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「こんなの不公平だ」で始まる別れの歌。keshiが2025年以来の新曲

  • 2026.10.23

サマーソニックの大雨のステージで日本の観客をわかせたkeshi(ケシ)が、新曲「MISS ME」を10月23日に配信した。2025年以来となる新曲で、関係が終わったあとに残る未練と、それを手放そうとする気持ちを歌っている。(フロントロウ編集部)

冒頭の一行は「It’s not fair」

曲は「It’s not fair(こんなの不公平だ)」というひと言で幕を開ける。描かれるのは、誰かと別れたあとの宙ぶらりんな時間だ。相手を恋しく思う気持ちと、もう手放さなければという気持ち。痛みのなかに、かすかな希望も混じる。

歌詞には「It’s not home, now it’s just a place I never go(もう帰る場所ではなく、ただ二度と行かない場所になった)」という一節もある。かつて自分の居場所だった場所が、別れを境にただの“行かない場所”に変わってしまう。大きな変化のあとに訪れる戸惑いや、この先どうなるのか分からない不安が、ここに凝縮されている。

keshi「MISS ME」アートワーク
画像提供:ユニバーサル ミュージック

keshi本人は、この曲に込めた思いをこう説明している。「『MISS ME』は、関係が終わった後も、自分が相手にとってまだ意味のある存在なのかを知りたい、という気持ちを歌った曲です。たとえそれが、相手がいないことによる痛みだったとしても、相手とのつながりを感じられるものなら、何かしら残しておきたい」。忘れられるくらいなら、痛みとしてでも覚えていてほしい。そんな少し身勝手で、正直な感情だ。

ジャスティン・ビーバーらを手がけたヒットメイカーも参加

ソングライティングには、keshiのほか、Brockhamptonのboylife、Nick Velez、そしてジャスティン・ビーバー、チャペル・ローン、セレーナ・ゴメスらの楽曲を手がけてきたJustin Tranterが名を連ねる。プロデュースはkeshi、boylife、Nick Velezが担当した。

keshiはかねてから新しいアルバムの制作をほのめかしてきた。「MISS ME」はその新章の1曲目という位置づけで、次の作品への期待をふくらませる。日本時間23時23分には、楽曲のビジュアライザーも公開される。

看護師として働きながら、曲をネットに上げていた

テキサス州出身のベトナム系アメリカ人であるkeshiは、シンガーソングライターであり、プロデューサーであり、複数の楽器をこなすマルチ奏者でもある。12歳の頃、祖父が持っていた音楽の本をきっかけに、インターネットで独学しながらギターを覚えた。影響を受けたアーティストには、ジョン・メイヤーやエド・シーランを挙げている。

大学卒業後はいったん看護師の仕事に就き、そのかたわらで自作の曲をオンラインに公開していた。ほろ苦いメロディーに失恋の歌詞、ゆらゆらとしたローファイなヒップホップのビートを重ねるスタイルが少しずつ支持を集め、2017年にファースト・シングル「over u」を発表。その後はEP『THE REAPER』(2018年)、『skeletons』(2019年)、『bandaids』『always』(2020年)とリリースを重ね、Spotifyの月間リスナーは890万人を超えた(2024年8月時点)。

日本との縁も深まっている。2023年の初来日公演はチケットが即日完売。2026年にはサマーソニックのSONIC STAGEに立ち、大雨のなかで披露したパフォーマンスが大きな反響を呼んだ。HANAとの共演も話題になったばかりだ。あのステージの熱とは対照的に、届いた新曲は静かな別れの歌になっている。

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