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東コレ2027春夏を振り返り! 今季マークすべき注目ブランド10選

  • 2026.10.20
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2026年8月31日(月)~9月5日(土)に開催された「楽天ファッション・ウィーク東京
2027春夏」。今季もオフスケジュールを含む東京各所で、圧倒的な世界観で魅了する実力派から個性を放つ気鋭まで多様な才能が集結した。海外注目ブランドから最新コレクションまで、次のトレンドをけん引する10ブランドをELLEが現場からレポート。

コッキ

Courtesy of Khoki

2019年に東京でスタートした「コッキ(KHOKI)」は、素性を明かさないデザインチームによるブランド。多種多様な文化や伝統的な技法を組み合わせたスタイルと、新しさとノスタルジアが混在する独自の世界観で支持を集めている。2024年には「LVMHプライズ」のセミファイナリストに選出され、2025年には「10 Asian Designers to Watch」に名を連ねるなど、国内外で着実に存在感を高めている。

今回、「by R」のサポートのもと、約1年半ぶりとなるランウェイショーを開催。会場となった寺田倉庫には、玄関やダイニング、キッチン、寝室など、「コッキ」の世界観を映し出す空間が出現した。そこに配置されたアイテムは、「高価だから飾られているのではなく、その人だけの思い出や愛着があるから残されているもの」という「コッキ」ならではの視点で選び抜かれたもの。異なるもの同士がひとつの空間に共存し、そこかしこに小さな発見が潜む、“誰かの記憶や愛着が積み重なった家”が表現され、まるで友人の自宅に招かれたようなコージーな雰囲気のなかショーが幕を開けた。

今季の着想源のひとつとなったのは、Kokiが趣味で集めているヴィンテージの舞台衣装。コルセットや金糸刺しゅう、フリルなど、舞台衣装から引用されたデコラティブなディテールが、ルックの随所にちりばめられている。そうしたエレガントな要素に、あえてダメージデニムや迷彩柄といったタフなアイテムを合わせるミックス&マッチなスタイルは「コッキ」ならでは。さら今回はウィメンズのルックも本格的に登場。グラフィカルなタイトスカートや、パッチワークプリントを施したボディコンシャスなドレスなど、懐かしさと新鮮さが共存するアイテムがラインナップ。表現の幅を広げた「コッキ」の、これからの進化にも注目したい。

アンナ チョイ

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オートクチュールの精神が息づくブランド「アンナ チョイ(ANNA CHOI)」。デザイナーのアンナ・チョイは、2021年に「HAENGNAE(ヘンネ)」を立ち上げ、「TOKYO FASHION AWARD」の受賞歴もある注目の人物。2025年に拠点をニューヨークへ移し、自身の名を冠したブランドを立ち上げた。

そんな今回、「アンナ チョイ」としての、初のプレゼンテーションを開催。コレクションのテーマは“SCULPTURAL”。衣服を単に身にまとうものではなく、身体を形づくる“彫刻”として捉え、曲線や余白、陰影、構築的なフォルムで表現している。シルクサテンやシルクオーガンザ、シフォンなどの繊細な素材に、ボーンやワイヤといった硬質な素材を組み合わせ、静けさと緊張感が共存するルックに仕上げた。

流れるようなドレープが美しい赤のシルクドレスから、メンズモデルが着こなす漆黒のスーツドレス、コットンシルクを主役にした軽やかなミニドレスまで。ヨーロッパのクチュール技法、日本の職人技、ニューヨークの自由な感性を融合させた「アンナ・チョイ」流のエレガンスを8体のドレスを通して表現した。

ケイスケヨシダ

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2026年9月末で閉館を迎えた西武渋谷店を舞台に、2027春夏コレクションを発表した「ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」。百貨店で触れてきたエレガンスを自身のファッションの原風景のひとつとする吉田は、かつてモードに感じていた“ファッションのふくよかさ”を、いかに現代へ浸透させるかを近年のテーマとしている。閉館を控える同店で、マネキンにルックをまとわせたプレゼンテーションを行った。

今季のヒントとなったのは、ワーク、ミリタリーといったヴィンテージのメンズウェアや1980〜90年代の「ダナ キャラン」。モードを広く日常へと届け、セクシーとヘルシーの中間にあるそれらのスタイルを手がかりに、ファイヤーマンジャケットやフレンチカバーオール、デニムのセットアップなどのタフなアイテムに、ランジェリー調のトップやドレスをミックスし、センシュアルな感覚を重ねた。

