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60代ひとり暮らし。月3万円弱!「思ったより少ない年金」をどうする?【中道あんさん流】

  • 2026.10.1

60代ひとり暮らし。月3万円弱!「思ったより少ない年金」をどうする?【中道あんさん流】

年金だけでは暮らせそうにない……それなら毎月10万円の収入を生み出す仕組みをつくる! そして住み慣れた大阪を離れ、自然豊かな黒部へ移住。60代ひとり暮らしの中道あんさんは、自分らしい暮らしを楽しみながら、新しいことに挑戦中です。今回のテーマは、「特別支給の厚生年金」の使い道から、年金世代の「安心」へ!

まず受取口座も少しでも得になるところを選びたいと

以前は旅行に使うつもりだった年金。実際にもらう段階になって、私は「使うお金」ではなく「安心を積み立てるお金」にすることにしました。

63歳になり、年金事務所で手続きしてから約1か月、特別支給の老齢厚生年金の年金証書が届きました。年金証書の金額は年約26.8万円。基金代行部分約9.1万円を合わせると、年約35.9万円。

月額にすると、3万円には少し足りません。私はこれまで、月3万5千円くらい受け取れるものと思っていました。しかも当初は、それとは別に基金代行部分も上乗せされると思い込んでいたのです。実際には、基金代行部分を合わせても月3万円弱。「思っていたより少ない」と、正直ショックを受けました。

以前は「2か月分の年金が入ったら温泉旅行に使おう」と考えていたんです。1泊ぐらいなら交通費も合わせて行けそうなところはいくつもあります。 私は、貯めたポイントやマイルを使って旅行に行くのを何よりも楽しんでいます。ゲーム感覚でポイントやマイルを貯める、趣味のようなものです。お金を使わずに、旅する方法があるなら、それを使わない手はないと思うから。

ところが、実際の金額を目の前にすると、「こんだけしかないのに、使うんもったいないなぁ」と思うようになったのです。高級なお菓子があと1個だけ残っているとき、食べるために買ったのに最後の1個になるとなぜか今日食べるのがもったいない。そんな感覚と似ています。

だからこそ、まず受取口座も少しでも得になるところを選びたいと考えました。誕生日前には、いくつかの銀行から「年金受取口座をうちにしませんか?」という営業電話がかかってきました。 いまは地方で暮らしているため、銀行の支店網がなく、コンビニATMを利用しているので、ATM・他行振込手数料の優遇がある、ネット銀行を指定。

本当は、地元の信用金庫を指定して、落語会に無料参加や歌舞伎座の優待をゲットしたかったんですが、残念です。

そして、「この年金を何のためのお金にするのか」を改めて考えました。本業のビジネス収入は別にあるので、固定的な収入で暮らしを回し、年金には手をつけないでおこうと考えました。

年金を「少ない」と嘆くより……

私は、これまでお金を目的別に貯めた経験があまりありません。メインバンクにお金を置いておいて、必要であればそこから引き出すスタイルでした。ただ、ひとつの口座に生活費も貯蓄も一緒に入っていると、残高を見ても「いくらまで使っていいのか」が分かりにくい。お金に名前がついていないので、残高が多ければ「まだ使える」と思ってしまいます。結果として、残しておきたいお金まで生活費や楽しみに使ってしまうこともありました。

最近は、一つの銀行口座の中で、旅行用、税金用、修繕費など、お金を目的別に分けて管理できる銀行があります。そのサービスを使って、「年金安心預金」という名目で振替口座を作りました。毎月3万円を定額自動振替で積み立てるように設定完了。これで、放置しておきます。「お金がある」と思ったら、使いたくなる性分ですから、見ないことがいちばん貯まりやすいのです。これで、私の年金は「旅行に使うお金」から、いざというときの安心材料という役割に変わりました。

月約3万円でも、1年で約36万円。3年弱で約100万円になります。まずは、100万円を目標に、手をつけずに置いておこうと思います。

振り返ると、これまでも「ゼロではないこと」が自分の精神的な安定材料になっていました。起業するとき、会社をあっさり辞められたのも、収入源が一つではなかったからというのもあります。 たとえ、一つのパイプが太くても、一つを失ったらゼロになってしまいます。そしたら、その一つを守ろうとするのが人ってもんじゃないでしょうか。

一つひとつは細い。けれど、いくつもの細いパイプからお金が入ってくると、一つ失っても、まだ残っているからと。あるものに目がいきやすくなります。たとえ、それが月1万円だったとしても、「ゼロではない」という事実が、起業活動の心理的な支えになりました。

年金も同じ。月3万円弱だけで生活はできないけれど、生きている限り定期的に入ってくる1本のパイプが増えたと考えれば、安心材料の一つになります。

年金世代の安心とは、「十分な金額を持っていること」だけではなく、小さくても途切れず入ってくるお金がいくつかあること、そして、すぐ使える現金が手元にあることなのではないでしょうか。

そしてもう一つ、私にとっての安心は、年齢に関係なく自分で少しでもお金を生み出せることです。今回、実際に年金の見込み額を確認してみて、やっぱり働かないといけないと確信しました。月に1万円でも、自分の力で稼げる手段があれば、「年金だけが頼り」にはなりません。小さな仕事でも続けていれば、経験やスキルは少しずつ積み上がっていきます。年金という新しい収入のパイプが1本増えた今も、自分でつくる細いパイプを、できるだけ長く持ち続けたいと思っています。

だから、年金を「少ない」と嘆くより、まずは1本のパイプとして大切に残してみようと思ったのです。


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