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朝から一杯!一日が充実する朝飲み食堂。鹿児島〈食堂湯湯〉

  • 2026.10.14

鹿児島の酒場が元気だ。焼酎一辺倒かと思いきや、ワインや自家製ドリンクを打ち出す若い店が賑わいを見せる。進取の気性が生み出す料理のクオリティの高さが酒の旨さと呼応する〈食堂湯湯〉をご紹介する。郷土の愛に満ちたバラエティに富む肴と酒で、今宵も一献。

photo: Hiroki Isohata / text: Michiko Watanabe

鹿児島〈食堂湯湯〉店内
BRUTUS

朝から、そわそわする。朝ご飯はあの店で。どうせなら、鹿児島ならではの朝食を食べたいと、旅の前から心に決めている食いしん坊もいるかもしれない。あの店とはこの店、ビルの奥の奥のさらに奥にある小さな店〈食堂湯湯(ゆゆ)〉だ。26年4月で3周年を迎えた。

鹿児島〈食堂湯湯〉入口
通路一番奥の最深部、この暖簾(のれん)まで、なかなか辿り着けない。奥へ奥へと進もう。

朝7時30分から営業。鶏の汁かけご飯とかソーソー飯など、ユニークなメニューに、アオサ玉子焼きや鶏とうふ煮といった惣菜、アテもあり。そしてもちろん、朝から飲める!

注文を受けるや、キッチンでは、いかにもおいしそうなものを作ってくれそうな店主・中村友貴さんが調理を始める。料理を待つ間、店内を見回すと、器に雑貨、書籍、食品など、販売コーナーも併設されている。

鹿児島〈食堂湯湯〉鶏の汁かけご飯
定番、鶏の汁かけご飯ふつう800円。小750円、大950円。季節野菜入りも。

店主は大学で芸術系に進むも、自分が創作するより、自分がいいと思う絵や作品を紹介したくて、店をやりたくなった。手伝っていた古本屋で出会った人々とつながりのある本も伝えたかった。陶芸も好きだが、作るより買う方が好きだった。買い求めた器から料理にも興味を持つようになった。大学近くのオーガニックのドイツパン店でバイトもした。鹿児島に戻ってから、カフェの店長を6年近く務めた。コロナ禍では気を病みそうにもなった。

様々な経験を経て、いくつもの壁を越え、朝からやっている店をやりたいと、この店を開いた。高い棚に細々と置かれたものは、彼の包み隠すことのない心のかけらかもしれない。食べ終わったら、じっくり眺めよう。

鹿児島〈食堂湯湯〉店内
店主の笑顔を見ると福が来る。朝から幸せになる食堂。遠方から訪ねてくる客も。おふくろの味的煮物や炒め物にホッと心が和む。

Information

食堂湯湯

住所:鹿児島県鹿児島市名山町10-4 M104ビル1F
TEL:099-295-6631
営:7時30分〜17時30分(土日の閉店時間は変更あり)
休:木曜・第1水曜、不定休

ソーソー飯(ソース&ソーセージ焼めし)ふつう800円、大950円。目玉焼き付き。

※20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。

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