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「聞いていた話と違う…」600万円で“中古住宅”を買った40代夫婦→入居1ヶ月後、近所の人から聞いた“信じられない事実”にゾッ…

  • 2026.10.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPで住宅購入の相談を数多く受けてきた柴田です。

住宅価格が上がり続ける中で、「相場より安い物件」は魅力的に映ります。ただ、安さには理由があり、その理由を自分で確かめなければ、あとで後悔することがあります。

今回は、相場より安い中古住宅を買った40代のAさん夫婦のお話です。

「安いのには理由がある」とわかっていたつもりだった

Aさん(40代女性)はご主人と、小学生の子ども2人の4人家族です。

子どもの成長に合わせて家を探していたところ、希望の学区で、相場より約600万円安い中古の一戸建てを見つけました。築15年、リフォーム済み。広告の片隅には「告知事項あり」と小さく書かれていました。

不動産会社の担当者からは「以前の居住者の方が、室内で亡くなっています」と説明がありました。Aさん夫婦は「それでこの価格なのか」と納得し、「亡くなった方がいるだけなら気にしない」「病院で最期を迎えるか、自宅で最期を迎えるかの違いでしかない」と深く気にせずに契約しました。契約前の重要事項説明でも、詳しい経緯までは聞きませんでした。

ところが入居して1か月ほどたったころ、近所の人から思いがけない話を聞きます。亡くなったのは病死ではなく、自ら命を絶った方でした。発見まで時間がかかり、特殊な清掃が入ったというのです。Aさんは「そんな…聞いていた話と違う」と青ざめ、相談に来られました。

「告知事項あり」の中身は幅広い

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

相談を受けて、私はAさんに「告知事項」の意味を説明しました。

不動産広告の「告知事項あり」は、買主の判断に影響する事情があることを示す言葉です。過去の事件や事故、自殺などの「心理的瑕疵」のほか、近隣の騒音やにおい、嫌悪される施設の存在など、周辺環境の問題を含む場合もあります。広告を見ただけでは、どの事情なのか、どの程度のものなのかはわかりません。

人の死については、国土交通省が2021年にガイドラインを示しています。病気や老衰などの自然死や日常生活の中の不慮の死は、原則として告げなくてよいとされています。ただし、発見が遅れて特殊な清掃が行われた場合は別です。自殺や事件などは、買主の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合に告げなければならず、売買では、賃貸のような「おおむね3年」という期間の目安も示されていません。告げる内容は、事案の時期、場所、死因、特殊清掃の有無などです。

Aさんのケースでは、担当者は「室内で亡くなった」とだけ伝えていました。ガイドラインでは、不動産会社が把握している死因や特殊清掃の有無も、告げる内容に含まれます。担当者がそれを知っていたかどうかが、大きな論点になります。

重要事項説明は「聞く場」でもある

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

契約前の重要事項説明は、宅地建物取引士が物件の重要な事情を説明する場です。ただ、書面に「告知事項あり」とだけ書かれていると、具体的な中身まで踏み込まないまま終わることがあります。

不動産会社は、知っている死因や特殊清掃の事実を、買主から聞かれなくても告げなければなりません。「聞かれなかったから言わなかった」という言い分は通りません。

それでも、買主の側から「亡くなった経緯は何ですか」「特殊清掃は入りましたか」「いつのことですか」と質問しておくことには意味があります。契約前に事実をはっきりさせられるうえ、答えを書面に残してもらえば、あとで「言った・言わない」のトラブルになるのを防げるからです。

Aさん夫婦は、まず契約時の書面を確認し、不動産会社に説明の内容を文書で確かめることにしました。担当者が自殺や特殊清掃の事実を知りながら告げていなかった場合は、宅地建物取引業法に違反するおそれがあり、Aさん夫婦は不動産会社に損害賠償などを請求できる可能性があります。そのうえで、必要なら弁護士や都道府県の宅地建物取引業の相談窓口に相談することを検討しています。

安く買った家は売るときも安い

もう一つ、私が計算してお伝えしたのが将来の売却です。

将来この家を売るときは、Aさん夫婦が売主として、仲介する不動産会社から物件の状況を記入する告知書の提出を求められます。知っている事実を伝えずに売れば、あとで契約不適合責任を問われるおそれもあるため、次の買主にも伝えることになります。相場より600万円安く買えたということは、売るときも同じように相場より安くなる可能性が高いということです。

住み続けるなら問題にならない差でも、転勤や住み替えで数年後に売るとなれば、差額はそのまま手元に残るお金の差になります。「安く買えた」が「安くしか売れない」に変わることを、購入前に織り込んでおく必要があります。

まとめ

Aさんは「安い理由を自分で確かめず、担当者の一言で納得してしまいました」と話していました。告知の義務は不動産会社にありますが、自分でも質問して記録を残しておけば、こうした食い違いに早く気づけます。

「告知事項あり」の物件を検討するなら、何が、いつ、どのように起きたのかを、重要事項説明の場で自分の口から質問してください。そして、その事情を受け入れたうえで、将来売るときの価格まで考えて決めることが大切です。


執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,500記事以上の執筆実績あり。

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