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「きっとあの子が持っていったのよ」義兄を疑い続けた義母。財布が見つかった瞬間、二人が見せた奇妙な態度

  • 2026.11.4

財布が見当たらないという義母

夫の実家へは、ときどき家事の手伝いに通っています。

近くに住む夫の兄もよく顔を出す家です。

以前から、義母と義兄が台所の隅で声をひそめて話す姿を何度か見かけていました。

お金の話をしているようでしたが、詳しいことは知りません。

ある日の昼、私が居間でお茶をいれていると、義母が困った顔で言いました。

「財布が見当たらないのよ」

「えっ、いつも置いているところにもないんですか?」

「あちこち見たんだけどね。どこにもないの」

最初は困ったような口調でしたが、探した場所を一つずつ挙げていくうちに、義母の声はだんだん大きくなっていきました。

そして、突然こんなことを言い出したのです。

「きっとあの子が持っていったのよ」

義母が疑っていたのは、義兄でした。

「え…そうなんですか」

私はそれ以上、何も言えませんでした。

財布が見つからないからといって、義兄が持っていったとは限りません。

しかし、二人の間で何があったのかも分からず、下手に口をはさむのは気が引けました。

その後も義実家へ行くたびに、義母は財布の話を繰り返しました。

私は曖昧に相づちを打ちながら、なるべく聞き流すようにしていました。

義兄が迷わず開けた引き出し

そんなある日の朝、私は義実家の寝室を片づけていました。

そこへ義母が着替えに来て、タンスの上の引き出しを開けました。

たたんだ洋服を少しかき分け、カーディガンを取り出します。

「ここにもないのよね」

義母がそうつぶやいたので、私も横から引き出しをのぞきました。

洋服が重なっていましたが、その上に財布は見当たりませんでした。

昼になっても財布は見つからず、義母は相変わらず居間で不満をこぼしていました。

ところが夕方、義兄がやってきたことで状況が変わりました。

義兄は財布の話をすでに知っているようで、義母に尋ねました。

「財布、まだ見つかってないの?」

「…そうよ。どこにもないの」

「ちょっと見てみるよ」

そう言うと、義兄はまっすぐ寝室へ向かいました。

義母が後を追い、私も気になってついていきました。

すると義兄はタンスの前に立ち、迷うことなく上の引き出しを開けたのです。

「ほら、ここにあるじゃないか」

その言葉に、私は思わず引き出しをのぞき込みました。

そこには、財布が一つ置かれていました。

しかも、たたんだ洋服のすぐ上。朝、義母がカーディガンを取り出した、あの引き出しでした。

「え…」

思わず声が出ました。

朝、私が見たときには、少なくとも洋服の上に財布はありませんでした。それが今は、すぐ目につく場所に置かれています。

義母はしばらく財布を見つめていましたが、何も言わずに手に取りました。

そして、少し間を置いてから、こう言ったのです。

「……じゃあ、お茶にしましょうか」

「うん。腹減ったな。晩ごはん、何?」

義兄も特に気にする様子はなく、二人はそのまま居間へ戻っていきました。

私はしばらく、タンスの前に立ったままでした。

どうして義兄は、あの引き出しを真っ先に開けたのでしょうか。財布はいつ、あそこに置かれたのでしょうか。

気になることはいくつもありましたが、何事もなかったように話す二人を前に、私は何も聞けませんでした。

結局、あの日何があったのかは、今も分かりません。

それ以来、私は義実家のお金や物のことには、必要以上に深入りしないようにしています。

それでも寝室のタンスを見るたびに、洋服の上に置かれていた財布と、何事もなかったように振る舞う二人の姿を思い出してしまうのです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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