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83ルック、すべて違うヒール!シャネルの2027年春夏は足元にも遊び心

  • 2026.10.7

現地時間10月5日、パリ・ファッションウィークで発表されたシャネルの2027年春夏コレクション。米Vogueによると、ランウェイに登場した83のルックには、それぞれ異なるヒールが合わせられていた。大胆なアニマル柄から、左右でモチーフが違うサンダルまで、足元にも遊び心がたっぷり。いまパリでは、装いの印象を変える“靴”にも熱い視線が集まっている。(フロントロウ編集部)

左右で“ハートとスペード”が違うサンダルも

コレクションを手がけたのは、シャネルのアーティスティック・ディレクター、マチュー・ブレイジー。米Footwear Newsによると、今季の靴は、色、柄、装飾、素材、シルエットのさまざまな面で、シャネルの定番に新しい表情を加えたラインナップだった。

マチューが取り入れてきたアニマル柄は、今季さらに大胆に。紫の子鹿柄につま先のレオパード柄を合わせたパンプスや、斑点模様の毛付きレザーに赤いラインをあしらったオックスフォード・パンプスなど、柄や色で遊んだデザインが登場した。

紫と黄色のソックスブーツ、ココマークを配したミラー仕上げのシルバーサンダル、ジュエル付きのメッシュパンプス、大きなリボンのミュールと、バリエーションも豊富。

なかでも目を引くのが、片方に赤いハート、もう片方に黒いスペードをあしらった左右非対称のサンダル。UAEのThe Nationalによると、トランプのモチーフは袖なしのツイードジャケットのボタンにも登場し、服にも遊び心を添えていた。

デビューから1年、街でも広がる“シャネル・ヒール熱”

マチューがシャネルでデビューコレクションを発表してから、約1年。その靴はランウェイだけでなく、街でも存在感を放っている。

米Vogueのレビュー執筆者は、ショー前夜、キャップトゥのシャネルのヒールを履いて、自転車でコンコルド広場を走る若い女性を見かけたという。特別な日の装いだけでなく、日常のなかで楽しむ人もいることをうかがわせるエピソードだ。

デビューとなった2026年春夏コレクションでは、異なる柄を組み合わせた毛付きレザーのバレエシューズが話題に。さらに2026/27年クルーズ・コレクションでは、かかとを覆い、足の前方が露出する大胆な“ヒールキャップ”も注目を集めた。靴の形そのものを見直すような発想も、マチューの足元づくりの魅力になっている。

米Vogue Businessは、今年3月の盛り上がりを“シャネル・ヒール熱”と表現。バッグを買った編集者は少なかった一方、多くがマチューのクロコダイル柄や斑点柄のヒールを購入したと伝えている。

いま“靴”に注目が集まる理由

この流れには、価格も関係している。米Vogue Businessによると、ラグジュアリーバッグの価格が5,000ドル(約79万円)を大きく超える一方、デザイナーズシューズは一般に2,000ドル(約32万円)未満。バッグより比較的手の届きやすい靴で、ラグジュアリーを楽しむ動きがあるという。

投資会社バーンスタインのアナリスト、ルカ・ソルカ氏も、靴の平均価格はバッグの約3分の1だと説明。ラグジュアリー・コンサルタントのロバート・バーク氏は、ここまで靴への注目が強いシーズンは久しくなかったと指摘している。

今季はプラダが2007年のバナナ型ヒールを復活させ、サンローランもヘビの尾のようにくねるヒールを披露した。各ブランドが、足元でも個性を打ち出している。

また、シャネルのショーでは、最初と最後のルックを同じモデルが披露。どちらの登場でも、シャネルのアーカイブに保管されている、ガブリエル・シャネル本人の「2.55」バッグを手にしていた。受け継がれてきたバッグと、新しい表情を見せる靴。その組み合わせにも、過去と現在をつなぐマチューの視点が感じられる。

米Vogueの取材にマチューは、詩や美しさ、喜びのための場所があることは、暗い時代のよい処方箋になると語り、ファッションは女性にそれを届けるべきだと話している。

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