1. トップ
  2. エンタメ
  3. 約1万4000人から200人へ…山田孝之らが見つめた『THE OPEN CALL』2次審査に潜入!

約1万4000人から200人へ…山田孝之らが見つめた『THE OPEN CALL』2次審査に潜入!

  • 2026.11.2
『THE OPEN CALL ‐MAIN PARTNER 山田孝之‐』二次審査の様子 (C)NTT DOCOMO, INC. width=
『THE OPEN CALL ‐MAIN PARTNER 山田孝之‐』二次審査の様子 (C)NTT DOCOMO, INC.

山田孝之が手掛ける俳優オーディション番組『THE OPEN CALL ‐MAIN PARTNER 山田孝之‐』が、現在Leminoにて独占配信中だ。応募総数は約1万4000人。その中で、集まった書類や映像による1次審査を突破した約200人が、次なる関門となる2次審査に挑んだ。年齢は16歳から70歳までと幅広く、芸能事務所に所属する俳優やフリーで活動する者、さらには演技経験が少ないながらも1次審査で上位の成績を収めた者など、その経歴もさまざま。所属もキャリアも異なる約200人が、同じ課題を前にそれぞれの芝居をぶつけていく。そこで審査員たちは何を見て、俳優のどんな可能性を見いだそうとしていたのか。エピソード0で描かれた2次審査の裏側を公開する。

【写真】自身の芝居をぶつける参加者たち VS 真剣な表情で見つめる審査員

■同じ台本、異なる芝居――審査員が見つめた“俳優の現在地”

2次審査の会場には、定点を含め6台のカメラが設置されていた。一方で、参加者が芝居に集中できるよう、室内にいるのは参加者1人と審査員5人、そして必要最低限の関係者のみ。オーディション特有の緊張感を極力取り除こうという配慮が感じられた。

しかし、いざ審査が始まれば、その空気は静かで張り詰めている。山田孝之が参加者へ言葉をかける場面はほとんどなく、審査員同士で会話を交わすことも少ない。ただ目の前で繰り広げられる芝居を、じっと見つめている。その静けさゆえに、参加者の息遣いや発する言葉がより鮮明に感じられた。

課題となるのは、医師と患者の家族による掛け合い。参加者は事前に渡された台本を読み込み、医師と家族、どちらを演じるかを自ら選択する。

まず、自身で考えてきたプランに沿って芝居を披露。その後、なぜそのように演じたのか、人物の背景や設定について審査員に説明する。「患者の母親という立場で演じた」と話す者もいれば、自身や家族が病院にかかった経験を役へ投影する者も。そこへ榊原有佑監督が新たな演出を加え、同じシーンをもう一度演じる、という流れで審査は進んでいった。

この日、最初に審査室へ姿を見せたのは、STARTO ENTERTAINMENT俳優部に所属する今江大地。そこから参加者が一人、また一人と審査室へ入り、それぞれが作り上げてきた芝居を披露していく。

興味深いのは、全員に与えられている課題は同じにもかかわらず、そこから立ち上がってくる物語がまるで違うことだ。

「虐待してきた父親と、その娘」「離婚後、妻に引き取られた娘が難病になった父親」「大切な人を失い、復讐を誓う遺族」……。台本には書かれていない過去や関係性をそれぞれが想像し、役に持ち込んでいく。最初から医師へ激しい感情をぶつける者がいれば、あえて会話を終わらせようとする医師を作り上げる者もいた。

そんな参加者に対して、榊原監督は「病状を軽くした場合で演じてみて」と、それまでとは異なる設定を提示することもあれば、「手術の結果には納得していないが、納得しているように見せる」といった複雑な感情を求めることも。その演出を受け取った直後、参加者が芝居をどう変化させるのか。その瞬発力や対応力まで見られていることが伝わってくる。

数多くの作品に出演経験のある俳優・阿南健治は医師と家族、両方の立場から芝居を披露。役への入り方には迷いがなく、長年俳優として活動してきた経験を感じさせる。一方で、事務所に所属していない参加者の中にも1次審査で上位に入った者がおり、それぞれが自身の経験や解釈を武器に審査へ挑んでいた。所属やキャリアに関係なく、一人の“俳優”として芝居を見られていることも、このオーディションならではの光景だった。

■手話、筆談、声――それぞれの方法で伝える芝居

さらに今回、2次審査には聴覚障害のある3人も参加した。制作側にとっても初めての試みだったといい、審査前には手話通訳を交え、通訳者がどこに立つのかなどを含めて念入りに打ち合わせが行われた。

最初に挑んだのは17歳の参加者。家族側を選択し、言葉を発することなく、手話と表情、息遣い、身振りで感情を表現した。交通事故に遭った大切な人について、当初は「大丈夫」と説明されていたにもかかわらず、手術後に危険な状態だと告げられるという設定だ。

1度目の芝居を終えると、榊原監督は「最初から危険な状態だった」という設定へ変更し、命が助かったことへの感謝をにじませてほしいとリクエスト。さらに山田も相手役の芝居について「もっとドライにした方が、感情的な芝居が出るような気がした」と提案する。普段は静かに審査を見つめていた山田が具体的な意見を口にしたことで、再び芝居が組み立て直されていった。

続く20代の参加者は、筆談を芝居に取り入れた。手にしたメモを介して医師とやり取りし、その紙の上で会話が展開していく。2度目には榊原監督から「患者は亡くなった」という大きな設定変更が。その言葉を受け、地団太を踏み、メモを破る。声を発しないからこそ、一つひとつの動きからあふれ出す感情が強烈に残った。

そして50代の参加者は、教育によって身につけた読唇術を用い、あえて手話を使わず言葉で演じることを選択。過去に医師とうまくコミュニケーションが取れなかった自身の経験を役へ重ねた。言葉は決して流暢ではない。それでも、だからこそ伝わる感情がある。榊原監督からさらに「悲しみを強く」と演出を受け、再び役と向き合っていった。

3人の審査を見届けた山田は、「通訳についてあまり考えたことがなかった」と新たな気づきを口にした。例えば自身が理解できない外国語を話す相手の場合、穏やかな表情から受ける印象と、通訳を介して初めて知る言葉の内容にギャップがあり、「真顔でそんなことを言っていたの!?」と驚くこともあるという。言葉の意味を直接理解できるかどうかにかかわらず、表情や仕草、そこに漂う感情から受け取るものがある。手話や筆談、声など、それぞれ異なる方法で思いを表現した3人の芝居を前に、山田自身も“伝えること”と“受け取ること”について改めて考えさせられたようだった。

同じ台本を渡されても、同じ芝居はひとつとしてない。さらに演出が加われば、それまで目の前にあった人物像や物語さえ、瞬く間に姿を変えていく。

約200人から、次の3次審査へ進むことができるのはわずか32人。静かな審査室で見つめられていたのは、用意してきた芝居の完成度だけではない。新たな演出を受けたとき、何を感じ、どう受け取り、その場でどう“生きる”のか。俳優一人ひとりの現在地と可能性を探るように、『THE OPEN CALL』の2次審査は進んでいった。

『THE OPEN CALL ‐MAIN PARTNER 山田孝之‐』は、Leminoにて毎週木曜0時配信。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