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「長く続けるほど安心」“月2万の保険料”を払い続けた男性→20年後、解約返戻金を確認すると…提示された額に“目を疑ったワケ”

  • 2026.10.20
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。社会保険労務士でファイナンシャルプランナーの小泉です。

保険は、長く続けるほど安心できるもの。そう考えて、毎月の保険料を何十年も払い続けている方も多いのではないでしょうか? しかし、いざ家計を見直そうと解約を検討したとき、思い描いていた金額が戻ってこないことも。

実際に、20年間で480万円を払い込んだ50代男性も、解約返戻金の金額を見て思わず目を疑いました。なぜ、これほどの差が生まれたのでしょうか? 保険を解約する前に知っておきたい注意点を紹介します。

20年も払い続けた保険料だから、解約すれば、かなり戻ってくるはずですよね?

そう話していたのは、52歳のAさんです。

Aさんが終身保険に加入したのは32歳のとき。毎月2万円の保険料を20年間払い続け、これまでの払込保険料総額は480万円になっていました。

加入当時は「保障は一生涯。長く続けるほど安心」という気持ちが強かったAさん。

ところが52歳になり、子どもの教育費や住宅ローン、これからの老後資金を考えたとき、保険料の負担が気になり始めました。

そこで、現在の契約を整理するため、保険会社に解約返戻金を確認することに。

そのとき、Aさんは思わず画面を見直しました。

表示された解約返戻金は、約430万円だったのです。

「480万円払ったのだから、同じくらい戻ってくると思っていました……」

20年間で払い込んだ480万円に対し、解約時に受け取れる金額は約430万円。

単純計算では、約50万円の差があります。

「20年払った=元が取れる」ではない

ここで注意したいのが、終身保険の「払込保険料」と「解約返戻金」は同じものではないということです。

解約返戻金は、保険種類や契約時の年齢、保険期間、経過年数などによって異なります。終身保険でも、契約内容や解約する時期によっては、解約返戻金が払込保険料総額を下回ることがあります。

さらに、一定期間の解約返戻金を通常より低く設定する「低解約返戻金型」の終身保険もあります。

つまり、「20年間払った」という事実だけで、解約時にいくら戻るのかを判断することはできないのです。

 Aさんがもう一度確認したこと

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ただし、Aさんは「430万円しか戻らないなら、すぐ解約しよう」とは考えませんでした。なぜなら、解約すると、その契約による死亡保障がなくなるからです。医療保障などの特約を付けている場合も、解約によって保障がなくなることがあるため、契約内容を確認する必要があります。

また、いったん解約すると、原則として元の契約に戻すことはできません。将来、改めて保険に加入しようとしても、その時点の年齢や健康状態などによっては、保険料が高くなったり、加入できなかったりする可能性があります。

そこでAさんは、解約返戻金だけを見るのではなく、

  • 現在の死亡保障はいくら必要なのか
  • 今後も毎月2万円の保険料を払い続けるべきなのか
  • 解約せずに保障を残した場合、今後の解約返戻金はどう推移するのか

を確認することにしました。

金融庁の監督指針でも、解約返戻金について、保険証券等への金額の表示や、約款等への計算方法の掲載などにより、契約者に分かりやすく開示するための措置を講じることが示されています。

「長く続けたから安心」とは限らない

終身保険は、単純な貯蓄商品ではありません。

「これまで480万円払ったから、480万円以上戻るはず」と考えるのも、「20年も続けたのだから解約すべきではない」と考えるのも早計です。

大切なのは、これまで払った金額だけではなく、これから必要な保障と、解約した場合・継続した場合の双方を比較すること。

Aさんも最後には、「20年間続けてきたことより、これから20年間どうするかを考えるべきだったんですね」と話していました。

長く続けてきた保険ほど、解約する前には「今の自分に本当に必要な保障なのか」を一度立ち止まって確認することが大切です。

※相談事例をもとにした記事上の設定です


執筆・監修:小泉@社労士ライター
20年以上の社労士経験を通じて、多くの相談者から「こんな制度があるとは知らなかった」「もっと早く相談しておけばよかった」という声を聞いてきた経験から、専門知識を、必要とする人に、正しく、わかりやすく届けることを大切にしている。社会保険・労働保険、公的年金をはじめ、暮らしや仕事に関わる制度について、専門家としての正確性と、生活者目線のわかりやすさを両立した情報を執筆・発信。保有資格は、社会保険労務士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士など。

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