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【知る人ぞ知る、エレ派の名ホテル】ローズウッド ケープ キッドナッパーズ/ニュージーランド編 Vol.10

  • 2026.10.5
Hearst Owned

今年9月16日に発表された「世界のベストホテル50」で、本拠地香港のホテルが2年連続世界No.1に輝くなど、勢いに乗るホテルブランド「ローズウッド ホテルズ&リゾーツ」。そのグループの中でも、まだあまり知られていない新たなデスティネーションとして注目したいのが、ニュージーランドのホテル。ニューヨークで「ウォール街の魔術師」と呼ばれた伝説の投資家を魅了した北島の素朴な農場が、今回の旅の舞台です。彼とそのファミリーが、雄大な自然の中で生み出した究極のラグジュアリーを紐解きます。

【ときめきポイント1】「ウォール街の魔術師」を魅了した農場

©Rosewood Cape Kidnappers

アメリカ出身の投資家でウォール街で「ヘッジファンド界の父」や「魔術師」と呼ばれたジュリアン・ロバートソン・ジュニア氏。元々、ニュージーランドの自然や温かなもてなしの文化を愛していた氏は、ヘリコプターから見たこの絶景に魅了され、2001年にこの土地を取得します。2004年に世界的なゴルフコース設計者トム・ドーク氏による尾根を生かしたチャンピオンシップ・ゴルフコース(公式トーナメントが開催できる本格的なゴルフコース)をオープンし、2007年に現在の前身となるホテルを開業。2023年からローズウッドホテルのグループに参加しています。

【ときめきポイント2】どこか懐かしいラグジュアリー・ファームハウスという贅沢

©Kyoko Nakayama

ニュージーランドの大自然にしっくりと溶け込むインテリアは、オーナーのセンスを物語るもの。ロビーやレストランのあるメインビルディングは、高い天井と石積みの壁を持つ素朴なファームハウス。新しく建てたものながら、そこここにアンティークの農機具などが並べられ、伝統的なニュージーランドの農場の意匠を受け継ぎつつ、ニュージーランドらしいアートが飾られたモダン・クラシックなスタイルで、この土地らしいラグジュアリーを表現しています。

【ときめきポイント3】アートコレクターとして知られるオーナーのコレクション

©Rosewood Cape Kidnappers

ロバートソン氏は、ウォーレン・バフェットとビル・ゲイツが提唱した「資産の大部分を慈善事業に寄付する」という誓約「ギビング・プレッジ」にかなり早い段階で署名した人でもあります。環境を守る活動をはじめ、著名なアートコレクターでもあることから、オークランド美術館に対し、数億ドル相当のピカソやゴーギャン、マティス、セザンヌなどの多大な価値を持つ絵画コレクションを寄贈したことでも知られています。そんなロバートソンファミリーが、このロッジ内にニュージーランド最高峰のアーティストの作品を飾ろうと考えたことから、コリン・マカホンをはじめとするニュージーランドが誇るアーティストの作品を見ることができます。

【ときめきポイント4】まるで古の邸宅の主になったかのようなヴィラ

©Kyoko Nakayama

ここはニュージーランドなので国こそ違えど、時代を超えて愛される名作『風と共に去りぬ』の舞台になったような邸宅風のヴィラは、ロマンチックな雰囲気も抜群。雄大な自然と海を臨み、まるで古の大農場主の邸宅に招かれたよう。部屋によってレイアウトが異なりますが、筆者がステイした部屋はお風呂から海を見渡すレイアウト。見渡す限り、この農園の敷地のため、眺望を遮るものは何もなく、誰にも邪魔されないプライベート感も特筆もの。部屋のウェルカムアメニティはこの地域に生息するシロカツオドリの卵を模した自家製チョコレート。巣にちょこんと入って提供されるのも可愛らしいです。

【ときめきポイント5】世界最大級のシロカツオドリのコロニーを訪れて

©Kyoko Nakayama

また、ここは本物のファームでもあり、オーナーのロバートソンファミリーと契約する生産者の方々が、この場所で羊や牛を飼っています。夏のピーク時は3000頭もの羊が草をはみ、のどかな光景に思わずほっこりしてしまいます。さらに11月から南半球の冬となる5月末頃までは、純白の羽毛をもつ渡り鳥「ゲネット(オーストラリアシロカツオドリ)」の世界最大級のコロニーがあり、見学をお願いすれば、ジープでコロニーを訪問することができます(別途有料)。ホテルの敷地内では、運が良ければ、国鳥でキウイフルーツの名前の由来となったキウイや、キウイ同様、飛ばない鳥で青と赤の羽が美しい「タカヘ」と出会うことができ、バードウォッチングも楽しみの一つです。

