1. トップ
  2. 暮らし
  3. 時計とスタイル、〈BARBER BOYS〉理容師・島田裕生のケーススタディ

時計とスタイル、〈BARBER BOYS〉理容師・島田裕生のケーススタディ

  • 2026.11.2
〈セイコー〉の「ロードマチック」

憧れのアメリカから昭和の日本へ。時計が映し出す美意識の変化

20代の頃は、洋服も時計もアメリカのヴィンテージ一辺倒だった〈バーバーボーイズ〉の理容師・島田裕生さん。腕元にも1950年代の〈エルジン〉など、古いアメリカ製の時計が欠かせなかった。そんな島田さんの価値観を変えたのが、3年前に訪れた画家・田中一村の絵画展。

「映画といえば洋画、写真集は海外のものが基本でした。でも最近は『東京物語』や『夜叉』などの邦画の名作と、日本の土着的な写真集。憧れの対象が変わったのではなく、広くなっている感覚です」

島田裕生のアクセサリーが並ぶトレー
ニッケル、銅、真鍮(しんちゅう)を組み合わせたヴィンテージのトレーには、〈セイコー〉や〈ロレックス〉、普段使いのお気に入りのアクセサリーがずらりと並ぶ。
篠山紀信の『晴れた日』と館野二朗の『AWAI』
自宅の本棚に並ぶ篠山紀信の『晴れた日』と館野二朗の『AWAI』。後者は昨年訪れた奄美大島の風景が忘れられず、展覧会の情報を見かけて購入したもの。

日本への関心が深まる中で惹かれたのが、祖父から譲り受けた〈セイコー〉の「ロードマチック」。国鉄に勤めていた祖父への記念品で、70年代頃の一本だ。

「当時の日本にあった、ごく普通の時計という感じがいいんです。背伸びしていないところがかっこいい。オリジナルの尾錠を残し、ベルトは茶色のクロコ型押しに替えました」

この時計を着けるのは、白シャツにスラックスを合わせるなど、昭和の日本を感じさせる装いの日。

「デニムやスタジャンなどは合わせません。アメリカっぽくなりすぎるので。基本はアメリカの古いスタイルが好きですが、この時計を巻く日は、シャツもオックスフォードではなくブロードを選びます。時計は日本製、指輪は〈カルティエ〉という具合に、いろんな国のものを組み合わせるのが今は楽しいんです」

〈セイコー〉の「ロードマチック」は、ゴールドカラーのケースが〈カルティエ〉のリングとも好相性。バーインデックスや曜日表示など、装飾を抑えたシンプルな意匠がさりげなく腕元を彩ってくれる。

profile

島田裕生(〈BARBER BOYS〉理容師)

しまだ・ゆう/1990年京都府生まれ。東京・代官山の理髪店に勤務。ファッションやアメリカンカルチャーに造詣が深く、一人一人の装いを踏まえたヘアスタイル作りに定評がある。趣味はテニス。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