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【テレマガ独占!SNSで大反響の特撮新シリーズ!】「PROJECT R.E.D.」『角醒ハンター オメガホーン』久慈麗人プロデューサー ロングインタビュー【後…

  • 2026.10.29

東映の新特撮シリーズ「PROJECT R.E.D.」の第2弾『角醒ハンター オメガホーン』のチーフプロデューサー、久慈麗人氏に聞くロングインタビュー。

後編では、「多元宇宙」設定に込められた真意や、クロスオーバーの妙味、怪獣特撮の常識を覆す物語の誕生秘話、ハンターバトルに込められた哲学、そして今後の「PROJECT R.E.D.」の展開について直撃しました!

かつて『テレビマガジン』の読者だったという久慈プロデューサーの、子どもたちへ向けた熱い想いも明かされます!

「いつでもヒーローが駆けつけてくれる」──多元宇宙設定に込めた願い

──前作『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』から引き続き、「多元宇宙」が舞台設定として重要な役割を果たしていますが、その意図はどういったものでしょうか?

久慈麗人プロデューサー(以下、久慈):

うーん、理由は三つあります。

一つ目は、これまでのシリーズとの差別化です。当初、多元宇宙を自力で渡れる存在を主人公一人に絞ることで、他次元の人々は彼に会いたくても会いに行けないという一方通行の構造を作りました。

宇宙船があれば誰でも行き来できる世界観とは違い、次元を超えられるのはインフィニティ一人。それゆえに背負わなければならないもの、悩みや心情を描けるのではないかと思ったんです。

二つ目は、「PROJECT R.E.D.」全体で今後もクロスオーバーを仕掛けていくためです。

クロスオーバーはいろいろな形を考えていますが、「多元宇宙」という設定が今後の展開の可能性を増やすねらいがあります。

そして三つ目は、僕自身の個人的な思いです。次元を超えて駆けつけるヒーローの姿って、子どもたちの視点から見ると、現実とフィクションの境目みたいなところも含めて、「飛び越えてきてくれる」という絶対的な頼もしさがあると思うんです。

自分が苦しいとき、悲しいときに「次元を超えて参上したぜ!」と来てくれる頼もしさ、あるいは距離感というんですかね。

あえて「次元を超える」という言い方をすることで、ヒーローがそばにいる感覚、「会いたいと思えば会えるかもしれない」と思えるような感覚を、番組を見た子どもたちに感じとってもらえたらいいなと思っていました。

cocreco©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社

冷笑の時代に抗う「感情とエゴ」

──自己責任論が蔓延し、どこか冷笑的な空気が漂う現代において、ヒーローたちの存在は救いのように感じられます。

久慈:

僕自身にも子どもがいるんですが、子どもたちには、この世界に「希望がある」とか「世の中捨てたもんじゃない」とか「せっかくならヒーローがいたほうが楽しいだろうな」とか、そんな感覚で世界と向き合ってくれたらいいなと思いながら「超ギャバン」と「オメガホーン」を作っています。

前作の超ギャバンでは、「『怒り』も『悲しみ』も力に変えられる」 「感情と友達になろうよ」 というテーマを掲げました。今の時代、あまり感情的になるな、みたいな考え方が強いけど「なんか、そうじゃないんじゃない?」みたいな。「こうしたい、ああしたい、みたいな感情があるのは自分だ」と肯定して生きていけるといいなと。

そしてそれを受けた今回のオメガホーンでは「声を上げたっていいじゃん! 自分のエゴを堂々と宣言していいじゃん!」と、感情のさらに一歩先に踏み込んでいます。

まさに今の時代だからこそ、このPROJECT R.E.D.のヒーローが、自分なりの視点、可能性を広げるヒントになるといいなと思っているんです。

それに加えてこのシリーズは、ヒーロー番組を卒業して距離を置いてしまった大人も、初めて特撮に触れる子どもたちも、誰もが「ヒーローと出会い直せる」ような間口の広いシリーズにしたい。文脈を知らなくても純粋に面白く見られて、ふとした瞬間に生きるヒントを受け取ってもらえる、そんな作品でありたいんです。

