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なぜ今「“こぼれ系”スープパスタ」が急増? 代々木にパンチョ新業態がいよいよ登場!外食大手が参入する背景の“ラーメン”化

  • 2026.10.1

40年の時を経て全国へ! 「こぼれ系」ブームの源流と現在地

お皿からあふれんばかりの熱々スープが特長のスープパスタ
お皿からあふれんばかりの熱々スープが特長のスープパスタ

皿の縁からあふれんばかりに注がれた熱々のスープ。今、外食シーンで「こぼれ系」と呼ばれるスープパスタの専門店や新店舗が急増しています。2026年10月2日(金)には、ナポリタンの代表格「パンチョ」が女性客をターゲットに据えた新業態「ごちそうスープパスタ(ごちスパ)」を東京・代々木にオープンさせるなど、大手外食チェーンの本格参入が相次いでいます。

現在拡大しているスープパスタは、イタリアの伝統的なスープ料理をそのまま直輸入したものではなく、日本の外食文化の中で独自の進化を遂げた洋食スタイルです。

その火付け役となったのは、1986年に東京・渋谷で創業した老舗「ホームズパスタ」です。「アツアツ・ナミナミ・アルデンテ」を掲げ、看板メニュー「絶望のスパゲッティ」に代表される汁だくスタイルは長年親しまれてきました。2020年代に入りフランチャイズ展開を開始したことを皮切りに全国的な知名度が急上昇し、「スパゲッティ食堂ズッパ」や「ワイルドレッドパスタ」といったインスパイア系の専門店が次々と誕生しました。

さらにファミリーレストランの「ジョナサン」や「ジョリーパスタ」、カフェチェーンの「プロント」なども相次いで「あふれるスープパスタ」を導入。料理レシピ動画サービス「クラシル」での「スープパスタ」検索頻度が前年比で約1.5倍に跳ね上がるなど、街場とSNSを起点に一大トレンドへと発展しています。

パンチョが挑む「男性率8割」からの脱却と「ラーメン化」

このトレンドの決定打とも言えるのが、10月2日に誕生するパンチョの新業態「ごちそうスープパスタ」です。

従来の「スパゲッティーのパンチョ」といえば、圧倒的なボリュームで男性客比率が約80%を占めるガッツリ系の聖地でした。しかし、今回の新業態では一転して「女性客比率60%」を目標に掲げています。全11種類のスープパスタを揃え、店内はカフェのように1人でも入りやすい空間に設計されています。

さらに、ランチタイムの「自家製フォカッチャおかわり自由」や、麺を食べ終えた後にスープにチーズを加えて楽しむ「〆のチーズリゾット」といったメニュー設計に対し、SNS上では早くも「フォカッチャおかわり自由と〆のリゾットは魅力的」「胃袋が刺激される」と大きな反響が巻き起こっています。

「欲望のスープスパ」や「背徳のカルボナーラ」といった印象的なメニュー名に関しても「パンチョらしさが出ていて攻めている」と注目を集めています。パスタを食べ終えた後に残るスープのおいしさをパンやリゾットで最後まで堪能する構造は、麺を食べ終えたスープにご飯を投入するラーメンやスープカレーの体験価値と非常に近いものです。外食業界における「ラーメンのシステム(一皿完結+〆の炭水化物)」が、洋食のパスタ領域へと波及した象徴的な動きと言えそうです。

「ラーメン店には入りづらい」女性層の胃袋を掴む背景と市場の声

一人でも気兼ねなく入れるおしゃれな空間と圧倒的な満足感※画像はイメージ
一人でも気兼ねなく入れるおしゃれな空間と圧倒的な満足感※画像はイメージ

なぜ今、スープパスタがこれほど支持を集めているのでしょうか。そこには女性の「外食ニーズの変化」と「心理的ハードル」のギャップが存在しています。

大手飲食店検索サイトの分析によれば、「がっつり食べてお腹いっぱいに満たされたい」「寒くなる季節に熱々の汁物を食べたい」という欲求は性別を問わず存在しています。しかし、従来のラーメン店やガッツリ系チェーンは男性客が多く、女性が1人で暖簾をくぐるには心理的なハードルが高い場合が多く見受けられます。

そこで受け皿となったのが「パスタ」というフォーマットなのでしょう。洋食の持つおしゃれなイメージを保ちつつ、皿になみなみと注がれた熱々スープと具材で圧倒的な満腹感を得られます。「ラーメン級の満足感を得られるが、罪悪感なく1人で入れる」というポジションが、働く女性たちの強いニーズに合致しています。

SNS上でも「形態は変わるけれど代々木にパンチョが戻ってくるのはうれしい」「ナポリタン以外も試してみたい」という歓迎の声が相次ぐ一方で、「なみなみの盛り付けはきれいに食べるのが難しそう」といったリアルなコメントも寄せられるなど、さまざまな角度から注目を集めています。

また、近年の物価高の中で「一皿でスープ、麺、パン(ご飯)まで完結し、お腹いっぱいになる」という高いコストパフォーマンスも、手堅い消費を志向する現代人にマッチしています。

単なる一時のブームにとどまらず、外食産業における新たな定番カテゴリーとして定着していくのか、大手チェーンの参入や消費者のリアルな評価とともに今後の動向が注目されています。

(LASISA編集部)

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