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『スクリーム』公開30周年、名シーンに隠されたハプニング

  • 2026.10.14

ホラー映画の金字塔『スクリーム』の公開から、今年で30年。ビリー・ルーミス役を演じたスキート・ウールリッチが、米BuzzFeedの取材で撮影の舞台裏を振り返った。あのクライマックスの格闘シーンでは、ある「ハプニング」が起きていたという。(フロントロウ編集部)

撮影前、ホテルでバー作りやゴーカートを満喫

ウェス・クレイヴン監督、ケヴィン・ウィリアムソン脚本の『スクリーム』は、ゴーストフェイスの恐怖とユーモアを融合させ、その後のホラー映画に大きな影響を与えた作品だ。

キャストたちが打ち解けたのは、撮影が始まる前のこと。冒頭に登場するドリュー・バリモアのシーンの撮影に数週間かかっていたため、ほかのキャストは衣装合わせなどのためにカリフォルニア州ナパ・バレーのホテルに滞在していた。スキートは「デヴィッド・アークエットが自分の部屋にバーを作って、僕らはゴーカートに乗ったりした。20代の若者がやりそうなクレイジーなことは全部やったよ」と笑いながら振り返った。撮影現場以外で一気に仲良くなったことが、作品での息の合った演技につながったという。

監督の一言で見えた「ビリーの別の顔」

ビリーは観客に「いかにも犯人」と思わせるように描かれていたが、それもクレイヴン監督の狙いだった。ビリーがゴーストフェイスに刺されたように見える場面で、観客に「犯人だと思っていた人物が死んでしまった」と思わせるためだ。

スキートが特に鮮明に覚えている演出は、スチュの家で開かれたパーティーで、シドニーとビリーが2階の部屋で初めて結ばれるシーン。何度かリハーサルをしたあと、監督が近づいてきて「ビリーがどれほど母親を憎んでいるか、それが彼の人間関係をどうゆがめているかを考えてみて」と声をかけたという。スキートは「それで、まだつかめていなかったビリーの別の面が見えたんだ」と明かしている。

胸を守るパッドを外れて傘が直撃

クライマックスの撮影には何週間もかかった。「毎日、10段階で言えば12くらいの感情レベルだった」というスキートは、10代のころから好きだったインダストリアル・ミュージックをイヤホンで聴きながら、ビリーの精神状態を維持していたそうだ。

そして、シドニー役のネーヴ・キャンベルがクローゼットから飛び出し、傘でビリーを攻撃するシーン。スキートは心臓の手術を受けた経験があり、敏感な胸を守るためにシャツの下に保護パッドを装着していた。ところが、ネーヴが突き出した傘はパッドを外れ、胸に直撃。「血も出なかったし、救護スタッフも必要なかったけど、目が覚める思いだったね」と振り返り、本編にはその際の「本物の反応」が使われたはずだと話している。

スチュ役のマシュー・リラードによる有名なアドリブ「電話で殴ったな!」も、偶然から生まれた。撮影に使用した血のりがべたついていたため、投げるはずだった電話が思わぬ方向に飛び、マシューに当たってしまったのだという。

ビリーとスチュのコンビは、今もファンの間で根強い人気を誇る。現地時間10月10日に開催されたニューヨーク・コミコンの30周年記念パネルには、スキートやマシュー、ランディ役のジェイミー・ケネディらがそろって登壇。ファンから「あなたたちは私がクィアとして目覚めるきっかけだった」と声をかけられることについて、マシューは「撮影当時はクィアのキャラクターとして演じていたわけではないけれど、30年後の今、それを大歓迎しているよ」と語り、ビリーとスチュを「ホラー界の元祖夫夫」と呼んで会場を沸かせた。

当時はホラー映画のヒット作が少なく、制作会社が撮影を一時中断させたこともあったという同作。30年後もこれほど愛されると知っていたら、当時の自分に何と伝えたいかと問われたスキートは、26歳の自分に「もっと肩の力を抜け」と伝えたいと答えている。

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