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〈名品の軌跡を辿る〉コロンビア「バガブー」が40年間愛され続ける理由 “年間販売数100万着”を記録した、伝説のジャケットの歩み

  • 2026.11.2
コロンビアを代表する名作ジャケット「バガブー」が40周年。それを祝って発売する新作「Bugaboo II 1986 Interchange Jacket」/¥30,800

年間販売数100万着。1993年、ひとつのジャケットがアメリカのアウトドアウェア市場で、当時の年間最多販売記録を打ち立てた。その名は「Bugaboo Jacket(バガブージャケット)」。コロンビアを代表する名作だ。

今年は、バガブーが誕生して40周年にあたるアニバーサリーイヤー。10月16日から18日には、原宿の旗艦店「COLUMBIA TOKYO FLAGSHIP」で記念イベントも開催された。なぜバガブーは、40年も愛され続けてきたのか。イベントを取材を通して、その秘密に迫った。


「一着で三通りの着こなし」という発明

「COLUMBIA TOKYO FLAGSHIP」で開催された記念イベントの様子。
「バガブー」の40周年を記念して発売する新作「Bugaboo Light Interchange Jacket」/¥39,600

バガブーは1986年、スキージャケットとして誕生した。最大の特徴は、ナイロンアウターとフリースのインナーをファスナーで連結できる、コロンビア独自の「インターチェンジシステム」。

雨の日はアウターだけを着て、少し肌寒くなったらフリースだけを羽織る。極寒の日には、両方をつなげて着ることで防寒性を高める……という具合で、一着買えば三つの表情が手に入る設計だ。当時は秋口から真冬まで、長く着られるジャケットとして、人気を集めた。

いまの時代に「一着で何通りも」という発想は、むしろ新鮮に映る。ミニマルに暮らしながら賢く選びたい、現代の私たちの感覚にも通じる設計思想かもしれない。

大胆なカラーブロックは、やがてゲレンデを飛び出して街へ。

年代によって異なる、バガブーのさまざまな表情。

鮮やかな配色や大胆なカラーブロックのデザインも、バガブーを構成する重要なアイデンティティのひとつだ。このデザインは、やがてゲレンデを飛び出して街へと広がった。バガブーは、機能性とファッション性を両立した一着として、アウトドアファッションに新しいスタイルを築いた存在でもあるのだ。

1990年代に入ると、アメリカでヒップホップアーティストたちにも愛され、カルチャーやストリートの文脈でも支持された。手の届きやすい価格も人気を支えた要因のひとつだという。

優れた機能性と時代を超えるデザイン、そして手に取りやすい価格。この三拍子が揃い、100万着という金字塔を打ち立てたのだ。

時代とともに、変わりゆく顔つき。

会場に展示された、80年代から2010年代までのアーカイブ。

会場では古着店「JAM VINTAGE & SELECT」の倉庫に眠っていたアーカイブが並び、80年代から2010年代までの変遷を見ることができた。

1986年のモデルは、いわばバガブーの原点だ。1988年には配色がアップデートされ、雪山でも街でも目を引く大胆な色づかいに磨きがかかった。その後は発売当時のスタイルを保ちつつ、さまざまなカラーで展開される。なかにはインナーのフリースが柄物になったものもあり、重ね着の楽しみが広がっていった。

1996年から2010年にかけては、時代とともにシェルのデザインが変化。一色だったフロント部分にカラーブロックが入ったほか、ベージュや黒のグラデーション、黒とネイビーに黄色をきかせたものなど、今でも取り入れやすいモダンな配色が増えていたのも印象的だ。

2000年代には、スノーウェアの別ラインとして当時の最新技術を使った「バーテックス」も登場。ロゴや襟元の刺繍も、モデルによって入っていたり、いなかったり。また、2018年にはコロンビア創業80周年を記念した限定モデルも発売された。

古着好きが探す「完全体」の魅力

「JAM VINTAGE & SELECT」が提案した、「バガブー」を取り入れたスタイリング。

いま、このジャケットは古着市場でも人気があるという。

マニアを虜にするのは、やはり80~90年代らしいシンプルな見た目とユニークな配色。グリーンでも“いなたい”趣があるものや、ピンクと紫の組み合わせなど、当時のムードが漂うカラーリングをまとえるのは、古着ならではの魅力。古着市場において、アウターとフリースが揃った完全体は希少だという。

女性にもファンが少なくない。会場の女性たちには、デニムやウエスタンブーツと合わせて古着のムードを活かしながらも、パンツやシューズで引き締めるスタイリングが人気だった。メンズライクなブルゾンだからこそ、女性が着こなす姿は新鮮に見えた。

そして迎えた40周年、原点の色がカムバック。

デビュー当時のカラーリングを再現した、2026年秋冬コレクションの「バガブー」。

そして2026年。2026年秋冬コレクションの中で登場したバガブーでは、デビュー当時のカラーリングを再現した。ティールやマリオンベリー、ライムなど、挑戦的なカラーが、80年代のムードを表現している。ミントグリーンやターコイズ系の色に鮮やかな色を重ねた配色は、まさに祝祭の装いだ。

ラインアップしたのは、「Bugaboo II 1986 Interchange Jacket」、「Bugaboo Light Interchange Jacket」、「Bugaboo 1986 Liner Jacket」の3種類。

バガブーが40年愛された背景を辿ると、さまざまな物語があった。特に、シーンによって着こなしを変えられる連結というアイデアや、時代ごとに異なるデザインを見つけられる面白さは、唯一無二だろう。バガブーはこれからも、着る人それぞれの個性や発想を受け止めながら、新たな物語を紡いでいく。

コロンビア

https://www.columbiasports.co.jp/

文=CREA編集部

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