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合格祝いを送り忘れた僕に、親戚から届いた一枚の暑中見舞い。後日、奥さんから聞いた「贈り物の記録」に思わずゾッとした

  • 2026.11.7
合格祝いを送り忘れた僕に、親戚から届いた一枚の暑中見舞い。後日、奥さんから聞いた「贈り物の記録」に思わずゾッとした

親戚から届いた一枚の暑中見舞い

去年、僕の子どもが高校に合格したとき、いとこの家からお祝いをいただきました。

そして今年の春、今度はいとこの家の子が高校に合格したと聞きました。

「去年いただいたし、今度はうちからお祝いを送らないとね」

台所で妻にそう言われ、僕も「そうだな。用意しないとな」と答えました。

ところが、誰が用意するかまでは決めないまま、日が過ぎてしまいました。

僕も仕事や家のことで忙しく、いつの間にかお祝いのことを忘れていたのです。

そんな夏のある日、玄関の郵便受けに一枚のはがきが入っていました。

差出人は、あのいとこの家です。

年賀状以外に便りをもらうことはほとんどなかったので、少し意外でした。

「暑い日が続きますが、お変わりありませんか」

書かれていたのは、ごく普通の暑中見舞いの挨拶です。

ところが、はがきを読んでいるうちに、春に話していた合格祝いのことを思い出しました。

僕は慌てて台所にいた妻に声をかけました。

「そういえば、あの家への合格祝いって送った?」

「え?送ってないよ」

「あれ、そうなの?てっきり送ってくれたと思ってた」

「あなたの親戚だから、あなたが用意するんだと思ってたよ」

そこで初めて、お互いに相手が送るものだと思っていたことが分かりました。

「まずいな……。もう夏だぞ」

「そうだね。早く送らないと」

翌日、僕は何か月も遅れてしまった合格祝いを送りました。

あの暑中見舞いは、たまたま届いたものなのか。

それとも、お祝いを思い出してほしかったのか。

少し気になりましたが、考えても分かることではありませんでした。

お祝いのお礼の電話で聞いた言葉

それから少したった夜、居間の固定電話が鳴りました。

新聞を読んでいた僕が受話器を取ると、相手はいとこの奥さんでした。

「こんばんは。お祝い、届きました。ありがとうね」

「ああ、よかった。いや、本当に遅くなってごめんなさい」

「いえいえ、そんな」

「春には合格したって聞いてたのに、すっかり遅くなっちゃって…」

すると奥さんは、少し笑いながらこう言いました。

「こういうお祝いって、いつやり取りしたか忘れちゃうものね。うちは全部ノートに書いてるのよ」

「そうなんですか」

「そうそう。去年、お宅のお子さんに何をいつ送ったかも書いてあるし、今回いただいた分もちゃんと書いておくわ」

「ああ、そうなんですね…」

奥さんはそれ以上何かを言うわけでもなく、いつもどおりの明るい声で電話を終えました。

受話器を置いたあとも、僕はなんとなく気まずい気持ちが残っていました。

そこへ台所から妻が出てきました。

「誰からだった?」

「いとこの奥さん。お祝いが届いたって」

「よかったじゃない」

「うん。でも、あの家、贈り物を全部ノートに記録してるんだって。去年うちに送ったお祝いも、日付まで残ってるらしい」

「へえ、そうなんだ。きちんとしてるね」

妻はそう言いましたが、僕は素直に感心する気持ちにはなれませんでした。

もちろん、贈り物を記録しておくこと自体はおかしなことではありません。今回のお祝いが遅れたのも、こちらの不手際です。

それでも、あの暑中見舞いのことを思い出すと、少し引っかかるものがありました。

今も居間の棚には、あのはがきが立てかけてあります。

来年の夏、また同じ家から暑中見舞いが届いたら、僕はきっと、何か忘れていることがないか真っ先に考えてしまうと思います。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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