世界観が衝突するクロスオーバーの妙

cocreco©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社

──『超ギャバン』と『オメガホーン』、造形的にも世界観的にもまったく異なる2作品が融合するのが非常にワクワクします。

久慈:

クロスオーバーをするなら、「これが混ざったら一体どうなるんだ!?」くらい違ったほうが面白くなるだろうと思って。うまく混ざるかどうかはさておき(笑)、少なくとも距離のあるものにしておこうという意識はしていました。

また、脚本の冨岡さんとなら、どれほど距離があっても絶対に面白く着地させられるという信頼感もありました。

(世界観の)バランス感覚みたいなものは試行錯誤しつつも、現状、うまくワクワク感につなげられているかなと。

警察組織の中で公の正義を背負っていたギャバンが、弱肉強食で警察すらいないオメガホーンの世界に放り込まれたらどう反応するのか? というのを作り手側も楽しんであえてやっています。

この時代に力を持っていたものが、別の時代では一切力を持っていないかもしれない。

それくらいのことがやれるといいかなと思っています。クロスオーバーって言っちゃってるし!

怪獣&ロボットものの常識を壊す「合体」と、オーラを纏う「角醒憑依」の衝撃

──オメガホーンを語る上で外せないのが、従来の怪獣もの・ロボットものの固定観念を根底から壊す圧倒的なビジュアルです。「怪獣なのに合体するの!?」と度肝を抜かれました。

久慈プロデューサー(以下、久慈):

関係者からも「普通の怪獣ものだったらこんなこと絶対にしないよね」と言われました(笑)。

確かに、僕たちも「怪獣ものとはこうあるべき」みたいな感じで作ってはいないので。

ある種の新ジャンルとして、皆さんに驚きを持っていただけたらねらい通りといいますか、そう感じていただけたら嬉しいです。

もちろん、脚本の冨岡淳広さんが物語としての納得感や緻密な理由付けをしっかりと構築してくださっています。

ただ、根底にあるのは「この画があったら絶対にワクワクするじゃん!」という、純粋で直感的な子どものような気持ちなんです。理屈を飛び越えた画の強さを楽しんでもらえるといいなと思っています。

cocreco©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社

──物理的なパーツ合体ではなく、角獣のオーラを纏って超絶パワーを引き出す「角醒憑依」もあまり見ない設定でした。

久慈:

あれも画になるまでは大変でした(笑)。

テレビマガジン編集部の皆さんからも、めちゃめちゃ質問いただいて……(笑)「これってオーラを纏うとどうなるんですか?」みたいな(笑)。

「勝負」の物差しは一つじゃない──ハンターバトルで描く新しいカッコよさと子どもたちに伝えたかったこと

──本作の核である「ハンターバトル」ですが、勧善懲悪の正義と悪の戦いではなく、「どちらのエゴが強いかを互いに認めさせる」という独自のルール設定が非常に奥深いですね。

久慈:

僕自身の子育ての実体験から強く感じたことがベースになっています。

子どもたちって本当に勝ち負けにこだわりますよね。でも、友達同士で遊んでいる姿を見ていると、「どんな手を使ってでも絶対に勝ちたい子」がいる一方で、「空気を読んでわざと負けてあげる優しい子」もいたりする。

その光景を見たときに、勝ち負けの基準って、一つの物差しで測れるものじゃないなと強く思ったんです。

負けず嫌いな気持ちは全然否定しないんですが、卑怯なことをして勝った人と、正々堂々全力で戦って負けた人。果たして本当にカッコいいのは、本当に勝っているのはどちらなのか?

