイト:https://hokkai-d.com/okinawaart2026/

参加作家

砂絵|長嶺 克洋さん(SandPaint OCEANO)
絵画|MEGU WAZOUSKIさん
絵画|李 康光さん(taion textile arts)
漆木工|安里 昌樹さん(あさと木漆工房)
藍染|大濵 豪さん(株式会社 島藍農園)
廃材ブリキアート|BEBICHINさん

文:Sitakke編集部サキ

※執筆の内容は取材時(2026年11月)の情報に基づきます。最新の情報はイベント主催者等にお問い合わせください。

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