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銀行で、相続手続きを急ぐ男性「ちょっと電話してきます」→直後、銀行員の耳に届いた“不穏な一言”に「確認してよかった」

  • 2026.11.8
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。くまえり銀行員です。
今日は、預金の相続手続きで、私が思わず手続きを止めて考えた出来事についてお話しします。

ある日、亡くなった方の息子さんが来店し、遺言書等がない状態での相続振り込みを急いでいました。

手続き中、「ちょっと電話してきます」と席を立ったお客様。しかし、離れた場所から「妹に知られる前に、さっさと終わらせよう」という会話が聞こえてきたのです。

今回は、お客様の「急いでいる」という言葉の裏に隠されていた、家族間の事情と銀行員の対応についてご紹介します。

「妹に知られる前に」銀行員が確認したこと

私は改めて、相続関係の書類を確認しました。

謄本を見ると、相続人は姉・弟・妹の3人。

先ほどのお客様の「自分の口座に入ったら、自分たちであとは分ける」という言葉と、「妹に知られる前に」という会話が頭をよぎりました。

もちろん、実際に家族間でどのような話し合いがされていたのか、銀行員である私には分かりません。

ただ、妹が知らないうちに、姉と弟で相続資金を多めに受け取ろうとしているようにも見受けられる状況でした。

ここで、私は手続きを急いで進めることはしませんでした。

相続手続きの方法や必要書類は、遺言書の有無や相続の状況、金融機関によって異なります。

今回も、来店されたお客様の申し出だけで手続きを進めるのではなく、相続関係や必要な確認事項を改めて整理する必要があると感じました。

だからこそ、お客様の「急いでいる」という言葉だけをうのみにせず、必要な確認を一つずつ行い、慎重に対応することにしました。

「急いでいる」をうのみにしなくてよかった

窓口では、お客様から事情をすべて話していただけるとは限りません。

今回も、最初は「相続手続きを早く進めたい」という、一見すると自然な申し出でした。

しかし、その後に聞こえてきた「妹に知られる前に」という言葉で、状況が大きく変わりました。

もし最初の申し出だけを聞き、お客様が急いでいるという事情をそのまま受け入れていたら、後になって相続人間のトラブルとなり、銀行へのクレームにつながっていた可能性もあります。

そう考えると、私はその場で手続きを急いで進めなくてよかったと、内心ほっとしました。

相続手続きでは、家族間で「これくらい大丈夫」と考えていても、後から「聞いていない」「そんなつもりではなかった」とトラブルにつながることがよくあります。

銀行員にとって、お客様のご希望にできるだけ沿うことは大切です。

一方で、「早くしてほしい」という言葉だけを受け止めて、手続きを急いではいけない場面もあります。

目の前の申し出だけでは分からない事情が隠れているかもしれません。
だからこそ、少しでも違和感を覚えたときには、立ち止まって確認することが大切です。

今回の出来事は、改めてその大切さを感じた一件でした。


ライター:くまえり銀行員
金融機関の窓口業務に携わり、日々さまざまなお客様対応を経験。忙しい日常の中で起こりがちな銀行手続きの行き違いやトラブルを、窓口の内側から見た視点で、読者に寄り添いながら伝えています。「知らなかった」がトラブルにつながらないよう、銀行で実際に起きた出来事をもとにお届けします。


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