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「私の席がない!」宴会場で激怒する客→確認すると、すでに別の人が着席していて…元バスガイドが考えた“機転の利いた対応”

  • 2026.11.7
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

元バスガイドのくろちびです。

旅行中は観光地での案内だけでなく、宿泊先での宴会にも気を配る必要があります。特に、地元の知り合い同士で参加される高齢のお客様が多いツアーでは、皆さんの距離が近いからこそ、思わぬところでトラブルが起きることもあります。

観光中は問題なく、賑やかに進んでいたツアー。しかし、宿泊先の宴会場で「自分の座る席がない」とお怒りのお客様がいらっしゃいました。

すでにお酒が入り、食事も始めているお客様がいる中で、どうすれば皆さんに気持ちよく宴会を楽しんでいただけるのか?

「私の席がない!」宴会開始前に起きた座席トラブル

宿泊先の宴会場では、会社の宴会のように一人ひとりの席が決まっていることは少なく、ある程度自由に座っていただくこともあります。

このツアーでは、地元の知り合い同士で参加されているお客様が多く、バスごとに地区を分けておおまかに座席の列のみを決めていました。

ところが、宴会が始まる前に「自分が座る席がない!」と激怒するお客様が出てしまいました。

確かに、そのお客様が乗ってこられたバスの列にはなぜか空いている席がありません。

事前に数えた席の数は問題がなかったのに…とよくよくお話を聞いてみると、宴会という開放感もあり、ついご友人同士で本来の列とは違う場所に座ってしまった方がいらっしゃいました。

しかしその方はすでにお酒を飲み、食事にも手をつけています。今から席を移動してほしいとお願いしても、簡単には受け入れてもらえそうにありません。

席を譲ってもらうだけでは、解決しない

まずは、席がないとお怒りのお客様のお話を聞き、なぜ座る場所がなくなっているのかをやんわりとご説明し、別の席へ移動していただきたい旨をお話ししました。

一方で、すでに食事を始めているお客様にも事情があります。お酒も入り、気分よく過ごされているところで、席を移動してほしいとお願いすれば、今度はそちらのお客様の不満につながるかもしれません。

座席の問題だけで終わらせず、その後の宴会を気持ちよく楽しんでいただく方法を考えました。

この宴会ではカラオケを予定していましたが、実はカラオケも配慮が必要な場面です。人気の曲や歌いたい方が重なることもあるため、事前にバス車内で3曲目までの希望をアンケートで取り、うまく調整も済んでいました。

旅行におけるカラオケは「たかがカラオケ、されどカラオケ」
お客様にとって選曲は楽しみの一つでした。

そこで、別の席へ移動していただいたお客様には、希望の曲を一番最初に歌っていただけるよう配慮することにしました。

席の移動だけをお願いするのではなく、宴会を楽しめる別の機会も用意することで、気分よく納得していただけるように対応しました。

目の前の問題だけでなく、全体の気持ちまで

宴会では、席を決めて終わりではありません。その後も食事やお酒、カラオケなど、皆さんが一緒に楽しむ時間が続きます。

だからこそ、目の前のトラブルを解決するだけでなく、その後も気持ちよく過ごしていただけるかを考えることが大切です。

今回のように、席を譲っていただく必要がある場合でも、別の楽しみを用意することで、気持ちの面にも配慮できます。

どちらか一方の言い分だけを通すのではなく、それぞれのお客様の状況を見ながら、全体の雰囲気を守ることもバスガイドの仕事だと感じました。

席を整えるだけでは、宴会は始まらない

団体旅行では、予定どおりに進めることだけでなく、お客様同士の関係や、その場の雰囲気にも気を配る必要があります。

トラブルが起きたときは、目の前の問題を解決するだけでなく、すべてのお客様が気持ちよく過ごせる方法を考えることが大切だと感じた出来事でした。


ライター:くろちび

プロフィール
 バスガイドとして4年間、奈良・京都・大阪を中心に観光案内を担当。修学旅行や団体旅行、高齢者ツアーなど、さまざまなお客様をご案内してきました。現場で実際に経験した出来事や、旅行の裏側、接客を通して学んだことを、実体験をもとにお伝えしています。


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