【ときめきポイント6】太平洋を見渡す温水プールなどで自然を感じるひととき

©Kyoko Nakayama

品川区よりも広い敷地にわずか24室と、広大な自然をほぼ独り占めできるこのホテル。清浄な空気と大自然の只中にいること自体が、ラグジュアリーなのだと感じられます。

太平洋と広大な敷地の絶景を見下ろす丘の上には、温水インフィニティプールとジャグジーもしつらえられていて、プールサイドには日よけ付きのカバナやサンベッドも。自然の雄大さが海を望む抜群の眺望と共に心に染み渡り、日頃の悩みがちっぽけなものに感じられてきます。

【ときめきポイント7】スパマッサージで癒される

©Kyoko Nakayama

ヴィラタイプのスパは、北欧風のすっきりとしたインテリア。筆者は60分のマッサージをお願いしました。ちなみに、こちらは追加料金でプロダクトをニュージーランド発の植物性スキンケア、エボリューにできます。

担当してくれたのは、昨年11月にこのリゾートに来たタイ出身のソングさん。筆者はいつもマッサージは強めの力でお願いするのですが、場合によっては全然見当違いのところを押されて痛いだけ、ということも。元々プーケットのバンヤンツリーアカデミーでタイマッサージを学んだというソングさんは、ピンポイントでツボを押してくれるゴッドハンド。さらに、タイマッサージのアレンジを取り入れて、肘などを使って体重をしっかりかけてくれるので、疲れが本当によく取れました。ちなみにマッサージルームにはアートコレクターでもあるオーナーが収集したピカソがさりげなく飾られていました。

【ときめきポイント8】レストラン「ザ・ダイニング・ルーム」で登場する地元食材で季節を感じて

©Kyoko Nakayama

ホテル全体の食を統括するのは、イギリス出身のジャン=バプティスト・ピロー エグゼクティブシェフ。メニューは日替わりですが、あったらぜひ注文をお勧めしたいのが、ホークスベイ産の仔羊です。ホークスベイでは温暖な気候も相まって、一年中フレッシュな仔羊が食べられます。オーブンとフライパンでジューシーに焼き上げた柔らかな仔羊は、脂の部分の香りも最高。ぜひ、同じくホークスベイ産のワインと合わせて。筆者はTe Mataエステートの「AWATEA」というクラシックなボルドースタイルの赤と合わせましたが、相性抜群でした。また、地元の生産者を応援するという、ローズウッドホテルグループ全体の方針もあり、魚や野菜、チーズなども地元の生産者のものを多く使っており、メニューを見るだけでも楽しくなります。

【ときめきポイント9】運転をしない方も安心、エクスクルーシブな送迎

©Electric Executive

ケープ キッドナッパーズは、最寄りのホークスベイ空港から車で40分ほど、広大な農場の中にあるため、ホテルの敷地に入っても10分程度のドライブが必要なほどです。ニュージーランドでは、一部の都市を除き、車でのアクセスが必須。そんなときの強い味方がプライベートドライバーサービスです。ホテルがVIP来訪の際のツアー会社の第一候補にするのが「エレクトリック・エグゼクティブ」。長距離や大人数など、特別な場合を除き、基本的には環境負荷の少ない電気自動車を使い、経験豊富なベテランスタッフによるアテンドなので、空港での出迎えから安心して任せられます。

【ときめきポイント10】豊かな食に恵まれたホークスベイを満喫して

近隣にはニュージーランド有数の美食レストランを持つワイナリー「クラギー・レンジ」も。 ©Craggy Range

そして、この地域はワインやオリーブ、ハチミツの生産などでも有名な地域。筆者はホテルをチェックアウトして空港に向かう途中に、ワイナリーや「アール・デコの街」として知られるネーピアを観光して回りました。私の担当をしてくれたヘザー・クリントンさんは、元々食のライターをしていた時期もあったそうで、好奇心旺盛で歴史についても詳しく、ただニーズに応えるだけではなく、先回りして「ではこんな情報もいかが」とその場で気づいたことから柔軟に対応してくれ、とても助かりました。ホスピタリティあふれる方が揃った、空港送迎+ツアーで、よりニュージーランドの自然の豊かさを感じてみては。

ローズウッド ケープ キッドナッパーズ
446 Clifton Road, Te Awanga,Hawke's Bay 4180, New Zealand
tel.+64 6 875 1900

ナビゲートいただいたのは…

フードジャーナリスト 仲山今日子さん
●ニュースキャスターとして日本のテレビ局で15年以上勤務した後、シンガポールのテレビ局に転職。並行してシンガポール国営ラジオ局で、DJとして食とアートの番組を担当。『THE BUSINESS TIMES』『TATLER』『日本経済新聞』など、国内外の新聞、雑誌で執筆。『WORLD RESTAURANT AWARDS』では、シンガポール代表の審査員を務める。その他、実名・匿名で国内外の多くのレストランの審査を行う。リシェスにて「至福の食体験」連載中。
@kyokonakayamatv

Text:KYOKO NAKAYAMA

※この記事は、2026年10月5日時点の情報です。

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