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その1万円、何に払っている? 美容液の値段を左右する「成分以外」のコスト

  • 2026.10.10
出典:シティリビングWeb

御殿谷りえの「美容のホンネ、話します」――美容のプロが、知っているようで知らないコスメの「なぜ?」を解説

「1万円の美容液と3000円の美容液、いったい何が違うの?」「高いコスメのほうが、やっぱり効果も高いのでは?」―化粧品を選ぶとき、一度はこんな疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。

今回は、化粧品会社でマーケティングや商品企画、宣伝PR、販売など、20年以上にわたり美容の現場を見てきた御殿谷りえさんに、知っているようで知らない「化粧品の値段」について聞きました。

出典:シティリビングWeb
御殿谷りえ さん

「ABEMA Prime」などに、国内・外資美容アナリストとしてメディア出演。大手化粧品 会社など5社で20年以上、 マーケティング・宣伝PR・ 経営戦略・販売などの現場経験を経て管理職は約10年。TBSラジオキャスターを挟み、独立。ヒット作、業界初の朝用フェイスマスク「サボリーノ」の生みの親のひとり

コスメは高い=良い、安い=ダメ、ではありません

こんにちは、御殿谷りえです。

「デパコスとプチプラコスメって、何が違うんですか?」これまで美容の仕事をしてきて、本当によく聞かれる質問です。結論から言うと、化粧品は「高いから優れている」「安いから劣っている」と単純に分けられるものではありません。私自身、マーケティング、商品企画提案、宣伝広告などに携わる中で、価格の裏側には多層的な理由があることを実感してきました。

1万円と3000円、何が違う? 価格差を生む「見えないコスト」

では、なぜ同じような「美容液」なのに、3000円のものもあれば1万円を超えるものもあるのでしょうか。まず大きいのは研究開発費です。デパコスの多くは、独自成分の開発や臨床試験に数年単位の投資を行い、その成果が商品に凝縮されています。一方、プチプラコスメは既存成分を組み合わせることでコストを抑えています。ただし、ここで注意したいのは、「研究開発費が高い商品=必ず自分に合う商品」ではないということ。研究や技術にどれだけ投資しているかと、自分の肌が何を必要としているかは、別の話です。

容器、広告、カウンター…実は「成分」だけで値段は決まらない

次に容器・パッケージ。例えば、製造コストは高いですが、ガラスボトルや重厚感のあるキャップはブランド体験を左右します。化粧品は、肌に使うものだからこそ、機能だけではなく「使う時間そのもの」を商品価値として設計しています。

さらに広告宣伝費とブランド価値。百貨店などにカウンターを構え、スタッフがカウンセリングをするブランドなら、店舗や人件費も必要です。雑誌やテレビ、SNSなどで広告を展開すれば、その費用もかかります。これらはすべて含めて価格に反映されることが多いです。リピート購入に繋がる角度を秘めている、使用感の差も重要です。高価格帯はテクスチャーや香りの微調整に時間をかけ、感性価値を高めています。

一方、ドラッグストアなどで販売するプチプラコスメは、一定以上の使用感は大切にしていますが、機能性を重視しつつ、手に取りやすい価格にするために、容器や広告、販売方法などさまざまな部分でコストを調整。市場に商品展開するまでのスピード感を優先することも多々あります。

高いか安いかではなく「何にお金を払うか」で選んでみる

では、「高いコスメには高いなりの意味がある」ということなのでしょうか。私は、「価格」ではなく「何にお金を払っているのか」を見ることが大切だと思っています。成分や機能に魅力を感じて買う人もいれば、香りやテクスチャー、パッケージに気分が上がる人もいる。カウンターでプロに相談できることに価値を感じる人もいるでしょう。

つまり、「どちらが優れているか」ではなく、価格帯ごとに“果たす役割”が違うのです。 商品選びに迷ったときは、“価格”ではなく、自分の感性と生活にフィットする選択こそが、ライフスタイルを充実させる一手になるのではと考えます。

出典:シティリビングWeb

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