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「政治家は嫌い、うさんくさいから」なのに、なぜ町長になり、国会議員になったのか?逢坂誠二さんに聞いた【#むちぞん】

  • 2026.10.21

世の中の「知らないと損する」話題を、北海道から「ざっくり」深掘りするHBCのWEBトーク番組「むちぞん~無知は損する~」。

情報があふれる現代社会で、「もやもやする話題」や「実は知らないと損する知識」を、その道の第一人者をお招きしてじっくり聞いていこうという企画です。

第2回のゲストは、前衆議院議員の逢坂誠二(おおさか・せいじ)さんをお迎えしました。

「落選した議員って、何をしているの?」「実は政治家が嫌い…うさんくさいから?!」など、選挙の裏側と議員のリアルな本音を、ゼロからたっぷり伺いました。

聞き手は、HBC本間吏成(ほんま・りせい)アナウンサーと、報道部の藤田忠士(ふじた・ただし)記者です。

前回の記事では、「選挙に落ちた議員のリアル」について解説しました。
この記事では、「なぜ政治嫌いだった逢坂さんが町長・国会議員になったのか」について深掘りします。

これまでの記事は連載「むちぞん」に掲載しています。

法律も地方自治も何も知らなかった

藤田記者)逢坂さんのプロフィールを改めてご紹介させていただきます。

Sitakke

本間アナ)1959年、ニセコ町の食品小売店の長男として生まれ、小学1年生から高校生まで、ヤクルトや牛乳の配達・集金など家業を手伝っていらっしゃったと。今でも町でヤクルトのスタッフを見かけると、ちょっと他人に思えない。

逢坂さん)そうですね、胃のあたりがうずきます(笑)

本間アナ)そして、1983年に北海道大学薬学部を卒業され、ニセコ町役場に入庁されています。役場に入られてから、薬剤師の資格を取られたんですよね?

逢坂さん)そうです。大学を卒業してから受験資格ができるので、役場に入ってから受けました。私は、実はもともと薬剤師になろうと思っていたわけではなくて、「免疫」の研究者になろうと思っていたんですね。たまたま北大薬学部に、やりたい研究をしている先生がいたので、そこへ行ったんですが、大学4年の夏に父親が病気になり、田舎に帰らざるを得なくなって役場に就職したんです。当時は、法律のことも地方自治のことも何も知らない状態でした。

35歳で全国最年少町長に

本間アナ)そこから総務の財政係長などを経て、35歳でニセコ町長選挙に立候補して初当選。当時全国最年少町長となられたわけですが、どういうきっかけだったんですか?

Sitakke

逢坂さん)政治家を目指して公務員になったわけではなかったんですが、仕事をしてみると公務員の仕事は、ものすごく大事だと分かったんです。一円のお金も無駄にできないという意識で真面目に仕事をしたんですが、真面目にやればやるほど、上司のやり方が非効率に見えてね。「自分だったらこうやるのに」というのがあったんです。

本間アナ)なるほど!

逢坂さん)そうしたら31歳のときに「お前そんなに思いがあるなら町長をやれ」と言われたんですが、私は政治が嫌いだったから、最初は断ったんです。しかし、35歳のときにまた選挙の時期が来て、「お前がやるしかない」ということになり、自分の中で覚悟を決めて立候補しました。政治家になりたくて、なったというより「これは自分がやるべき仕事だ」「町長じゃないとできない仕事だ」という使命感からですね。

Sitakke

本間アナ)その使命感というのは、具体的にどういうことだったんですか?

逢坂さん)一番大きかったのは「人への投資」です。地域でも国でも一番大事なのは「人」なんです。地方に元気がない理由のひとつは、人への投資が不十分だから。
そしてもうひとつは「税金の説明責任」です。税金は、誰も払いたくて払っているわけじゃない。だからこそ、どう使ったかをちゃんと説明する。説明すれば住民の中に「ここはどうなっているのか」という疑問が生まれ、それが地域を自分たちで治める「自治」のエネルギーになる。
人への投資、情報公開、住民参加、これは当時の自分にしかできないと思って町長にならせていただいて、3期やらせていただきました。

本間アナ)町長を3期務められて、そこから国会議員になられた理由は?

