1. トップ
  2. おでかけ
  3. 郷土料理としてのカレーをインドの物語とともに。スタイルを貫く注目の新店、経堂〈楽園〉

郷土料理としてのカレーをインドの物語とともに。スタイルを貫く注目の新店、経堂〈楽園〉

  • 2026.10.14

その皿に映し出されるのは、作り手の経験や探究心、そして広く深いカレー愛。素材選びから調理法まで自身のスタイルを貫く人たちの、オリジナルの味。今回は経堂にオープンした、カレー愛好家に話題の新店をご紹介。

本記事は、BRUTUS「日本のカレー進化論。」(2026年10月15日発売)から特別公開中。

photo: Kenya Abe / text: Yukiko Daigo / edit: Mutsumi Okazaki

経堂〈楽園〉
BRUTUS

小田急線経堂駅を降り、農大通りを歩いていると、異国情緒溢れる食材店やスパイスの香り。そんな街に、カレー愛好家に話題の新店がオープンした。店主は、インド各地で料理を学び、下北沢で間借りのカレー店〈プカプカcurry〉を営んでいた西嶋勇さん。

経堂〈楽園〉店主の西嶋さん
店主の西嶋さん。渡印する際は「家庭料理がおいしい」というクチコミで滞在先を決め、現地のお母さんから料理を習う。
インドから持ち帰ったアイテム
店内の随所にインドから持ち帰ったアイテムが。カセットテープは今では稀少であちこち探し回って手に入れた。

カレーにハマって渡印したのかと思いきや、インドにハマったのが先だという。「もともと旅が好きで。20代前半にタイから帰る飛行機で隣のおじさんから“パンクロックの発祥はどこか知っているか”と聞かれて、イギリスと答えたんですよ。そしたら“インドだよ”と。それで次はインドへ行くことにしたんです」。そしてすっかりインドの虜(とりこ)に。

その後、〈旧ヤム邸〉などのカレー店でカレーを作りながら、店を持つなら「名前のあるカレー」を作りたいと思うようになっていった。創作カレーや◯◯風ではなく、インドの地域に根づくカレーのことだ。

経堂〈楽園〉チェティナードチキン
アラカルト提供時のチェティナードチキン1,200円。ライスは一般的なインディカ米よりも短いポンニライス。ふりかけ的なポディは数種の豆を砕いたものをギーとニンニクで炒め、塩とヒングで調味。

例えば日替わりカレーとして登場する頻度の高いチェティナードチキンは、南インドのタミルナードゥ州の料理。貿易で栄えた商人の町の料理らしく、ローストしたスパイスをふんだんに使い、ココナッツを合わせた、香り高く贅沢なカレーだ。出会いは日本だったが、現地に足を運び、さまざまな店で食べ、自分好みに仕上げた。

「ストーリーのあるものが好きなんです」と西嶋さん。話していると、カレーやインドにまつわる思い出話が尽きない。お酒も楽しめるアラカルトでの営業をメインにしたのも「その方がお客さんと話ができるから」。スパイスやハーブの香るクラフトジンを飲みながら、まずはインドで親しまれている一品料理に舌鼓。〆にはもちろんカレー。添えてあるポリヤルとアチャールもアテになるし、今夜も「やっぱりもう一杯!」。

経堂〈楽園〉
2026年10月現在、ランチ営業は土日のみ。ランチプレートは本日のカレー3種が1,500円。2種だと1,350円。キャベツのポリヤルとナスのトック付き。自家製ローズシロップを使ったローズラッシー500円。

Information

楽園

2026年2月にオープン。一品料理300円〜、アルコールドリンク600円〜、ソフトドリンク600円〜。

住所:東京都世田谷区経堂1-5-8
TEL:なし
営:15時〜22時(土・日11時30分〜15時)
休:月曜・火曜
営業時間はInstagramを要確認

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