1. トップ
  2. エピソード
  3. 「お祭りの土日、どうしても仕事が休めなくて」準備を欠席した私。秋の打ち合わせで聞いたスタッフの本音

「お祭りの土日、どうしても仕事が休めなくて」準備を欠席した私。秋の打ち合わせで聞いたスタッフの本音

  • 2026.10.12
「お祭りの土日、どうしても仕事が休めなくて」準備を欠席した私。秋の打ち合わせで聞いたスタッフの本音

楽しみにしていた夏祭りと仕事が重なった

私が住む地域の商店街では、毎年夏の終わりに、土曜と日曜の2日間にわたって夏祭りが開かれます。

私は有志の運営スタッフとして、準備や片づけを手伝っていました。

スタッフになって2年目のことです。その年のお祭りの土日に、どうしても外せない会社の仕事が入ってしまいました。

ひと月前、運営スタッフの集まりで事情を伝えました。

「すみません。今年のお祭りなんですが、仕事が重なってしまって。2日とも出られそうにないんです」

長年お祭りを手伝っている70代の男性が、困ったような顔をしました。

「そうか。今年も人手がぎりぎりだからなあ。少しだけでも出られないかい?」

「会社には相談してみます。でも、たぶん難しくて…」

男性は小さくうなずきました。

「分かった。無理は言えないけど、出られるなら助かるよ」

私もできることなら参加したいと思っていました。

しかし、上司に相談しても「その日は休まれると困る」との返事でした。

結局、お祭りの2日間は会社で仕事をすることになりました。

ほかのスタッフに負担をかけてしまうことが申し訳なく、気持ちの整理がつきませんでした。

秋の打ち合わせで聞いた思いがけない本音

お祭りが終わり、秋になったころのことです。

集会所で、翌年の運営について話し合う集まりが開かれました。

長机には7人ほどのスタッフが座り、今年の反省点や来年の準備について意見を出し合っていました。

私は、ずっと気になっていたことを伝えることにしました。

「あの、今年のお祭りのことで、少しいいですか」

みんながこちらを向きました。

「今年は仕事で参加できず、すみませんでした。会社にも相談したんですけど、どうしても休めなくて…」

私は続けました。

「来年も、仕事が重なって参加できない人がいるかもしれません。出られる日だけ手伝う形にはできないでしょうか」

少しの沈黙のあと、隣に座っていたスタッフが口を開きました。

「ああ、実は私も、それを考えてたんですよ」

「えっ、そうなんですか?」

「毎年なんとか都合をつけてるけど、仕事を休むのは難しいときもありますからね」

すると、向かいに座っていたスタッフもうなずきました。

「うちも同じです。早めに日程が分かれば調整できるんですけど、それでも無理な日はありますし」

私だけが悩んでいたわけではなかったのです。

そこで私は、持参していた紙を机に置きました。

参加できる日を事前に書き込めるようにした、簡単な予定表です。

「こうやって先に予定を確認すれば、人が足りない日も分かりやすいと思うんです」

先ほどの70代の男性も、予定表を見ながら言いました。

「なるほどな。それなら準備の段取りも考えやすいね」

ほかのスタッフからも賛成する声が上がり、来年は参加できる日を確認してから担当を決めようという話になりました。

私はその年で運営係を降りる予定でしたが、これからも都合が合う日には協力したいと伝えました。

翌年、届いた夏祭りのスタッフ募集案内には、「参加できる日だけでも歓迎」と書かれていました。

お祭りを大切にする気持ちは、みんな同じです。

だからこそ、無理をせず、それぞれができる範囲で協力できる形になったことをうれしく思いました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