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梶裕貴、『進撃の巨人』再上映に感慨「その瞬間が作品として残ってくれる」荒木哲郎監督&澤野弘之と制作秘話を語る

  • 2026.10.30

劇場版『進撃の巨人』前編〜紅蓮の弓矢〜のSCREENX公開記念舞台挨拶が10月25日、東京・TOHOシネマズ 池袋で行われ、エレン・イェーガー役の梶裕貴、荒木哲郎監督、音楽を担当した澤野弘之が登壇した。3人は約12年前の劇場版制作を振り返り、アフレコや音楽制作の舞台裏を明かした。

本作は、2013年に放送されたテレビアニメ『進撃の巨人』Season 1を再編集した劇場版2部作の前編。今回の再上映では4DX、ULTRA 4DXに加え、シリーズ初となる3面マルチプロジェクション上映システム「SCREENX」でも上映されている。

梶裕貴、当時の芝居を振り返り「自分の声も若い」
梶裕貴

テレビアニメ完結後も新たな形で作品が展開されていることについて、梶は「順調に10年以上引きずってくれているなという想いでいっぱい」と喜びを語った。

劇場版の公開から約12年が経過したことに、荒木監督は「ついこの間のことのように感じるけど、そんなに経っているんですね……」としみじみ。

梶も当時の自身の声や芝居を「若い」と振り返りながら、「その瞬間が作品として残ってくれる。ハンネスさんのお声もそうですし、グリシャのお声もそうですし、僕の中にも確実に残っているもの」と語った。

さらに、「みなさんの記憶の中にも生き続けてくれるのが、フィルムであり、アニメーションかなと思うので……。それをまたみなさんに味わってもらえる機会をいただけたのがうれしいです」と、再上映への思いを明かした。

澤野弘之、当初は音楽担当のオファーを断っていた
トーク中の様子

制作秘話では、澤野が当初、ほかの作品とのスケジュールの都合で『進撃の巨人』の音楽担当を断っていたことが明らかになった。

しかし、荒木監督と木下哲哉プロデューサーが直接事務所を訪れ、熱意を伝えたことで参加を決めたという。

澤野が『進撃の巨人』の恩恵があったからこそ現在も作曲家として活動できていると謙遜すると、梶は「音楽が澤野さんじゃない世界線は考えられません!」と力説。荒木監督も「絶対にやってもらわなければと思っていたので」と当時の思いを明かした。

それでも澤野が、ほかの作曲家が担当していれば別の『進撃の巨人』になっていたと話すと、梶は「そんな世界線は潰してやりますよ!」と返し、会場を沸かせた。

荒木監督「澤野さんの音楽をフィルムに当てるのが人生の趣味」
荒木哲郎監督

音楽の使い方について、荒木監督は三間音響監督と相談しながら楽曲を配置していると説明。劇場版ではテレビアニメから音楽の使い方を再構築し、映像との組み合わせをさらに工夫したという。

荒木監督は、移動中にも澤野のサウンドトラックを聴き、どの場面に使用するかを考えていたそうで、「澤野さんの音楽をフィルムに当ててみたり、入れ替えてみたりするのが好きなんですよ。人生の趣味なので!」と告白。

さらに「澤野さんは僕に遊び道具をくれる係です」と語り、笑いを誘った。

一方、澤野は、楽曲が実際にどの場面で使われるのかを知らず、放送を見て驚くこともあったと説明。「The Reluctant Heroes」はもともと戦闘曲として制作されたものの、リヴァイの印象的な場面で使われたことから、ファンの間でリヴァイのテーマ曲として認識されるようになったという。

梶裕貴、エレン役のオーディションに「あれ、アルミンじゃないんだ!?」

話題は、梶がエレン役に選ばれた当時のエピソードにも及んだ。

荒木監督は、以前の共演作を通じて梶に「狂気を持ったいい人」という印象を抱いており、エレン役に合うと確信していたという。

一方の梶は、それまで演じたことのないタイプの役だったため、「あれ、アルミンじゃないんだ……!? せめてエレンと一緒に受けたかった」と戸惑ったことを告白。しかし、演じるうちにエレンという人物を深く理解するようになったと振り返った。

荒木監督も、キャストの芝居をキャラクター本人の意思として尊重していたといい、「梶さんがここで叫ぶ気持ちにならないんだったら、それはならないということなんだと思っていました」と語った。

また、梶は劇場版後編の最終話について、収録当日まで台本がなく、現場で渡された台本がコピーしたてで温かかったという裏話も披露した。

イベントの最後には、梶の「心臓を捧げよ!」という号令で観客とともにおなじみのポーズを決め、舞台挨拶を締めくくった。

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