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「今すぐ取り消して!」“家賃8万円”の振込先を間違えた30代女性→慌てて銀行に駆け込むが…担当者が告げた“意外な事実”に絶句

  • 2026.11.3
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、こんにちは。現役銀行員ライターの加藤隆二です。

ネットショッピングや家賃の支払いなど、今や生活に欠かせない銀行の「振込」。スマホやパソコンから簡単に手続きできるネットバンキングは本当に便利ですよね。

そんな身近な振込ですが、もし「うっかり口座番号を1桁間違えてしまった!」という時、皆さんはどうしますか?「すぐ銀行に電話すれば、パパッと取り消してもらえるよね」と思っていませんか?

実は、一度手続きが完了した振込を取り消すのは、皆さんが想像する以上に大変なことなのです。

今回は、ネットバンキングで振込先を間違えてしまい、慌てて銀行の窓口へ駆け込んだ30代女性のエピソードを通じて、振込間違いの恐ろしさと、トラブルを防ぐための具体的な対策をお伝えします。

「振込先を間違えた!」慌てて窓口へ駆け込んだ女性

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スマホで簡単に振込ができるようになった反面、ボタンの押し間違いによるトラブルは意外と多く発生しています。ここでは、ある日突然窓口へやってきた女性のお話をしましょう。

ある日の午後、30代の女性・Aさんが焦った様子で私のいる窓口へ来店されました。お話を伺うと、家賃の振込でネットバンキングを使って大家さんの口座に入金しようとしたところ、口座番号の最後の1桁を間違えて、見知らぬ別の人に振り込んでしまったとのこと。金額は8万円でした。

Aさんは「先ほどスマホで手続きしたばかりなので、今すぐ取り消してください!」と仰いました。パニックになるお気持ちは、痛いほどよくわかります。

私はAさんを落ち着かせながら、「大変申し訳ございませんが、すでに相手の口座に入金されてしまったお金を、銀行の判断だけで勝手に引き落としてお返しすることはできないのです」とお伝えしました。

銀行といえども、お客様の口座にあるお金を無断で動かすことは、法律やルール上許されていません。これはお客様の大切な資産情報などを守るための厳しいコンプライアンス(法令遵守)があるからです。そこで必要になるのが、「組戻し(くみもどし)」という特別な手続きになります。

告げられた"組戻し"の厳しい現実

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

間違った振込のお金を取り戻すための「組戻し」ですが、これには時間と手間、そして費用がかかるという現実があります。

組戻しとは、銀行を通じて振込先の相手(受取人)に連絡を取り、「間違えて振り込まれたお金なので、返してもらえませんか?」とお願いをする手続きです。銀行が間に入るとはいえ、相手が「わかりました、返します」と了承して初めて、お金が戻ってきます。

もし相手が連絡に出なかったり、返金を拒否したりした場合、お金は銀行経由では戻ってきません。その場合は、お客様ご自身で弁護士に相談するなどの法的な対応をご検討いただくことになってしまいます。

さらに、組戻しのお手続きには銀行所定の「組戻し手数料」がかかります。銀行によって異なりますが、窓口で申し込む場合は880円〜1,100円程度が一般的です。ネットバンキングで申し込める銀行もあり、その場合は手数料が異なることがあります。

そして一番お伝えするのが心苦しいのですが、「仮に相手の了承が得られずお金が戻ってこなかったとしても、一度いただいた組戻し手数料はお返しできない」という点です。Aさんにこの事実をお伝えすると、「えっ、お金が戻ってこないかもしれないのに、手数料だけ取られるんですか…?」と絶句されてしまいました。

トラブルを防ぎ、大切なお金を守るための教訓

今回のAさんのケースでは、幸いにも相手の方がすぐに応じてくださり、無事にお金は戻ってきました。本当に良かったと私も一緒に胸をなでおろしましたが、いつもこのようにうまくいくとは限りません。

こういったトラブルを防ぐためには、振込ボタンを押す前の最終確認が何より重要です。ネットバンキングでもATMでも、最後に必ず「受取人名(相手の名前)」が表示されます。振込先の銀行名、支店名、口座番号、そして「受取人名」が間違いないか、声に出して指差し確認をするくらい慎重になるべきです。今回のAさんも、最後の画面で受取人名が大家さんの名前になっていないことに気がつくチャンスはあったはずです。

毎月家賃を振り込むなど、同じ相手に何度も振り込む場合は、ネットバンキングやATMの「振込先登録機能」を必ず活用しましょう。一度正しい口座を登録しておけば、次回からは口座番号を毎回入力する手間が省け、入力ミスのリスクを劇的に減らすことができます。

万が一、このような状態になったら、まずは慌てずに振込を行った銀行に連絡し、組戻しの手続きについて相談することで解決への糸口が見つかるはずです。

「間違えても銀行がなんとかしてくれる」という思い込みは危険です。皆さんの少しの不注意が、大切なお金を失うリスクにつながります。便利な機能こそ、最後はご自身の手と目でしっかりと確認し、安心してお金と付き合っていきましょう。


執筆:加藤隆二
現役銀行員ライター。保有資格:FP2級(個人資産相談業務)。銀行勤続30年以上の豊富な融資・預金業務の現場経験を活かし、生活に直結するお金のリアルな事情を発信し続けています。

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