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大人が「スキップ」を毎日1分やるとどうなる?1か月で期待できる変化

  • 2026.11.2

子どもの頃は何気なくやっていた「スキップ」。大人になってから、最後にスキップをしたのはいつでしょうか。

スキップは、脚の筋肉を使うだけでなく、バランス感覚や心肺機能にも刺激を与えられる運動です。久しぶりにやってみると、思いのほか息が上がったり、脚が疲れたりするかもしれません。

そんなスキップを毎日たった1分、1か月続けると体にはどんな変化が期待できるのでしょうか。まえだ整形外科リウマチクリニック院長・前田 俊恒先生監修のもと、大人がスキップをするメリットも交えて解説します。

スキップで鍛えられる部位はどこ?

スキップは、片脚で一歩踏み出して同じ足で軽く跳ね、反対の脚でも同じ動きをくり返すリズム運動です。

主に使われるのは、ふくらはぎ、太ももの前側、お尻、脚を持ち上げる股関節まわりの筋肉です。また、姿勢を安定させるために腹筋などの体幹の筋肉も働きます。

スキップにはどんな効果がある?

スキップは、脚の筋肉を使うだけでなく、心肺機能への刺激や気分転換など、さまざまなメリットが期待できる運動です。さらに、跳んで着地する動作は骨への刺激にもつながります。

全身を使い、心拍数を高める

スキップは、脚を交互に引き上げながらリズミカルに跳ぶ全身運動です。ウォーキングよりも運動強度が高くなりやすく、短時間でも心拍数が上がり、息が弾むことがあります。

成人10人が歩行・ランニング・スキップをそれぞれ5分間行った研究では、スキップ中の平均心拍数が約170拍/分となり、3つの運動の中でもっとも高い値を示しました(※1)。

ただし、スキップに慣れていないことが心拍数に影響した可能性もあり、必ずしもランニングより運動強度が高いというわけではありません。

毎日1分のスキップで心肺機能がどの程度向上するかは明らかではありませんが、短時間でも全身を動かせる運動として、日々の運動習慣に取り入れやすいでしょう。

(※1)Perdomo Rodriguez J, et al. (2022). Comparing Exercise Intensity as a Percentage of the Age-Estimated Heart Rate Max Among Walking, Jogging, and Skipping. International Journal of Exercise Science: Conference Proceedings, 14(2), Article 69.

リズムよく体を動かすことで気分転換に

スキップの特徴は、一定のリズムに合わせて体を動かすこと。単調な運動とは違った楽しさがあり、気分を切り替えたいときにも取り入れやすい運動です。

こうしたリズム運動と気分の関係については、セロトニンという脳内物質との関連も研究されています。自転車を15分間こぐ運動を調べた研究では、運動後に血液や尿中のセロトニン濃度が増加し、緊張や不安の軽減が報告されています。

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ただし、これはスキップを対象とした研究ではありません。スキップによってセロトニンが増えると断定はできませんが、リズミカルに体を動かすことは、気分転換のひとつとして楽しめそうです。

ジャンプの着地によって骨にも刺激が加わる

スキップには、地面を蹴って跳び上がり、着地する動作があります。このとき骨には体重や着地による負荷がかかり、骨の健康維持につながる刺激になると考えられています。

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健康な閉経前の女性61人を対象とした研究では、片脚で1日50回のジャンプを6か月間続けたグループで、運動した脚の大腿骨頸部の骨密度が約1.8%増加しました。一方、週2日だけ行ったグループでは、明確な変化は確認されませんでした(※2)。

この研究はスキップそのものを調べたものではなく、毎日1分のスキップを1か月続けるだけで骨密度が増えるとは限りません。

それでも、ジャンプを伴う運動には、歩くだけでは得られにくい着地の刺激がある点はメリットといえるでしょう。ただし、膝や足首に不安がある人は、無理に跳ばず、体への負担に注意することが大切です。

(※2)Bailey CA, Brooke-Wavell K. (2010). Optimum frequency of exercise for bone health: randomised controlled trial of a high-impact unilateral intervention. Bone, 46(4), 1043–1049.

次:スキップは痩せる? 期待できるダイエット効果

スキップは痩せる? 期待できるダイエット効果

スキップは全身を使う運動ですが、毎日1分だけで体重や体脂肪が目に見えて減ることは期待しにくいでしょう。

スキップは、同じ速度で比較するとランニングよりエネルギー消費量が約30%多かったという研究報告もあります。ただし、消費カロリーは運動時間にも左右されるため、1分間ではそれほど大きな量にはなりません。

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仮にスキップの運動強度をジョギングと同程度の6〜7メッツとすると、体重60kgの人が1分間行った場合の消費カロリーは約6〜7kcal。毎日1か月続けても約200kcalです。

これはあくまで仮の運動強度を用いた概算であり、実際の消費量は動きの速さや体格などによって異なりますが、スキップには体を動かすメリットがあるものの、短時間の運動だけで大きな減量を目指すのは難しいと考えられます。