そうした相反する感覚は、身体と服の距離にも表れていた。ゆったりとしたウェアをブラウジングしてウエストにシェイプをつくったり、ジャケットやコートの深いポケットに手を入れることでフォルムを変化させたりと、着方や所作によって身体をコンシャスに見せる仕掛けを取り入れた。リラックスした着心地を保ちながら、まとうことでエレガンスが生まれる。その絶妙な距離感を、現代のワードローブへと引き寄せた。

ピリングス

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ここ3シーズン続く“日常の中に隠れている面白いもの”というテーマを軸に、今季は現実と幻想の境界が曖昧に溶け合う世界を描いた「ピリングス(pillings)」。

セーターやカーディガン、シャツといった見慣れたベーシックウェアに、歪みや切れ目、ドレープを加えることで、日常のなかに潜む違和感を表現。ランウェイは、くすんだミュートトーンのルックから始まり、徐々にピンクやパープルのドリーミーなカラーパレットへと移ろい、最後は白を基調としたかれんなルックへと収束していく。

そんな幻想的で曖昧な色彩の変化は、ウェアそのものにも反映されている。グラデーションや色ムラを主役にしたカーディガンやドレスがそろい、なかでも色の濃淡を一本一本糸を切り替えるインターシャ編みで描いたニットには、「ピリングス」ならではのクラフトマンシップが光っていた。

フェティコ

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アーチ状の高い天井から自然光が差し込む教会でショーを開催した「フェティコ(FETICO)」。今季はフランスの写真家サラ・ムーンの作品に着想を得て、霧がかった輪郭や褪せた色彩、アンティークガラスやレースカーテン、古い壁紙などに残る時間の痕跡を、素材や色使いに映した。フランス人俳優ドミニク・サンダをミューズに、その強さと柔らかさを重ね合わせた。

“隠すことと見せること”、“強さと繊細さ”をキーワードに、花をかたどったカットアウトやシアー、ドレープといった「フェティコ」らしいディテールも随所に。カラーパレットはブラックやブラウン、グレーを基調に、ライラックやモーヴなどのニュアンスカラーへと広がる。なかでも、淡いライラックにブルーの柄を重ねたルックは、身体をゆるやかに包むシルエットも新鮮だった。

今季からは、尾州産のファインウールを用いたテーラリングシリーズをブランドの“クラシック”として新たに展開。ダブルブレストジャケットやノーカラージャケットには、曲線的なパネルラインやウエストのギャザー、袖口のレースを取り入れ、かっちりとした仕立てのなかにも女性らしい柔らかさをのぞかせた。

テルマ

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約1年半ぶりに東京でショーを開催した「テルマ(TELMA)」。“The Beauty of Freedom”をテーマに1969年のウッドストック・フェスティバルと、その背景にあったヒッピー・ムーブメントに着想を得て、自由を信じ、未来を切り拓こうとした若者たちのエネルギーをコレクションに重ねた。

ショーは、シアーやレースを用いたエアリーなルックからスタート。やがてサイケデリックやボヘミアン、ロックの要素が加わり、鮮やかな色彩を幾重にも重ねたレイヤードへと展開した。“Flower Power”にも通じる自由と平和への思いから、あやめをはじめとする花々をテキスタイルに取り入れた。

日本各地の産地や職人との素材開発を大切にしてきた「テルマ」。今季は、足利銘仙のほぐし織にジャカードを重ねた生地をはじめ、丹後ちりめんや残反を用いたパッチワーク、三重織、膨れジャカードなど、多彩なテキスタイルが登場した。捺染(なっせん)とジャカードを組み合わせたり、異素材を掛け合わせたりすることで、織りの揺らぎや光、透け感、立体感を生かしている。伝統的な技法を受け継ぎながら、異なる素材や手法を自由に掛け合わせる。職人との試行錯誤から生まれる揺らぎや偶然性にも、美しさを見いだした。

エンフォルド

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植田みずきがクリエイティブ・ディレクターを務める「エンフォルド(ENFÖLD)」が、先シーズンに続き2度目となる楽天ファッション・ウィーク東京でのショーを披露した。

