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「当面使う予定もないし」1,000万円を“年4回分配型の投資信託”に入れるが…→5年後、70代男性を待ち受けていた“予想外の悲劇”

  • 2026.10.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。ライターの斎藤義行です。

退職金などのまとまった資金を活用して「定期的な収入を得たい」という理由から、年4回分配型の投資信託を検討する方は少なくありません。

しかし、受け取る分配金の仕組みや商品にかかるコストを正しく理解していないと、5年後に資産が大幅に目減りしていたという事態になりかねません。

本記事では、元証券会社社員の実例をもとに、1,000万円を毎期分配型商品で運用した際の試算結果と、金融商品選びで確認すべきポイントを詳しく解説します。

退職金1,000万円の運用相談と提案

70代男性のAさんが、定年退職で受け取った退職金1,000万円の運用相談に訪れました。

「当面使う予定もないし、定期的にお小遣いが入ってくるなら」そんなAさんの希望を受け、私が提案したのは「日本好配当株ファンド」の年4回分配型です。当時の基準価額に基づけば、1回約12万円の分配金を受け取れる見込みの商品でした。

しかし、この投資信託の購入時手数料は3.3%(税込)です。保有中も年率約1.5%の信託報酬が引かれ続けます。1,000万円で購入すれば、初日に約33万円の手数料が引かれる商品でした。

5年後の資産状況と衝撃の評価額

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

5年後、Aさんからの着信がありました。

「運用報告書を見たんだけど、評価額が購入時より減っている」端末を叩き、口座状況を確認します。投資信託の評価額は約550万円。半分近くまで沈んでしまっていたのです。

投資信託の分配金は2種類あります。運用益から出る「普通分配金」と、元本を取り崩す「特別分配金」です。そもそも分配金は保証されていません。実績資料を取り寄せると、残酷な内訳が判明しました。普通分配金はわずか1割。残り9割にあたる約216万円は特別分配金でした。お小遣い感覚で喜んでいた金額のほとんどが、自らの元本を削っているだけだったという事実がそこにありました。

5年間で受け取った分配金総額は約240万円でした。現在の評価額550万円と合算しても、約790万円にしかならない現実。購入時手数料なども含め、当初の1,000万円から約210万円ものマイナスが確定しました。正確な損益の把握には、実際の分配金受取総額、購入時手数料、および税金の確認が必要です。

相場の波は個人ではコントロールできません。そう悟ったAさんは、最終的にこの投資信託を解約しました。

金融商品を選ぶ際に必ず確認したい3つのこと

金融商品を購入する前に確認してほしい事項は以下の3点です。

  • 購入時手数料と、保有中の信託報酬
  • 普通分配金と特別分配金それぞれの金額
  • 現在の評価額と分配金の合計

1,000万円を年4回分配型ファンドで運用した場合、見かけ上の分配金が得られていても、裏で元本が取り崩されていればトータルで大きな損失となるリスクがあります。

購入前に初期コストや信託報酬の影響を十分に試算し、資産全体の変動を定期的に確認することが大切です。


執筆:斎藤義行(元証券会社勤務)


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