毎日1分のスキップは、体重を減らすための運動というより、日常の活動量を少しずつ増やすきっかけとして取り入れるのがよいでしょう。

次:スキップを毎日1分続けたときの変化【1週間〜1か月】

スキップを毎日1分続けたときの変化【1週間〜1か月】

では、スキップを毎日1分続けると、どんな変化が出てくるでしょうか。

1週目|リズムに慣れ、ふくらはぎや太ももに軽い疲れを感じる

最初の数日は、リズムを取ることに意識が向きやすい時期です。慣れない運動のあとには筋肉痛が出ることがあり、ふくらはぎへの負担が大きい運動なので、ふくらはぎがだるくなる人もいます。

2週目|動きがスムーズになってくる

動きに慣れてくると、着地の音が小さくなり、腕と脚のリズムがそろってくる人もいます。運動を始めて間もない時期は、筋肉そのものの変化より、神経の働きで動きが整っていくとされています。

無理のない範囲で、静かに着地することを意識しましょう。

3週目|息の弾み方や体の軽さに変化を感じる人も

動きに慣れると、息の上がり方が穏やかになったと感じる人もいます。

1ヶ月|気分転換の習慣として定着してくる人も

新しい運動を習慣にするには、ある程度の時間が必要です。習慣化にかかる期間は平均66日。もちろん個人差はありますが、1か月ではまだ習慣が定着していない人もいるでしょう。

毎日続けることにこだわりすぎず、できなかった日は翌日からまた再開する。そんな無理のないペースで、少しずつ生活に取り入れていきましょう。

次:スキップの正しいやり方

スキップの正しいやり方。室内でできる「その場スキップ」も

基本は、歩く動きに小さなジャンプを足すイメージです。

1.足を腰幅に開いてまっすぐ立ち、視線は前に向ける

2.右足を一歩前に踏み出し、その足で軽く跳ねる

3.続けて左足も同じように踏み出して跳ね、「ステップ、ホップ」のリズムで左右交互にくり返す

4.腕は脚と反対側を振り、着地はつま先側から静かに行う

その場スキップは、前に進まず、同じ場所で左右交互に軽く弾む方法です。まずは低めに、小さく弾むところから始めましょう。

着地音が気になる室内では、ヨガマットなどを敷くと衝撃を和らげられます。

スキップは1分で足りる?毎日の時間の目安と増やし方

スキップに慣れないうちは、たった1分でも息が弾んだり、脚が疲れたりすることがあります。

ジャンプ運動と骨の健康について調べた研究では、片脚で1日50回のジャンプを6か月間続けたグループで、骨密度の改善が確認されています。一方、週2日だけ行ったグループでは、明確な変化は見られませんでした(※3)。

まずは1分から始め、慣れてきたらウォーキングなども組み合わせながら、日常的に体を動かす習慣をつけていき、徐々に活動量を増やしていきましょう。

(※3)Bailey CA, Brooke-Wavell K. (2010). Optimum frequency of exercise for bone health: randomised controlled trial of a high-impact unilateral intervention.

スキップのやりすぎに注意!足首やふくらはぎへの負担も

スキップは手軽にできる運動ですが、ジャンプと着地を繰り返すため、ふくらはぎや足首、アキレス腱などに負担がかかります。

運動不足の状態から急に回数や時間を増やすと、筋肉や腱を痛めるおそれがあるため注意が必要です。

また、靴選びも大切です。サイズが合わない靴や、かかとがすり減った靴は、すねの痛み(シンスプリント)につながる要因のひとつとされています。足に合った運動靴を履き、できるだけ平らで滑りにくい場所で行いましょう。

痛みが出たら中断してください

運動中にふくらはぎやアキレス腱に急な強い痛みが出た場合は、すぐに中止してください。

断裂音がした、つま先立ちができないといった症状がある場合は、アキレス腱断裂などの可能性もあるため、速やかに整形外科を受診しましょう。

スキップを控えたほうがよい人は?

スキップはジャンプや着地を繰り返す運動のため、体の状態によっては負担が大きくなることがあります。

膝や足首、アキレス腱、ふくらはぎに痛みがある人や、過去にけがをしたことがある人は注意が必要です。また、骨粗しょう症などで骨折のリスクが高い人も、衝撃を伴う運動が適しているか確認しておきましょう。

高血圧や心臓の病気で治療中の人、妊娠中の人、医師から運動を制限されている人も、始める前に医師へ相談することをおすすめします。

監修者プロフィール

前田 俊恒(まえだ としひさ) まえだ整形外科リウマチクリニック 院長

医学博士/整形外科専門医/リウマチ専門医/リハビリテーション科専門医。肩こり・腰痛・関節痛などの慢性疼痛から、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ障害まで幅広く診療。日常生活に根ざした運動指導・セルフケアの啓発にも力を入れている。肩や膝、腰の痛みなど日常の体の不調や身近な健康情報についても、医学的根拠に基づいた分かりやすい解説を行っている。https://maedaseikei.jp

<Text:外薗 拓 Edit:編集部>

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