今季のテーマは、“WRAPPING STRUCTURE”。建築の構造に着目し、内臓部、骨組み、表皮という3つのレイヤーを、身体と衣服の関係へと置き換えて表現。ボンディング素材やエナメル、リネンネップなど、異なる表情を持つ素材を組み合わせることで、建築が持つ多層的な質感を衣服へと落とし込んでいる。さらに、ルイス・バラガンの建築から着想を得たというビビッドなピンクやブルーが、コレクションに鮮やかなアクセントを添えた。

ボディラインをあえて隠した、身体を包み込むようなシルエットで、あらゆる年齢・体形の人が自然体で楽しめるウェアを提案してきた「エンフォルド」。今季もそのスピリットは健在で、肩を強調したパワーショルダーのジャケットや、ヒップ部分に箱型のフォルムをあしらったスカートなど、構築的なシルエットが印象的。ひとくせあるデザインながら気負わずに取り入れられ、着る人の背中をそっと押してくれるようなウェアがそろった。

スドーク

ELLE Digital (JP) / Hearst Owned

楽天ファッション・ウィーク東京のフィナーレを飾った「スドーク(soduk)」。2027春夏コレクションでは、“LOVE”をテーマに掲げ、日々の暮らしのなかに存在するささやかな愛にフォーカス。

カラフルな刺しゅうをあしらったデニムやパッチワークデニム、藍染めのトートバッグなど、手仕事のぬくもりが感じられるアイテムが多数登場した。「手を動かすことには、どこかメディテーションのように自分を治していく効果があると感じた」とデザイナーの工藤は語る。さらに、自身の故郷である沖縄もインスピレーション源に。帰郷するたびに撮影してきた風景をグラフィックに落とし込んだTシャツや、沖縄を代表する「オリオンビール」とのコラボレーションによるTシャツやキャップも展開された。

人や土地、ものづくりへの愛情を、「スドーク」らしいプレイフルなデザインで表現した今季。フィナーレには、デザイナーの工藤と親交が深いシンガーソングライター、カネコアヤノが登場し、楽曲「さびしくない」を弾き語りで披露。6日間にわたる東京のファッションウィークを、温かな余韻とともに締めくくった。

ズッカ

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馬場賢吾による「ズッカ(ZUCCa)」が、3シーズン目となる2027春夏コレクションを発表。今季のテーマは“PRODUCTS&CRAFTS”。デザインとアートの源流を巡るヨーロッパへの旅からインスピレーションを得た。

エアリーな素材を重ねた軽やかなルックから始まり、ヨーロッパのタイルやバウハウスの配色、2000年代のアーカイブ柄などをヒントに、エスニック柄とストライプ、異なるアニマル柄を組み合わせた色彩豊かなパターンブロッキングへ。身体に沿う曲線を生かしたパターンや、シアー素材の重なりによる立体的な色使いも取り入れ、足元にはトングサンダルを合わせた。

コード刺しゅうやオリジナルジャカードなど、手仕事を感じるディテールも随所に。大胆な色や柄、クラフトを取り入れながら、身体になじむフォルムと機能性も忘れない。ヨーロッパで得たインスピレーションを、「ズッカ」ならではの“豊かな日常着”へとつなげた。

ソニア カラスコ

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スペイン発の「ソニア カラスコ(SONIA CARRASCO)」が、東京で初となるランウェイショーを開催。ブランドを手がけるソニア・マルティネス・カラスコは、「アレキサンダー・マックイーン」やフィービー・ファイロ在籍時の「セリーヌ」などで経験を積み、2020年に「ソニア カラスコ」を設立。テーラリングとニットウェアを軸に、衣服の構造そのものを探求してきた気鋭のデザイナー。

今季のコレクションの出発点となったのは、“衣服の内側には何があるべきか”という問い。通常は服の内側に隠される裏地や内部構造、縫製のディテールを、本来の機能を損なうことなく外側へと再配置。裏地を露出させ、縫い代のラインを見せることで、端正なテーラードジャケットやパンツに新たな表情を与えている。また「完成した洋服だけでなく、その制作プロセスにも目を向けてほしい」というデザイナーの思いのもと、しつけ糸のようなV字のステッチや、切りっぱなしの袖口など、服作りの過程が感じられるディティールも残されている。

そのアプローチはアクセサリーにも垣間見える。スーツを持ち運ぶためのガーメントバッグを、日常使いできるバッグへと再解釈した“Cropped Carrier Bag”は、内側のキャンバス地をのぞかせることで、バッグの構造や裁断を可視化。既存の構造を壊すのではなく、その内側を見つめ直すことで、新たな美しさを導き出したコレクションとなった。

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