オメガホーンでは、主人公のシャウトが作中で何度も敗北を喫します。こんなに主人公が負けるヒーロー番組も珍しい(笑)。

でも、負けているのにシャウトは全然カッコ悪くない。

負けても新しいエゴが芽生えたら、それは決して負けじゃないんじゃないか? 勝敗の物差しは一つじゃないんだということを、伝えたかったんです。

このシリーズでは、正義がどうというよりは「こういうカッコよさもありだよね」というのを各キャラクターが持っていて、その中で子どもたちが自分なりの「グッとくる」「胸が震えるカッコよさ」みたいなヒントを見つけてくれるといいなと思っています。

──第8話の「その痛みこそ、今のお前だ。イバルには遠いぞ」というゲンノウの重みあるセリフや、第11話でレイジに完敗したシャウトへの問いかけなど、大人の胸にも深く突き刺さる名ゼリフばかりです。

久慈:

そうですね。不良漫画の対決や、戦国時代の一騎打ちのような勝ち負けの決め方に似ているかもしれないです。ある種、当人同士の中で勝ち負けが決まればいいのかもしれません。

相手をただ貶めることだけにこだわる者はカッコよくみえない。あくまで自分のエゴとどう向き合うべきなのかというメッセージが伝わるといいなと思います。

cocreco©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社

──いよいよ物語は『超ギャバン』と『オメガホーン』が本格的にクロスオーバーしていきます! 今後の展開を楽しみにしているみなさんに、楽しみどころやポイントを伺えたらと思います。

久慈:

未知の大地へと旅立つような、圧倒的なスケールの冒険がさらに始まります……!

本作の主題歌が持っている「今すぐ外へ飛び出したくなるような開放感」そのままに、どんどん物語は壮大になっていく一方で、各ハンターたちのそれぞれ独立した物語が同時進行していきます。

そこに、オメガホーンのハンターたちよりもある意味「エゴ」がありそうなギャバンたちがどう絡んでいくのか。シャウトと炎角のエゴの物語を軸に、怒涛の展開を楽しんでいただきたいです。

cocreco©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社
cocreco©テレビ朝日・東映AG・東映 PHOTO/講談社

いつまでも安心させないシリーズへ

──この先の「PROJECT R.E.D.」の展開からも、ますます目が離せません! 今後もクロスオーバーはつづいていくのでしょうか!?

久慈:

今後もクロスオーバーは続いていくと考えていただいていいのですが、クロスオーバーの形もまた、一つではないかもしれないよ、というのがこの「PROJECT R.E.D.」かなと思っています。

超ギャバンのときに見えていたものと、オメガホーンが始まってから見えているものは、視聴者のみなさんにとって違っていると思うんですよ。「ああ、オメガホーンと超ギャバンでクロスオーバーするってこういうことだったのね」と。でももしかしたら三作目が始まったときに、「あ、こういうパターンもありなんだ!」みたいなものが見えてくるかもしれない、と。

いい意味で安心できません! いつまでたっても。そうやって作っていくシリーズなのかなと(笑)。

それに作り手自身が「去年こうやったから、今年はこう裏切ってやろう」と企んでいますから(笑)。本当かな!? というワクワク感も含めて、ぜひリアルタイムで追っていってもらえればと思います。

──本日はありがとうございました!

久慈:

ありがとうございました!

【久慈麗人(くじ・よしと)プロフィール】

東映株式会社所属の映像プロデューサー。1988年生まれ。新時代を切り拓く特撮シリーズ「PROJECT R.E.D.」第1弾『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』に続き、第2弾『角醒ハンター オメガホーン』のプロデュースを手掛ける。

こぼれ話

インタビュアー

──久慈プロデューサーは1988年生まれですよね。実は私も同世代でして、『五星戦隊ダイレンジャー』よく見てました。

久慈さん:

あ、そうなんですか! ダイレンジャー世代ですね!(笑) いや、見てましたよ、僕も。テレビマガジン。

インタビュアー

──ありがとうございます!! (笑)

~おしまい~

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