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「う、嘘でしょ…?!」亡き夫の机から“10万円”金貨を見つけた60代女性、買取店で提示された予想外の額に“目を疑ったワケ”

  • 2026.11.7
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPで相続と家計の相談を数多く受けてきた柴田です。

遺品の中から、記念硬貨が出てくることがあります。額面が書かれていると、その金額の価値しかないと思いがちです。ところが、素材によっては額面よりはるかに高い価値を持つものがあります。

今回は、亡くなったご主人の机から金貨を見つけた60代のAさんのお話です。

「10万円」と書かれた見慣れない金貨を発見!

Aさん(60代女性)は、昨年亡くなったご主人の書斎を片付けていました。

机の引き出しの奥から、ケースに入った金貨が1枚出てきました。鳩の図柄と「拾万円」の文字が刻まれています。

「10万円なら、銀行で預金すればいい」。そう考えたAさんですが、通りがかりの買取店で念のため査定してもらうことにしました。提示された金額は約43万円。「う、嘘でしょ…?!10万円の金貨が、そんな値段になるんですか…?」。Aさんは目を疑いました。

正体は純金20グラムの記念金貨

相談に来られたAさんに、私はこの金貨の正体を説明しました。

Aさんが見つけたのは、1986年と1987年に発行された「天皇陛下御在位60年記念」の10万円金貨です。素材は純金で、重さは20グラムあります。

この金貨は今もお金として使えるため、銀行に持ち込めば額面の10万円として預金や両替ができます。一方、買取店では、含まれている金の重さとその日の金価格をもとに評価するのが一般的です。2026年10月上旬の大手地金商の金の買取価格は1グラム2万3,000円前後でした。20グラムに掛け算すると、金の価値だけで約46万円になります。ここから買取手数料・鑑定コストなどを差し引いて、約43万円の査定となりました。

私が計算すると、銀行で額面どおり預金した場合と比べて、30万円以上の差がつく計算でした。ただし、記念金貨は鑑定が必要で、買取額は店によって差があります。

売るときの税金も確認を

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

金貨を売って得た利益は、譲渡所得として税金の計算に含まれますが、譲渡所得には年間50万円の特別控除があります。

相続で受け継いだ金貨は、ご主人が手に入れたときの価格(取得費)と取得した時期(所有期間)を引き継ぐ決まりです。金貨は1986年・1987年の発行ですので、所有期間は5年を大きく超え、長期譲渡所得として扱われます。

Aさんの場合、売却額の約43万円から、額面で手に入れた10万円を差し引いた利益は約33万円です。ここでは、査定額の約43万円を売却額とし、買取手数料などの譲渡費用は別途かからないものとして計算しています。年間50万円の特別控除の範囲に収まるため、ほかに大きな譲渡益がなければ、税金はかかりません。

複数枚を売る場合や、ほかにも売却したものがある場合は、合計額で判断する必要があります。

相続税がかかるほどの財産がある場合は、金貨の評価にも注意が必要です。相続税では、財産は亡くなった日の時価で評価するのが原則です。ただし、記念金貨のように額面より素材の価値が高いものは、額面ではなく買取価格などを参考にした時価で評価される場合があります。評価方法は個別の状況によって異なるため、相続税の申告が必要な方は、税理士や税務署にご相談ください。

金貨の鑑定が欠かせない理由

この10万円金貨は、過去に偽造品が大量に見つかったことがあり、買取店では慎重に鑑定されます。ケースや購入時の書類が残っていれば、査定の際にあわせて見せるとスムーズです。

逆に、表面を磨いたり、ケースから出して傷をつけたりすると、評価が下がることがあるので注意しましょう。査定額に納得できなければ、その場で売らずに持ち帰って構いません。売却するときは、本人確認書類も忘れずに持参してください。

「額面」と「素材の価値」を両方確かめる

記念硬貨には、額面より素材の価値のほうが高いものがあります。一方で、銀貨や白銅貨など、額面とほぼ同じ価値にとどまるものも少なくありません。

まとめて処分する前に、刻まれた文字や素材を一枚ずつ確かめてください。特に金貨は、金価格が上がっている今、額面との差が大きくなっています。手放す前に、銀行での額面と、買取店での評価の両方を確かめてください。査定は複数の店で受けると安心です。

まとめ

Aさんは2つの買取店で査定を受けたうえで、高いほうの店で売却しました。「額面に10万円と書いてあったので、それ以上の価値があるとは考えもしませんでした」と話していました。

遺品の中の記念硬貨は、額面だけで判断せず、一度、素材の価値を確かめてみましょう。思いもよらぬ査定額が出て、得した気分になれるかもしれません。


参考:
天皇陛下御在位60年記念 100,000円金貨幣(独立行政法人造幣局)
記念貨幣一覧(財務省)

執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,500記事以上の執筆実績あり。

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