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【漫画】「1万3千円だぞ。なんでつけない」誕生日の贈り物で、私に恩を着せる彼。言い訳の末に漏らした一言

  • 2026.10.27
【漫画】「1万3千円だぞ。なんでつけない」誕生日の贈り物で、私に恩を着せる彼。言い訳の末に漏らした一言

つけてこいと言われていた、誕生日の贈り物

彼は、私がテーブルに出した箱のふたを開けました

「1万3千円だぞ。なんでつけない?」

7月の土曜日の昼。駅前のカフェにある窓際の二人席で、彼は小さな丸いテーブルの真ん中に置かれた白い小箱のふたを、ぱちんと開けました。

先週の私の誕生日に、彼がくれた箱です。

今日はつけてこいよと言われていましたが、私にはつけられません。

どう説明したらいいのか分からないまま、箱をバッグに入れて持ってきたのでした。

中には、金色の小さな粒のピアスがひと組。彼とは付き合って2年になります。

彼は、私がいつもつけている物と同じ店で選んだと言いました

「君がいつもつけてるのと同じ店だぞ。」

「君の耳に合うのを、選んだんだから。」

彼はそう言って、箱のふたの縁を指先でとんとんとたたきました。

箱は白い無地で、店の名前はどこにもありません。どこで買った物なのか、箱を見ただけでは確かめようがありませんでした。

彼は腕を組み、ありがたみがないと言いました

「ありがたみがないよな。」

彼は腕を組みました。

プレゼントをもらったのは本当です。もらった日も、私は本当のことを言い出せないまま、ありがとうと箱を受け取りました。

せっかく選んでくれた彼に、恥をかかせたくなかったのです。

私はカップを両手で包んだまま、コーヒーの表面を見つめていました。

「こっちは2年も、君を見てきたんだ」

店員さんの前でも、彼は大きな声で言い続けました

店員さんが、近くのテーブルを片付けに来ました。それでも、彼は声を落としません。

「こっちは2年も、君を見てきたんだ。」

これでは店員さんにまで、贈り物をありがたがらない恋人だと思われてしまいます。

彼に恥をかかせまいと黙っていたのに、恥をかいているのは私のほうでした。

外したイヤリングははさむ形で、耳たぶに穴はありません

私は髪を耳にかけ、彼のほうへ向き直りました。

耳たぶのイヤリングを外し、指先でつまんで見せます。

「穴のない耳に、どうつけようか。」

外したのは、耳たぶをはさむ形の、小さな銀のイヤリング。

何もつけていない耳たぶに、穴はありません。

私は、耳に穴を開けたことが一度もありません。いつもつけているのは、はさむイヤリングだけ。普段利用しているのも、駅ビルにあるイヤリングだけを扱う小さな店です。

小さな丸い銀の飾りは、前から見ればピアスと見分けがつきません。

2年のあいだ、彼が耳の穴について聞いてきたことは一度もありませんでした。

彼は箱のふたを、自分の指でぱちんと閉じました

「穴があるって、思ってたんだよ!」

「あの店、ピアスは置いてないよ。」

同じ店で選んだのなら、箱の中がピアスのはずはないのです。

彼は何か言い返そうと口を開きましたが、言葉が続きません。

視線を箱に落とし、しばらく黙り込んでいました。

やがて、彼は小さな声で本当のことを打ち明けました。

『……姉ちゃんが、要らないって置いてったやつ。値段も、姉ちゃんに聞いた』

選んだのも、買ったのも、彼ではありませんでした。

近くでテーブルを片付けていた店員さんも、私たちのほうを気にしているようでした。

彼はテーブルの真ん中の白い箱に手を伸ばし、自分の指で、ふたをぱちんと閉じました。その指は、閉じたふたの上にのったままでした。


※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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