1. トップ
  2. エピソード
  3. 「布団のせいで部屋が暗くなる」と2度の苦情。気をつけた私が、次の電話で夫と思わず顔を見合わせた理由

「布団のせいで部屋が暗くなる」と2度の苦情。気をつけた私が、次の電話で夫と思わず顔を見合わせた理由

  • 2026.10.3

手すりにかけた布団

結婚して、夫とアパートの2階に住み始めた年の春のことです。よく晴れた朝、私はベランダの手すりに布団を2枚かけて干しました。

「今日はよく乾きそうだね。夜、気持ちよさそう」

「干したての布団なんて、久しぶりだな」

夫とそんな話をしたのを覚えています。

ところが数日後の夜、夫の電話が鳴りました。相手はアパートの管理会社でした。

電話を切った夫は、少し困ったような顔で私を見ました。

「下の階の人から、布団のことで連絡があったみたい」

「布団?」

「『布団のせいで部屋が暗くなる』って。これまでに2度連絡があったらしい」

「そんなに下まで垂らしてたかな……」

下の階の人とは、引っ越しのあいさつに行ったときも留守で、まだ一度も会ったことがありませんでした。

迷惑をかけていたのなら申し訳ないと思い、それからは布団の外側を短くし、手すりの下へはみ出さないように干すことにしました。

今度は「火曜と金曜」

それからひと月ほどたったころ、また管理会社から夫に電話がありました。

布団には気をつけていたので、今度は何だろうと夫と顔を見合わせます。夫はスピーカーに切り替えました。

「たびたびすみません。下の階の方から、火曜と金曜は洗濯物の量が多いというお話がありまして」

「洗濯物の量、ですか?」

「はい。部屋が暗くなるのが気になるそうです。お伝えだけしておこうと思いまして」

担当の人は申し訳なさそうに話し、電話は終わりました。

しばらく、夫も私も何も言えませんでした。

火曜と金曜は、私の仕事が休みの日です。その日にシーツやタオルをまとめて洗うため、確かにほかの日より洗濯物が多くなります。

「……火曜と金曜って、合ってる」

「曜日まで分かってるんだな」

夫はそう言ってベランダへ出ると、手すりから下をのぞきました。下の階のベランダには物干しざおが見えるだけで、人の姿はありませんでした。

もちろん、下の階の人に直接何かをされたことは一度もありません。連絡もすべて管理会社を通したものでした。

私たちは今も同じ部屋に住んでいて、私は変わらず火曜と金曜に洗濯をしています。

ただ、それ以来、洗濯物を干していると、ときどき下の階が気になるようになりました。

今朝もタオルを干しながら何となく下を見ると、下の階の部屋のカーテンが少しだけ開いていました。

それだけのことなのですが、私はすぐに洗濯物へ視線を戻しました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