Sitakke

逢坂さん)政治家が好きじゃないので、国会議員になるつもりもまったくなかったんですが、2001年頃から小泉政権が始まって「地方行革」や「三位一体の改革」で地方の財源が削減されたり、効率性が重視されるようになったりしたんです。田舎は、1人当たりのコストがかかるから、効率性が悪いじゃないですか。だから、地方が切り捨てられるような状況になった。平成の大合併などもあった。
でも、私は小さい自治体には小さいなりの存在意義があると思っていて、日本の国政は「自治」に対する観念があまりにも希薄だ、自治のことが分かっていないと思ったんです。「それなら自分が国会に行くしかない」と思って、2005年に国政へ挑みました。
名誉のためではなく、やるべきことがあったから国会へ行こうと。
今、お金が苦しくても活動を続けているのは、「自分じゃなきゃやれない仕事がある」と思っているからです。

本間アナ)節目節目で、使命感に駆られているんですね。

逢坂さん)日本の情報公開の仕組みは遅れている、それもちゃんとしなきゃいけない。2009年に「公文書管理法」を作ったりしてきましたが、それもまだ足りない。農業人口の減少・高齢化対策も、田舎で農業の身近で育った人間こそができる仕事だと思う。それから教育、取り調べや証拠の扱い、まだ不十分。これから私がやる仕事だと思っている。
金がないのになんで無理して…と思うかもしれませんが、やるべきことがまだありますから。

本間アナ)じゃあ、早く次の選挙が来てほしいんですね。

逢坂さん)1分1秒でも早くね!いまは国会も相手を否定したり、強い言葉を投げたりするとネット上で嫌われる傾向があるが、主張するべきことを主張しないと国がダメになると思うね。

「政治家はうさんくさい」

本間アナ)逢坂さん、もともとは「政治家が嫌いだった」とおっしゃっていましたが、なぜそんなに嫌いだったんですか?

逢坂さん)だって、見ていて、うさんくさいじゃないですか(笑)ずるいことしてそうだし、老後も悠々自適そうに見えるし。でもね、実際国会に行ってみて分かったんですが、国会議員って、むちゃくちゃ能力の高い人が多いんですよ。
文字がびっしり詰まった難しい書類を渡して、普通20~30分かかるようなものも、パッと見て、2〜3分で立ちどころに理解するような人がゴロゴロいます。しゃべる力も構想する力も、信じられないくらいレベルが高い。

本間アナ)ワイドショーなどで騒がれる失言や汚職を起こす議員というのは、ごく一部?

逢坂さん)一部だと思うなあ。あれは「働きアリの法則」と同じなんですよ。働いているアリだけを集めて新しい集団を作っても、なぜか、その中に一定数働かないアリが出てくる。
HBCだってそうでしょう?

Sitakke

本間アナ)全員が働きアリだと言いたいところですけどね(笑)

逢坂さん)国会議員も基本的には、めちゃくちゃ優秀な人間の集まりだと私は思うね。

続きは次回の記事でご紹介します。

むちぞん~無知は損する~

Sitakke

HBCニュースのYoutubeで動画を公開しています。

HBCアナウンサー・本間吏成

稚内市出身。HBCラジオ「気分上昇ワイド ナルミッツ!!!」パーソナリティ、野球実況、HBCテレビ「キタコイ」を担当。Sitakkeでは「むちぞん~無知は損する~」や「アライマ(アラサーの今、話してみた)」に出演。好き勝手に喋るので、リスナーからは「ナルミッツの毒」と言われる。

HBC報道部・藤田忠士

北海道の政治・社会ニュースを中心に取材を担当。

ゲスト:逢坂誠二(前衆議院議員)

1959年北海道ニセコ町生まれ。北海道大学薬学部卒業後、ニセコ町役場に入庁。1994年、35歳でニセコ町長に初当選(当時全国最年少)。2005年衆院選で初当選。内閣総理大臣補佐官などを歴任。

編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は収録時(2026年6月)の解説・議論に基づきます。

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